カメラだけを買えば良いってもんじゃない?
カメラ、特に一眼レフやミラーレスカメラは雑に扱うと壊れてしまったり、撮影クオリティーに影響を及ぼしやすいです。
安い買い物じゃないんだし、できれば長く快適に使いたいですよね。
そこで、購入したときに一緒に買っておきたいこと、やっておきたいことを、できるだけお財布にやさしく揃える方法をまとめてみました。
それでも多少コストはかかってしまいますが、以下に挙げたのは写真を快適に楽しむ上で必ず必要な出費です。。コレをやらないと、数年後大きな出費が必要になったり、あなたのカメラの価値を大きく下げる要因になってしまうことになるかもしれません。
1.液晶保護フィルムを買う
お店でカメラを買うとほぼ間違いなく薦められる液晶保護フィルムですが、出来れば買っておきましょう。購入時に一緒に買うとお店でキレイに貼ってくれることも多いですね。
1,000円以下で購入できるはずです。
カメラの液晶面は剥き出しなので、意外とキズが付き易いです。スマホにも保護シートを貼るのが常識になっているように、出来ればカメラにも貼ってあげましょう。
数年後にカメラを売却or下取りに出すときに、シールを貼っていると評価も上がるかも知れません。
HAKUBA デジタルカメラ液晶保護フィルムMarkII Canon EOS Kiss X9i / X8i / X7i 専用 DGF2-CAEKX9I
2.レンズ保護フィルタを買う
初心者の多くの方はレンズとセットになったキットを買うと思いますが、レンズの保護フィルタは必ず買っておきましょう。もちろん、レンズを単体で買うときも必ずセットで。
レンズの前玉はキャップを外せば剥き出しの状態になり、デリケートです。一つ2,000~3,000円とそれなりの値段はしますが、レンズはそれ以上に高価。もし前玉を傷つければ10,000円~程度の出費となります。2,000円で高価なレンズを守れるのであれば安いモンです。精神安定剤としても有効。メンテナンスも楽になりますよ。
枠がさまざまな色にコーティングされたかわいいフィルタも人気ですね。
私は一度保護フィルタに救われたことがあります。レンズをぶつけてしまった時に保護フィルタのガラスが割れたことがありました。幸い、レンズ本体は無傷。もしフィルタが付いてなかったら数万円の出費をして修理をしていたかもしれません。
気になる画質への影響はよほど厳しい場面でなければほぼゼロと考えていいです。ケンコーやマルミ、ハクバといった国内メーカーのものは、デジタルカメラ専用の設計で作っているので大丈夫です。
ちなみに、保護フィルターはamazonがかなり安いです。量販店よりも数百円~1,000円程度安い事が多いですから、量販店でセット購入を薦められた時はamazonの値段もチェックしておきましょう。
Amazonの激安品には注意しよう
最近はAmazonで激安保護フィルターも売られていますが、反射防止機能が著しく低いフィルター(ただのガラス板の可能性も。。)も売られてます。よく分からない激安品は避けた方が無難です。
枠だけという選択肢も?
中上級者向けですが、保護フィルターを使わず枠だけを使うという選択肢もあります。もし良ければコチラの記事もどうぞ!
3、カメララップ、インナーバッグを買う
カメラは外に持ち出してなんぼの道具です。
だからといってカメラをそのままカバンに放り込むのは得策とはいえません。出来れば、お気に入りのカメラバックを買うのが一番ですが、すぐに良いカメラバックに出会るとは限りません。。そんなに安い買い物でもないし。。
そんなときはカメララップ(カメラ風呂敷)を使うのをおススメします。カメララップは、カメラを丸ごと包めるやわらかい布で出来た便利グッズです。お気に入りのバックに出会うまでは、コレをくるっと巻いてカバンに入れておくだけでもかなりカメラが長持ちするはずです。
もう少し大事にカメラを守りたいなら、インナーバッグを使うのも手です。インナーバッグとは耐衝撃性のある素材で出来た仕切りのことで、普通のかばんに入れることで、お手持ちのカバンがカメラバッグになるという優れもの。
どちらも1,000円~2,000円程度のものなので、カメラを買ったときはどちらかをぜひ用意しておきましょう。
studio9オリジナルのカメラバックもあるよ!
カメラバッグ好きが高じてstudio9のオリジナルカメラバッグ(Enduranceシリーズ)を作ってしまいました!私の独自設計のバッグですのでぜひチェックしてみて下さいね。
4.カメラのメンテナンスグッズを買う
カメラを使っていると当然汚れます。特にレンズの汚れは画質に直結してきますから気をつけたいものです。
カメラのメンテナンスグッズはいろいろありますが、初心者の方がまず買うべきなのは次の3つです。
1、ブロアー
シュポッと風圧でホコリを飛ばすための道具です。コレは必ず用意しておきましょう。キズの原因となるような大き目のホコリを吹き飛ばしてしまいます。レンズにもボディにも使えます。
ケチって安い小さなものを買うのではなく、手のひらでしっかり握れるくらいの大き目のタイプを買うのがおススメ。ゴムの劣化が少ないシリコン製のものが良いです。1,000円前後で購入できます。
ややかさばるのでお家での使用がメインになるかもしれません。
2、レンズペン
外出先で気軽に使うならレンズペンがオススメ。
レンズについた指紋や小さな汚れを落とすグッズです。レンズクリーナーには液状のタイプもありますが、初心者にはちょっと扱うのが難しいですし、いつでも手軽にという感じではないのですがレンズペンならどこでも手軽に清掃できます。
ブロアーで大きなホコリを落とした後、レンズペンについている毛ほうきでササっとレンズの表面を掃いてから、清掃チップでキュキュっと拭けばOK。
持ち運びもカンタンなので私も愛用していますよ。
1,500円程度しますが、清掃チップはリフィル(交換式)になっているので一度買ってしまえば1年は余裕で使えます。
3、クリーニングティッシュ
レンズペンは軽微な汚れに有効ですが、べったりした汚れやこびり付いてしまった汚れには向いていません。そんなときは個包装されたレンズクリーニングティッシュがオススメです。1個あたり10円以下のコストなのでカメラバッグに2~3枚忍ばせておくといざというとき便利。
最近私が普段よく使うのがハクバのレンズクリーニングティッシュと激落ちくん。ハクバのレンズクリーニングティッシュはコスパも良く、速乾性の高いアルコールタイプなので初心者でも拭き跡が残りにくいです。激落ちくんはほとんど拭き残りもなく仕上げ拭きに最適です。
現場でササッと拭くときはハクバのクリーニングティッシュ、お家でメンテナンスするときは激落ちくんを使うことが多いですね。
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そのほかにもメンテナンスグッズは色々ありますが、レンズ面さえ専用の道具でキレイにできれば、ボディー側はそれほど特別なモノを用意する必要はありません。
ゴシゴシやらなければ普通のタオルや家にある綿棒を使えばOK。
カメラのメンテナンスについては次の記事もオススメです!
5.カメラの保管場所を作る
カメラ、レンズの敵は湿気とホコリです。特に湿度の高い日本では気を抜いているとレンズにカビが。。という悲しい事態になりかねません。
冬季ならばそれほど心配することもありませんが、梅雨~夏にかけて一気にカビのリスクがが高まります。日本はカビの楽園なのです。出来ればカビを防げる除湿機能付きのケースを用意しておきたいところです。
いきなり数万円の防湿庫(ドライボックス)を買う必要はありません、まずは除湿剤を入れたプラスチックのケースでも大丈夫。自作するなら1,000円くらいで作れます。
防湿ボックス(ドライボックス)の自作方法は次の記事でどうぞ!
専用防湿庫なら40Lクラス以上を
防湿庫の検討をするなら40~50Lクラスがおススメです。24Lという小型サイズもありますが、今後レンズを数本追加で購入したらギュウギュウになってしまうかも。。24Lクラスを買うくらいなら防湿ケースのままでもいいかな?と思います。
40Lであればボディ2~3台、レンズ5~6本を余裕を持って収納できます。機材が増えそうならはじめから60Lクラスを検討しても良いかも知れません。最近は中国系メーカーの防湿庫がとても安価に手に入るようになりましたね。
6.PCの環境を整える
デジタルで撮る以上、撮った写真はPCに保存し必要に応じて編集します。撮りっぱなして写真はメモリーカードに入れっぱなしでは写真の醍醐味を味わえません。。
まず、PCにメモリーカードスロットがない人はメモリーカードリーダーを買いましょう。SDカードでもUHS-IIなどの高速規格カードを使っている場合はパソコンに最初から付いているリーダーでは性能を発揮できないこともあります。
カメラにUSBケーブルを挿して直接PCに取り込む方法もありますが、あまり速度が出ないだけでなく何度も抜き差ししていると端子が壊れてしまう可能性があります(壊れた場合は基板全交換で高額になることも多い)。
最近のリーダーはUSB3.0対応のものが大半だと思いますが、購入するときは「USB3.0、UHS-II対応(CFの人はUDMA対応)」のものを購入すると良いでしょう。
Transcend USB 3.1 [マイクロUSB - USB Type A] UHS-II対応 マルチカードリーダー (SDHC・SDXC UHS-I,UHS-I...
バックアップもしっかりと!
もう一つは、キチンとPCの中に写真の保存用フォルダを作ってバックアップ環境を作ってしまうこと。写真はデジタルデータですからPCの不調である日突然すべてのデータがなくなってしまう可能性があります。。
後で泣かないためにも始めのうちからきちんとした環境を作っておきたいものです。これも撮る枚数が少なければ、小さな投資でOKです。バックアップに関しては下記の記事を参考にしていただければ幸いです。
将来は編集環境も整えたくなると思いますよ!
はじめは撮影後に編集なんて大変そう。。と思ってしまうかもしれませんが、写真が面白くなってくると撮影後の編集(現像)もやってみたいと思うようになるかも。多くの人が撮影後の現像を楽しんでいますので初心者でもはじめるのは簡単です。興味があれば下記リンクも参考にしてみてくださいね。
番外:延長保障には入るべきか?
番外編は誰もが悩む延長保障についてです。通常カメラやレンズを買うとメーカーの1年保障が自動的についてきますが、購入店独自の保障で購入金額の5%程度を追加で払うと保障が5年くらいに延長されるというものです。
購入価格自体が高いものですから、たかが5%でも結構な額ですよね。
保険というのは、故障率などの統計によって保険会社が必ず利益を上げられるような仕組みになっているので、消費者全体で見たときは必ず不利に働きます。
ですので自分がごくごく一般的なユーザーであると思うならば、長い目で見れば延長保障に入らないほうが有利かなと考えます。その浮いたお金で上記に挙げたセットを揃えたほうが幸せになれる気がします。コレだけしっかり揃えればカメラも大事に扱うでしょうし、故障率も下がるはずです。
がっつり使うなら加入もあり
しかし、カメラの機能を使いこなしてバリバリ使うつもりの人やこれまでもカメラに限らず、自身で使っていたデジタル機器に故障が多かったという方は保障に入るというのもアリかもしれません。
カメラの修理は小さなものでも一万円弱、大きなものだと数万円ということもあります。十数万円程度の買い物なら5年のうちに1度でも保障を使えば元を取れることにもなりますから、使いようによってはお得な制度かもしれません。
私も先日手持ちのEOS 7Dのアクセサリーシューの不具合で修理をしました。アクセサリーシューの交換だけでしたが、費用は9,800円。たまたま延長保障に入っていたため無料で修理できて生まれて初めて延長保障の恩恵に預かりました。ただし、購入金額が20万超えていたので元は取れていません。。
購入金額が10万円未満の商品であれば一回の故障でほぼ確実に元が取れるでしょうから入っていてもいいかもしれませんね。
もちろん、故意や不注意による故障は保障の対象外ですから、その点はご注意を!
延長保証ではなく修理割引が利くメーカー独自の会員になるという手もあります
まとめ
以上、6つの項目に分けて、カメラを長く、快適に使うための準備をご紹介しました。
それぞれ1,000~2,000円の出費が必要になってしまいますが、どんな趣味でも道具をメンテナンスするためにはそれなりの出費は必要になるものです。
快適なカメラライフを送るためにも出来るだけ早い時期に環境を整えてしまいましょう!