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初心者だからこそレンズフードを付けるべき、3つの理由とその効果!

更新日: by 中原 一雄

よく街や観光地で一眼レフやミラーレスカメラを使っている人を見かけますが、レンズフードつけている人って殆ど見かけません。。とっても大事なアイテムなのに。そこで今回は初心者こそフードを付けて撮影したほうがいい理由を3つご紹介します。

レンズフードを付けるべき3つの理由

レンズフードって何?食べられるんですか?

街で一眼レフやミラーレスを使っている方のレンズを見てみると、殆どの方がレンズフードを付けずに、レンズ単体で撮影をしていたりします。

一眼レフの入門キットやミラーレスなんかだと、標準で付属していない事もあるので存在自体知らない。。という方もいるかも知れませんよね。

すごく重要なアイテムなんです、レンズフード。

Foodじゃなく、Hoodです

レンズフード(lens hood)は直訳すると”レンズ頭巾”。レンズに取り付けるアクセサリの一つで、人間に例えれば帽子やヘルメットの役割をするものです。レンズ用の餌ではありません(笑)

私たちが帽子やヘルメット(普通の人はかぶらないか。。)をかぶる理由は次の3つではないかと思います。

1.強い日差しを避ける

2.頭部を保護する

3.オシャレする

レンズフードも同じです。ちゃんと理由があるのです。

そこで今回はレンズフードを付けて撮影したほうがいい、3つの理由とその効果をご紹介します。付けていて損することは殆どありません。初心者だからこそレンズフードは付けるべきです。

1.強い日差しを避けて、画質向上

レンズフード ありなし

レンズにとって厳しい斜めからの光を効率的にカットできる

レンズフードの本来の役割はコレです。カメラのレンズはたくさんの凸レンズや凹レンズが組み合わさって構成されます。入門用のレンズでも10枚くらい、高級レンズだと20枚くらい使われています。

そこに太陽のような強力な光が入ってしまうと、光はレンズとレンズの間を反射してしまい、フレアゴーストという画質を低下させてしまう現象が起きます。。

レンズフードを付けると、フードがひさしの役割をして、サイドからの強い光をシャットアウトしてくれるのです。こうすることで、不要な有害光をカットできるようになり、レンズ性能をフルに発揮した写真が撮れるようになるというわけです。

ただし、カットできるのは横からの光。正面からの光はカットできません(当然ですが。。)ので、場面によっては効果を感じないことも多いです。また、最近のレンズは表面を特殊コーティングしていてそもそも光を反射させにくい構造になっていますので、レンズフードで画質が劇的に上がる場面はそう多くはないかも知れません。

とはいえ、夕方の西日が強い日なんかはあって良かったなー!という場面もあるので、付けているに越したことはありません。街灯の光って意外と強いので一見フードなんていらないような夜景撮影の時に効果を感じることも多いです。

例えば条件によってはフードのありなしでこんなに違います。夜景撮影では強い光を発する街灯が様々な場所にあるのでフレアやゴーストが生じやすいのです。

レンズフードありなし比較

フードを付けて画質が良くなることはあっても、画質が低下することは無いのですから。

フード形状は2パターン

レンズフードの形状は大きく分けて2つです。

一般的な「花形」

レンズフード シグマ Art

最も一般的なのが「花形」と呼ばれる曲線状の切り込みが入ったタイプです。フード本体が写真に写らないようにギリギリのサイズにカットされているためズームレンズでの効果が高め。広角~標準ズームレンズへの採用が多いです

例えばキヤノンの入門用レンズRF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM用のフード(EW-53)は花形です。

Canon レンズフード EW-53

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望遠や単焦点に多い「円筒型」

レンズフード シグマ Art

普通の「円筒型」のタイプも多いですが、こちらは望遠レンズや単焦点レンズに採用されている事が多いですね。

例えばキヤノンの入門Wズームキットに付いてくるEF-S55-250mm F4-5.6 IS II用のフード(別売:ET-60)は円筒型です。

Canon レンズフード ET-60

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その他、四角いものやフジツボ型など特殊な形のフードもありますが、選ぶときはそのレンズに対応しているものを選ぶのが大事(後述)。

2.レンズを衝撃、汚れから守る

レンズが高機能化した今、レンズフードをつけるべき一番の理由はコレではないかと思います。レンズの保護です。

以前の記事で”レンズ保護フィルター”というアイテムを紹介しましたが、それと似た感じです。レンズフードを付けることでさらにレンズを守ることができます。

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レンズ面を物理的に守る

カメラを肩から提げて歩いているときに、人に当たったり、モノにぶつけてヒヤッとした経験ありませんか?フードを付ければ、よっぽどのことが無い限りレンズ面へのダメージはありません。

フードの傷

これは私が良く使うレンズのフードですが、よく見ると細かな傷がたくさん。。フードをしていなければこれらの傷はすべてレンズ本体についている事になりますね。。

指紋が付きにくい!

また、フード無しで撮影していると無意識にレンズ面に手が触れて指紋がついてしまうことがあります。撮影が終わってレンズを覗いたらレンズ面が結構汚れてた。。なんて経験ありませんか?また、子供やペットを撮影していて、レンズに手がベタッとついたり、ペロッと舐められたり。。

フードを付けることで、そういった汚れからレンズを守ることができるのです。汚れを防ぐと言うことは、画質の向上に繋がりますね!

汚れを防ぐ

フードを付けていないと、うっかりレンズ面を触ってしまい汚してしまうことがあります。指紋ならば拭けば良いですが、そもそも汚れにくければ快適に撮影ができますよね。

保護フィルターだけでは防げない衝撃や汚れからレンズを守るのもレンズフードです。

万が一指紋が付いてしまったらレンズペンがオススメです。

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3.付けているだけでオシャレかも?

最後の理由はファッション性です。人間だってオシャレのために帽子をかぶることもありますよね。

単純に付けているだけでなんとなくカッコいいし、人によってはステッカーを付けたり、デコレーションをしてオリジナルレンズフードを作っている人もいます。

ストラップはオシャレするのに、レンズは何もしないというのはちょっと可愛そうです。

例えばこんな形状のフードもあります。

キヤノンのEF 40mm F2.8 STMやFUJIFILM XF35mm F1.4 Rに対応したサードパーティー製のフードです。

ただ、場合によっては、何もつけていないシンプルな方が好きとか、付けていると上手い人に思われそうで恥ずかしい。。なんてこともあるかもしれませんが^^;

---

以上がレンズフードを付けるべき3つの理由です。フードを付けて得られる恩恵はとても大きいです。ローリスクハイリターン。ぜひとも導入を検討していただければと思います。

レンズフードを使うときの注意、ポイント

最後に、レンズフードを使うときの注意とポイントを簡単にまとめておきます。

レンズフードはレンズに合ったものを!

中級クラス以上のレンズだと標準で付属することも多いレンズフードですが、カメラのキットレンズやエントリー向けレンズでは別売になっていることも多いです。新しくレンズを買うときは、フードが付いてくるかどうかしっかり確認しておきましょう。

レンズフードはお手持ちのレンズごとに合うものと合わないものがあります。フードを買う場合は必ず自分のレンズに合ったものを買うようにしてください。通常はメーカー純正品を買うことになると思いますが、人気があるレンズなんかだと互換品が安く売っていたりもします。

例えばキヤノンキットレンズ用 EW-63C の互換品だと純正よりも3割程度安いです。

合わないフードを取り付けてしまうとフード自体が写真に黒く写りこんでしまう”ケラレ”という現象が起こってしまいます。。

ケラレ

フード形状が合わないとこのように画面に写ってしまうことも。。

フードってかさ張るんでしょ?

レンズフードはカチッとはめ込むタイプ(バヨネット式)とネジのように回して付けるタイプ(ネジ込み式)の2タイプがあります。

バヨネット式のフード(多くがこのタイプ)は収納時は逆さまにして取り付けられるので、さほどかさ張りません。ネジ込み式タイプは残念ながら逆さまに付けられないので、取り外しがやや面倒かもしれませんね。。

逆さまに付ける

左が撮影時、右が収納時。横幅がややモコっとしますが、逆さまにすればそれほどかさばりません。

保護フィルタとレンズフード、どちらを買うべき?

出来るなら最初から両方揃えておくべきです。それだけ有用なアイテムです。

ただし、どうしても予算の都合がある場合は保護フィルターを先に買うのが良いと思います。理由1.で言ったように最近のレンズはフレア、ゴーストに結構強いので。
でも、フィルターだけではレンズ面が汚れやすかったり、傷つきやすかったり(フィルターが傷つけば交換!)するので、将来的には両方そろえることを考えたほうが良いと思いますよ。

カメラの保護フィルターはカメラ屋さんで買うよりAmazonの方がかなり安い場合が多いです(結構タイムセールに出てたりもする)

カメラを買ったらはじめに揃えておくべき6アイテムの紹介も下記ページで特集しています。

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街にレンズフードを使う人が増えたらなーと思っています。

中級者以上の人ならレンズ保護に次の様な方法もありますよ!

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この記事を書いた人
中原 一雄 / カメラマン・中の人
普段はカメラマンとして活動しながらstudio9(すたじお・きゅう)の管理、運営をしています。「写真をもっと、あなたのそばに」をテーマに、カメラに使われるのではなく、カメラと友達になる方法を広めるために活動中のフォトグラファー。 中原 一雄のプロフィールページ

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