自作ボケフィルターでハートや星形のイルミネーションを撮影してみよう![自作キット配布]

カテゴリー:シーン別に撮る / 写真のコツ / 工作してみた
夜の街を光で飾るイルミネーションはキラキラと綺麗ですが、写真に撮るとなんだかコレジャナイ。。って感じがすることありますよね。今回はキラキライルミネーションをハートや星形になるように撮影できるテクニックを紹介します。お家で簡単に自作できるキットも配布しますよ!

玉ボケの形を自在に変えて撮影しよう!

冬は寒くて外に出るのが億劫になってしまう時期ですが、イルミネーション撮影するならやっぱり冬が最適です。そこで今回は普段のイルミネーション撮影を応用させて、見た人が「おっ!」と思うようなちょっと面白い撮影方法をご紹介してみます。

その方法とは玉ボケの形をハートや星形など自分の好きな形に変えてしまう撮影方法!冒頭(▲)の写真も良く見ると背景のイルミネーションが「★」になっていますよね。これは特別な装置を使ったのではなく、100均でも変える黒い画用紙さえあれば簡単に撮影できます。

今回はそんな撮影方法を紹介します。簡単自作キットも配布しますよ!

本日のコンテンツ

  • 玉ボケの形が変わる仕組み
  • 必要な機材(カメラ、レンズ)
  • 玉ボケフィルターの作り方
  • オリジナルのボケで撮影してみよう
  • まとめ
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玉ボケの形が変わる仕組み

イルミネーションは人間の目にはキラキラ映って綺麗ですが、カメラにとってはただの点光源の集まりなので写真に撮るとなんだかショボイ感じになってしまうことが良くあります。イルミネーションをゴージャスに見せる常套手段は光源をボカして玉ボケにすること

例えばこんな感じでボカしてしまえば画面全体がキラキラしますね。

イルミネーション 玉ボケ

画面全体をボカしても面白いです。

イルミネーション 玉ボケ

この辺の詳しい撮り方は以前の記事を参考にしてみて下さい。ピント担当とボケ担当のセットが重要なのです。

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玉ボケの形は絞りの形

で、普通のレンズで撮影するとボケた光源は円形になります。上の写真もみんなまん丸のボケの形してますよね。

なぜボケの形が丸くなるかというと、それはレンズの中の「絞り」という光の通り道を制御する部品の形が丸いからです。レンズのカタログや仕様表を見ると「7枚円形絞り」とか書いてたりします。

AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G

ニコン AF-S NIKKOR 50mm f/1.8Gのスペック表より

キヤノンの仕様表なんかには円形かどうか書いていませんが、他メーカーも含めて最近のレンズはほぼすべて円形絞りだと思って下さい。つまり、普通のレンズで光源をボカすと丸い玉ボケが出来るわけです。
*絞ってボカすと少しカクカクしてきます。

絞りの形を変えればボケの形が変わる!

つまり絞りの形を変えれば自由自在にボケの形を変えることが出来るって事です。

ただ、レンズの絞りというのはレンズの内部にあるので普通の人は触れません。ではどうすればいいかというと「絞りの上書き」をするのです。レンズの前に黒い画用紙で作った「絞りフィルター」を強制的に作ってやればOKなわけです。

玉ボケフィルターの作り方

こんなのを作るとOK。作り方は下で詳しく紹介します!

100均の黒い画用紙で玉ボケの形を自在に変えられるのです。

玉ボケフィルターの作り方

ちょっと強引なやり方ですが制作費はほぼタダですね!

オールドレンズでは何も付けなくても変わることも

ちなみに、昔のレンズは円形絞りは採用されていないことが多いので光源をボカすと六角形とか七角形のカクカクした玉ボケを得られます。

また、Industar-61 50mm F2.8など一部のオールドレンズでは変わった絞りの形を有しているためオリジナリティー溢れるボケを楽しめます。

industar-61 作例

Industar-61 50mm F2.8だとボケの形が始めから6角形になったりします。(撮影:伊藤 あきら

オールドレンズに関して詳しくはこちらの記事をどうぞ!

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必要な機材(カメラ、レンズ)

まずは準備するものからいきましょう!

大きなボケが作れるカメラ、レンズが必要

必要なものは一眼レフやミラーレスカメラなどレンズ交換式のカメラが必要です(一部大型センサーのコンデジでも可)。スマホや普通のコンデジでは難しいです。

この撮影は大きなボケを作ることが何より重要なので、カメラはセンサーサイズが大きな程有利です。

また、使用するレンズはF値の小さな単焦点レンズやF2.8などの大口径ズームレンズが必要になります。焦点距離も望遠側が有利です。

個人的にはマクロレンズが焦点距離とF値のバランスも良く向いてるかなと思います。冒頭の写真もマクロレンズ(タムロン 90mmマクロ)で撮影しました。安価な50mmF1.8クラスのレンズでも十分です。

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キットズームレンズだとボケの形は変わりますが周辺部が大きくケラれたりするのであまり向いていません。。特にAPS-Cセンサーやマイクロフォーサーズのカメラは単焦点レンズでないと厳しいかも。

玉ボケフィルター

キットのズームレンズだとこんな感じで中央しか見えない(ボケの形は変わってるね)。

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玉ボケフィルターの作り方

さっそく準備しましょう。用意するのは「黒画用紙」「カッター」「定規」だけです(あればコンパスも)。

今回配布する作成キットを使うならプリンターと糊も用意しましょう。

1.作成キットをA4用紙に印刷する

まずは下記リンクからstudio9オリジナルの作成キット(ただのPDF)をDLしてA4用紙にプリントしましょう。

作成キットにはカメラのフィルター枠に応じて線が引いてあり、内側は好きな形を切り抜くためのサイズ別の穴が空いてあります。使い方はこの後紹介します。

玉ボケフィルターの作り方

プリントアウトしたら好きな模様(無地でもよい)を四角い枠に沿って切っておきます(A4のままこの次に進んでもOK)。

2.模様と黒画用紙を糊で貼り付ける

ホントは黒画用紙に直接模様を描いて切り抜きたいところですが、黒い紙に直接プリントしても見えないのでプリントした白い紙を貼り付けるのです。

糊付けの箇所は4隅だけ。中央に糊付けしたら後で剥がせないので。。

玉ボケフィルターの作り方

中央が固定されていないため後で切り抜く時に多少ズレが生じることもあります。しっかり切り抜きたい方は貼って剥がせるスプレーなど使うと良いでしょう。どうせあとで丸く切り抜くので黒画用紙は多少はみ出ても問題ありません。

作成キットを使わない方は黒画用紙に鉛筆やコンパスで切り抜くサイズを書いておきます。

3.枠に沿って切り抜く

外側はレンズのフィルター径になっています。82mmから43mmまでどんなレンズでも大丈夫なはず。レンズにピッタリはめるには気持ち枠の内側をカットすると良いです。四隅を糊付けした人は先に外枠を切り抜くと型紙がずれてしまうので最後に切り抜きましょう(重要)。内側の模様は込み入って見づらく申し訳ないです。。

外枠はハサミのほうが楽。

玉ボケフィルターの作り方

模様のサイズの決め方

重要なのは内側の模様の切り抜き。ここは使うレンズによって最適なサイズが異なるのである程度試行錯誤が必要です。内側の模様サイズの目安は次の計算式に当てはめてみると良いです。

レンズの焦点距離(mm) ÷ 開放F値 × 0.8

だいたいの目安でしかありませんがこの値を中心に模様のサイズを決めると良いです。当然このサイズが大きくなればなるほど良い結果を得やすいです(望遠でF値が小さいほど良い)。

例えば50mm F1.8のレンズなら50÷1.8×0.8 = 22mmが目安サイズです。100mm F2.8のレンズなら100÷2.8×0.8 = 29mmと50mmF1.8より有利ですね。

マイクロフォーサーズのキットレンズで 12-50mm F3.5-6.3 などのレンズだと、50÷6.3×0.8 = 6mm となってしまいかなり厳しいです。。穴の直径が1センチ以下のレンズはかなり厳しい結果になると思って下さい。できれば2センチ以上のサイズが欲しい所。

自分のレンズに合った模様のサイズが分かったら型紙を参考に模様を切り抜きましょう(内側は10~35mmの枠を書いています)。

これで下記手順で試し撮り(窓から街灯撮る等で十分)してみて穴のサイズを微調整します。穴が小さすぎると周りが暗くなってしまうし、大きすぎると形が途中で切れてしまいます。。

玉ボケフィルターの作り方

▲穴が大きすぎて星形が上手く出来なかった例

普通のカッターでも切り抜けますがデザインカッターなどあると便利ですね。

4.レンズに付けて撮影!

上手く切り抜けたらレンズのフィルター枠にちょうど良く収まると思うのでそのまま撮影可能です。

頻繁に着脱を繰り返す場合、レンズ(前玉)を汚したり最悪傷つける場合があるので保護フィルターを付けるのがおすすめ。保護フィルターをダブルで付けてその間にボケフィルターを挟むとさらに良いですね!

玉ボケフィルターの作り方

パーマセルやマスキングテープで固定してしまっても良いです。

詳しい撮り方もこの下で紹介します。

オリジナルのボケで撮影してみよう

ボケフィルターが出来たら撮影してみましょう。撮り方は簡単です。

1.AvモードでF値を一番小さくして望遠にする

レンズに自作フィルターを取り付けて、レンズの一番良くボケる設定にして撮影しましょう。

AvモードでF値は一番小さく、ズームレンズの場合は一番望遠側(上記で計算した値)に設定にします。ISO感度はオートか高め(ISO3200~6400くらい)にしておきます。

設定はこれだけです!

2.ピントはなるべく手前で撮影する

背景をきっちりボカすにはピントはなるべく手前にある方が良いです。近くのものにピントを合わせましょう。

すると今回のキットの模様で撮影するとこんなボケの形になります^^
*EF 100mm F2.8マクロ IS USM 内側の模様サイズ30mmで撮影

玉ボケフィルターの作り方

玉ボケフィルターの作り方

玉ボケフィルターの作り方

玉ボケフィルターの作り方

もちろん屋外でも使えます。

玉ボケフィルター

これは手前の看板にピントを合わせて背景のイルミネーションを星形にしました。

玉ボケフィルター

全体をぼかせばこんな感じで星を散りばめたような一枚に!

上手くいかないときは?

ちょっと特殊な撮影なのでカメラやレンズによっては上手く撮れない場合もあります。

周りが黒くなってしまう

ズームレンズや広角レンズでは特に黒くなってしまいます。これは仕方ありません。

中央で撮影してあとでトリミングしてみましょう。できるだけ明るい単焦点レンズを使いたいところです。

なんかすごくブレるんだけど。。

レンズ前面を紙で覆ったので普段よりカメラに入ってくる光が少ない状態です。そのためシャッタースピードが遅くなりブレやすいです。ISO感度を上げるか三脚を使って撮影しましょう。

ピントが合わない

フィルターを付けると光があまり入ってこないためカメラのAFが効きにくい場合があります。その場合はMFに切り換えて撮影しましょう。

模様の形が逆さまになる

ボケフィルターを普通に付ける(フィルターの上がレンズの上)と後ボケはフィルターと同じ向きになり、前ボケは逆さまに写るはずです。レンズの仕組みを考えたら「あーなるほど!」と思うかも。

逆さまになった場合はフィルターを逆さまにしましょう(前ボケと後ろボケの向きを揃えることはできない)。

周りのボケだけ形が出ない

画面の四隅に近いところでは口径食といってフィルターのサイズに関係なくボケの形が一部切り取られてしまいます(上の作例でも口径食が出てる)。内側の模様をさらに小さくすると形がより出てくると思いますが完全に防ぐことは出来ません。出来るだけ内側にボケが入るような構図を作りましょう。

まとめ

というわけでイルミネーション撮影にバリエーションを追加できるちょっと変わった撮影方法をご紹介してみました。

上手くいくかどうかはレンズ次第なところもあるので、いきなり本番にはせず手持ちの明るいレンズをいくつか試してから撮影に出かけると良い結果を得られると思いますよ!

寒さに負けずステキなイルミネーションを撮影してみて下さいね。

なお一般的なイルミネーションの撮影方法は下記記事を参考にしてみてください。

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イルミネーション撮影+自作 といえばクロスフィルターも!

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この記事を書いた人
中原 一雄
中原 一雄 / studio9管理人
studio9(すたじお・きゅう)の管理、運営をしています。中の人です。 「写真をもっと、あなたのそばに」をテーマに、カメラに使われるのではなく、カメラと友達になる方法を広めるために活動中のフォトグラファー。 中原 一雄のプロフィールページ

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