【ニコン編】カンタンにチェックできる!一眼レフカメラ選びのポイント4つ

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高価な機材ゆえなかなか難しいカメラ選び。多くのカメラメーカの中に数多くのグレードのカメラがラインナップされているため、どんなカメラを使っていいのか判断が難しいですよね。そこで今回は2大メーカーの一つ、ニコンのカメラの選び方のポイントを普段取材をメインにしている筆者の視点で4つにまとめてみました。

カメラ選びのチェックポイント

なかなか悩ましいカメラ選び。現代はデジタルカメラの種類が増え、多様化しています。

そこで今回は、仕事で取材撮影を行なう筆者が、どんな点に注目してカメラ選びを行なっているのか、筆者のカメラ遍歴を通じて、大まかに4つ紹介します。「ふーん。まぁそんな考え方や見方もあるかもね」ぐらいの気持ちでかまいません。

参考にしてみてください。

本日のコンテンツ

  • カメラ選びの考え:まずメーカー選び。一生モノの付き合いになる覚悟をもって慎重に
  • 1. 撮影の目的:何を、どんな風に撮りたいのか
  • 2. 画像処理エンジン:写真と撮影の質を決める源
  • 3. レリーズテスト:コストパフォーマンスや耐久度を見定めるシャッター耐久回数
  • 4. デメリット:製品ニュースは要チェック
  • おまけ:センサーサイズの変更(DX・FX)はレンズの引越
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カメラ選びの考え:まずメーカー選び。一生の付き合いになる覚悟をもって慎重に

カメラ本体、いわゆる「ボディ」を購入する際、まずはメーカーを選ばなければなりません。キャノン、ニコン、ペンタックス、ソニー、オリンパス……一度カメラメーカーを選ぶと、レンズやアクセサリーもほぼ自動的にそのメーカーに沿うことになっていくでしょう。

筆者はニコンを選択しました。理由は、カメラ撮影を始めた頃に色々教わっていた師匠的な方がニコンを選択していたから。以上です。

何も考えず、「カメラ好きの人間はニコンさんを選択しなければならない」と催眠魔術にかかっていました。後悔はしておりませんが、「もしあの時キャノンさんやソニーさんを選んでいたら、吾輩のカメラ人生はどうなっていたのだろう……」と思いを馳せる瞬間はあります。

 

気がつけばニコンの世界にどっぷり浸かっていました。上記写真はD800にて撮影。

カメラのメーカー選択、とくにレンズ交換式のものは一生の付き合いになる可能性があります。選ぶ際は、大げさに言うと結婚するくらいの覚悟を持ったほうが良いです。

断腸の思いでニコンと離婚してキャノンと再婚……ともなればレンズ・カメラ・アクセサリーを全て一新しなければなりません。
(※全て純正の場合。SIGMAさんなど一部のメーカーはレンズの「マウント交換サービス」を実施しています)。

だからこそ最初のメーカー選びは、十二分に(本当に)熟慮しましょう。それでは、筆者がカメラ選びで考慮した大きなポイントを4つお伝えしていきます。

1. 撮影の目的:何を、どんな風に撮りたいのか

カメラ選びにおいて、撮影目的は大事です。どんな状況で多く撮影するのか、誰を・何を撮影するのか。目的に応じたカメラを考えましょう。

クロップ(トリミング)しても余裕のあるフルサイズ

筆者の場合、仕事用の一眼レフカメラにD800系を選びました。正直、フラッグシップ機がすご〜〜く欲しかったのですが、金額の高さを見て泣く泣く諦めている現在です。それでも高画素モデルのD800系(2016年現在)のボディに対する満足度は高いです。

▲執筆現在、フラッグシップ機のD5は実売60万円ほど

▲同じFXフォーマット(フルサイズ)のD810は約20万円。その差約3倍です。

DXクロップが便利

D800系を選んだ理由の一つに、DXクロップの多用が挙げられます。

DXクロップとは、FXフォーマット(35mmフルサイズ)の高画素機種であれば、DXフォーマット(APS-Cサイズ)のサイズに撮影範囲を縮小し、レンズの距離を約1.5倍伸ばすことです。50mmのレンズならその約1.5倍、焦点距離が約75mmのレンズに変身します。

上記写真は、FXフォーマットで撮影したもの。

DXクロップ使用のイメージ例。焦点距離が約1.5倍長くなる分、撮影面積が狭くなります。

ただし撮影範囲を縮小すると画素数も減ります。それでもD800系は画素数が約3600万あり、トリミングする余裕が残っています。筆者はDXクロップ必須の超望遠で撮影するケースや編集者さんのトリミング編集の要望があるため、けっこう重宝しています。

皆さんもまずは、何をどんな風に撮りたいのか、目的を考えてみてください。

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2. 画像処理エンジン:写真と撮影の質を決める源

筆者が昔、取材用に初めて買った一眼レフカメラはDXフォーマット(APS-C)のD3200でした。主にアマチュアユーザー(エントリー)向けに展開されているカメラです。画素数は2400万弱あり、当時撮影歴が短かった筆者でもキレイな写真が撮れました。

しかし取材で撮影する機会が増えるにつれ、D3200では物足りなくなってきました。理由は主に以下の2つです。

撮影データの読み込み速度

筆者はJPEGデータ以外に、RAWデータで撮影することもあります。そのため連続撮影すると読み込みの遅さが気になってきました(読み込み速度はメモリーなどにも影響を受けますが)。

例えば、エントリー機のD3200でRAW撮影した場合、連続撮影可能枚数は18コマ(これ以降は連写速度が落ちる)、FXフォーマット(フルサイズ)のD810の連続撮影可能枚数は28コマ(ロスレス圧縮14bit時)です(いずれも公称値)。

D810のほうが1枚当たりのデータサイズが大きい(約2倍)にもかかわらず、連続撮影できる枚数は大きいです。

高感度耐性(ノイズ低減)

個人的な感触として、ISO感度が3000以上になるとザラつきが目立ってきて、読者の鑑賞に耐えられない写真になってしまうのが気にかかっていました。

これらに多大に影響するのが画像処理エンジンです。画像処理エンジンはカメラのボディ内に組み込む半導体で、ニコンでは「EXPEED」、キャノンでは「DIGIC」などと呼ばれているアレです。「エンジン」と呼ばれるとおり、一般的には高感度撮影時のノイズの具合や色味・階調の再現性、画像処理のスピード(連続撮影のコマ数)などなど、カメラの多くの機能に影響を及ぼします。

 

D800で撮影。画像処理エンジンは、とくに夜間撮影・連続撮影などで性能が試されます。

画像処理エンジンが変われば、画にも違いが出る

デジタルカメラを買い替えたことがある方は、経験したことがあると思います。極論すると、エンジン以外の性能が全く同じ車でも、積んでいるエンジンが公道向け・スポーツカー向けと異なれば実際の運転に差が出てくるはずです。充実したスペックを十二分に発揮するために、より良い画像処理エンジンを選びたいと思いました。

撮影機能がほぼ同じ場合は、より新しい画像処理エンジンを積んだボディを良いでしょう(ただしその分、割高になるはずです)。

*画像処理エンジンで改善する画質は主にJPEG撮影で効果が顕著になり、RAW撮影ではRAW現像ソフトが画像処理エンジンの役割を担います。ただし、エンジンは画質以外にもAF速度や連続撮影枚数、動画撮影など普段のカメラ動作にも大きく影響します。

3. レリーズテスト:コストパフォーマンスや耐久度を見定めるシャッター耐久回数

次に注目がレリーズテストの結果です。

レリーズテストとは、大まかに言うと「シャッターの耐久回数を調べるテスト」です。いわばメーカーが推奨するシャッターの限界回数。「それ以上使い続けると、性能の低下や故障の確率が高まりますよ」という目安の数字です。

これをチェックすれば、かなり乱暴な解釈ですがコストパフォーマンスを見定めることができます。例えば価格20万円でシャッター耐久回数が20万回となれば、おおよそ1シャッター=1円分。1シャッターあたり1円費やしているということになります(乱暴な解釈ですが)。長期的なコストパフォーマンスが何となくイメージしやすくなります。

このレリーズテストにおいて、D610とD750はシャッター耐久回数が15万回。D810は20万回です。DX系は10万回のものが多いです(ただしD500は20万回)。

D610の最安価格を検索してみたら、新品のボディが約11万4000円でした。シャッター耐久回数15万回のものが11万4000円ですから……1シャッター=0.76円分でした。DX機種のD7200は、同じ15万回のシャッター耐久回数で約7万6000円でした。1シャッター=わずか0.50円分ですから、コストパフォーマンスがすごく良いですね。

本体価格は違っても1枚あたりのコストは同じかも

例えば、執筆現在D810(シャッター耐久20万回)の値段は225,000円ほどなので1シャッター = 約1.13円。同じFXフォーマットでD810の下位に位置するD750(シャッター耐久15万回)の値段は159,000円ほどで1シャッター = 約1.06円とほぼおなじ。(価格.com最安値で計算)

少々乱暴な計算ですが、1シャッター当たりのコストが同じならより高機能な機種を選ぶという選択を考慮に入れても良いかも知れません。

報道の現場では連写する機会が多く、カメラの消耗スピードが早いです。シャッター耐久回数が高ければ高いほど嬉しいです。ということで筆者の場合は、1回のライブや大型イベントの取材で千回以上シャッターを押す(撮影する)こともあるため、コストパフォーマンスそのものよりシャッター耐久回数の多い(カメラ1台あたりの耐久度が高い)D800系を選びました。

*万一シャッターの限界で故障した場合、数万円でシャッターユニットの交換をすることは可能です。ただし、撮影中に故障したり、交換する手間やその間カメラが使えないという事態も仕事で使うにはリスクやコストになります。

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4. デメリット:製品ニュースは要チェック

デジタルカメラは発展途上の機械です。万人が満足する完璧なカメラというのはまだ存在しないと思います。撮影環境が変われば、それぞれのカメラのメリット・デメリットが生じてくるでしょう。

レリーズテストの数字以外にD600系を選ばなかった別の理由は、画像処理エンジン(D610も一世代前のEPEED3を搭載)とダスト問題です。筆者がFX機を検討していた矢先に発表されました。

撮影した画像の中に、黒い粒状のダストが映り込むという現象です。

清掃を繰り返しても頻繁に映り込むということで、ニコンも正式に対応方法について発表しました。撮影に多大に影響するので、こうした製品ニュースは要チェックです。過去1〜2年分はチェックしておきましょう。

またD700系、最新版のD750で気になったのが可動式液晶モニターです。撮影の仕方が広がる可能性を感じた一方「モニターを動かしたまま人ゴミにモミクチャにされたらバキッと壊れてしまいそう……」と不安になって諦めました。

D800系にもデメリットがある

もちろんD800系にもデメリットはあります。それはメリットでもある約3600万の高画素です。

D600系・D700系に比べて1000万画素以上の差がある分、細かいところまでキレイに撮れるのですが、これが考えようによっては厄介。たまに記事の写真で感じる方もいらっしゃると思いますが、精細すぎてモデルさんの顔の細かいシワや毛穴、メイクの具合までハッキリ分かっちゃうんです。ポートレイト撮影ではこれが顕著です。

シャッタースピードもシビアです。精細であるがゆえに、1/80以下のシャッタースピード(被写体とカメラの距離が数メートル以上離れている場合)にすると途端にブレを感じやすくなります。

ですがこれら高画素のデメリットは自分の撮影技術などでカバーできると思いました(おこがましくも……)。デメリットが許容できることはさることながら、バッチリうまく撮れた時の精細さはやはり目を見張るものがあります。先ほどお話したDXクロップ・トリミング編集の兼ね合いもあり、デメリット以上にメリットを強く感じました。

 

歴代の仮面ライダーが全て似て非なるものであるように……各カメラにメリット・デメリットがあります。特徴をしっかり把握しましょう。

購入したカメラに致命的なデメリットがあると大変です。デメリットはできるだけ事前にチェックして、上手に付き合っていきましょう。

おまけ:センサーサイズの変更(DX・FX)はレンズの引越

もう一つおまけ。D3200を使っていた当時、もう一つ気にかかったのが撮影範囲です。

撮影する被写体との距離が短い場合にもっと広角で撮りたいと思ったのです。広角レンズを使えば早い話なのですが、FXフォーマット、いわゆるセンサーサイズが35mmのフルサイズ機ならより広角で撮れると分かって(そしてレンズの豊富さや画像処理エンジンも魅力で)、DXフォーマット(APS-Cサイズ)のカメラボディからFXフォーマット(35mmフルサイズ)のものへお引っ越ししました。

もちろんDX機も安価で良いですが、ニコンの一眼カメラを買い替えてバージョンアップを視野に入れている人、とくに仕事でカメラを使う方はFX機がオススメ。

将来思いもよらぬ出費が待ち構えているかも?

理由の一つはレンズです。DX機に別れを告げ、FX機と新しく付き合うのは「センサーサイズの変更」「交換レンズの刷新」を意味します。

昔の筆者はこれを予想だにしておらず(浅はかですね……)、レンズの刷新に十数万円費やし、予想外の出費となりました。FXフォーマットのカメラボディにDXレンズを装着して、35mmのセンサーサイズ(FXフォーマット)で撮影すると、画面のまわりが、中心から楕円を描いて黒くなります。

理由は、DXレンズが35mmフルサイズより小さなAPS-Cサイズに対応するレンズだからです。だから35mmフルサイズでは撮影できない範囲が生じるのです。

※メイン機材がキヤノンのstudio9中の人注
キヤノンの場合はフルサイズ(FX相当)のカメラにAPS-C(DX相当)のレンズを装着することが出来ません(技術的な理由で)。周辺はケラれる(黒くなる)けどDXクロップと組み合わせればどんなレンズでも使えるニコンのFXフォーマットは羨ましいなと思う限りです^^;

800_1965

 

上記写真は、FXフォーマットのD800に、DX専用レンズを取り付けて撮影したもの。中心から楕円を描くようにして黒く縁取りされます。これを解消するには、DXクロップで撮影領域を狭くするか、FX専用レンズを使用するしかありません。

FXフォーマットは、DXフォーマットよりも撮影範囲が広がり、ボケ味のある写真を撮りやすいです。

画質やノイズの違いに関しては、DXフォーマットで高感度耐性が強いD500(D5と同じ画像処理エンジン)の登場も相まり、センサーサイズの違いによる画質の良し悪しをカンタンに論じられなくなってきたと思います。だからここではあえて何も述べません。

また、センサーサイズおよびレンズ選びに関する考えは、こちらのエントリーもご参照ください。

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DXのカメラにFXのレンズを付ける分には問題ありません(重さや互換性は多少変わると思います)。ですがDX(APS-C)→FX(35mm)という道をたどると、レンズも一緒に買い換える必要が出てきます(いや、買い替え衝動に駆られます)。高価な買物だからこそ、色んなことを考えて購入を検討しましょう。

それでは、皆様も良いカメラライフを。

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この記事を書いた人
桜井 恒二 / 専門ライター
記者・ライター。撮影もします。エンタメ芸能系を中心に活動中。 桜井 恒二のプロフィールページ

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