持ち運びが楽ちんな超コンパクトジンバル
最近街で良く見かけるようになってきたスマホ用の三軸ジンバル。特に外国人の旅行者がよく手にしているイメージですが、国内でもジワジワと使用者が増えているように思います。
電動ジンバルを付けて撮影すると手ブレや体の動きをジンバルのモーターが補正してくれて、滑らかなヌルヌルとした映像が撮れてしまう便利グッズなのですが、普段使いするには持ち運びが大変。。という問題がありました。
今回、独創的なジンバルをいろいろ作っているSNOPPAさんから折りたためてめっちゃコンパクトになるスマホ用三軸ジンバルのATOMをご提供いただきましたので簡単にレビューしてみたいと思います。
いつもなら商品あげるから記事書いてよという話には乗らない私ですが、ちょうどスマホ用のジンバルちょっと欲しいなぁと思っていたり、この話が来る前にMAKUAKEで同じSNOPPAのミラーレス用ジンバルKylin-Mを偶然支援していていたこともあり受けてみました。
ちなみにこちらのATOMはクラウドファンディングのINDIEGOGOにてキャンペーンを行っています。執筆段階では定価から46%オフの特典プランやマイクやレンズのセット特典も用意されているので欲しい方はお早めに!
残り2日です!!(ギリギリですみません)
SNOPPA ATOMの外観、機能
まだバタバタでしっかり使い込んでないのでファーストインプレッション的な内容になる点ご了承くださいませ。また、説明書もまだ手元にないのでそのあたりもご理解下さい。
外観
SNOPPAさんから国際郵便で送られてきた時は普通の段ボール箱に緩衝材に包まれてボロっと入っていましたw(発売前の製品サンプルではよくあること)
中にはピンクが入っててテンションが瞬間最大で90%くらい落ちたのですが、お願いして今後ブラックに変えてくれることになりました。とりあえず今回は女子力高めなピンクで紹介していきますw
まずま最大の売り(だと思っている)そのコンパクトさから。
途中からパカッと割れて半分に折って持ち運び出来るのです。隣にあるのはiPhone XS Max(iPhoen 8 Plusなどとほぼお同じ大きさ)。
手のひらにも楽々乗るくらいのサイズ感。
ジンバルって縦に長いのが多くて持ち運びが大変なのですがこれならバッグの制限が大幅に緩和されます。重量は440gとスマホ用ジンバルとして最軽量の部類かと思います。レンズ1本分くらいでしょうか。カメラバッグにも簡単に収まります。
組み立て、準備も簡単
使うときはハンドルの付け根にある「PUSH」ボタンを押しながらアーム部を伸ばし、残り2つの軸のロックを捻って解除するだけ。簡単です。
取り付け部にカメラを取り付けるのですが、バネが適度な硬さで取り付けやすいです。機種により取り付け部にボタンがあっても干渉しにくいように?か溝もあります。(iPhoneは緩衝なし)
指が引っかけられる溝がついてあるのもよく考えられた造りです。
iPhone XS Maxを取り付けてもまだあと1センチ以上は余裕あるので世の中のほとんどのスマホに対応出来るはず。薄型のケースなら付けたままでもOKでしょう。うまいことやればGoProやSONY RX0なんかも付けられそう。
カメラ用ジンバルでよくある重心調整も必要ありません。だいたいスマホの真ん中くらいに取り付けて電源入れればすぐ使える状態になります。対応する重量は310gまでと十分。(iPhone XS Max:208g、Google Pixel 3 XL:184g)
ボタン類
小さいジンバルなのにボタンはいっぱいあります。手に持ったときにちょうど操作しやすい位置に配置されているのでどのボタンも結構押しやすい。
メインの操作系は正面のパネルで、ジョイスティック状のコントローラーとメニューボタン、シャッター(録画)ボタンの3つ。その下に電源ボタンがあります。
左側の側面には機能割り当てが可能なマニュアルボタンとズームボタン。ジンバルには珍しく外部マイク端子も。外部マイク端子はアームのスマホ取り付け部にスルーされる構造で、取り付け部からスマホに入力することが可能です(たぶん。外部マイクはまだ未検証)。
上の黒い丸が外部マイク端子からのOUT。ここからスマホにINする? iPhoneの場合は音声のIN端子がないので別途工夫しないといけなさそうですね。その下の楕円のはUSB Cの充電ポートです(後述)。
さらに背面にもボタンが2つ。ここも機能割り当てのカスタマイズが可能。握りながら人差し指で操作しやすい位置にあります。
グリップ下部には充電用のポート(USB C。ケーブル付属)と、底部に三脚ネジ穴(1/4インチ)があります。今クラウドファンディングに出てるやつはミニ三脚も付いているようです。今回提供してもらったものは付属してなかったので手持ちの三脚です。
右側面にはボタンはありませんが、ストラップホールがあります。小さいのでカバンにぶら下げたりしても良いかも。
機能など
基本的にはアームを伸ばして、スマホを付けて電源ONすればヌルヌルした動きで使えます。
グリップ裏の2つのボタンでカメラの動きを制御するモードの切換が可能。ジンバルあんまり詳しくないのですが、初期状態だと水平だけ保たれて、左右と上下は追従するモード、裏の小さいボタンを押すと上下も固定されて左右だけ追従する感じになります。
また裏のトリガーを押しっぱなしにするとグリップを動かしてもカメラの位置を保持するモードとして使えます。(このあたりちょっと説明書がほしいところ)
また、横のマニュアルボタンを押すと縦(ポートレートモード)に切り換える事が可能。
スマホとの連携も簡単
スマホと連携しなくても標準的なジンバルの使い方は出来るのですが、連携すればもっとたくさんの機能を使えます。接続はBluetooth。
SNOPPAのアプリをインストールして、ATOMを選択。ジンバルの電源を入れると自動で検知されて表示に従えば接続完了。
ジンバルを連携するとカメラはSNOPPAアプリのものを使用することになるのですが、手元のボタンでシャッターやズーム、メニューの切り換えなど行うことができて便利です。
ファームアップも簡単
今回ATOMを連携したらファームアップの案内が自動で来ました。スマホ側でタップするだけで本体のファームアップが出来て快適です。
いろいろカスタマイズ可能
アプリでは動画の画質やグリッドON/OFF、カスタムボタンの割り当てなどが可能。上部のアイコンからフラッシュコントロールやインカメラへの切り換え、美肌補正などを行うことも出来ます。造りはワリとシンプルで難しくない。
充電しながら使える!
このジンバルスマホに充電しながら使えます。しかもワイヤレス充電対応!
こんな感じでスマホと繋げばOKです(本体の稼働時間は短くなる)
USB-CとLightningの2つのケーブルが付属しています。
驚くことにワイヤレス充電にも対応していて、まだ一度も使った事がないiPhone XS Maxでもワイヤレス充電できました。まさかジンバルで初めて充電するとはw
デフォルトだと後ろのカスタムボタンを長押しするだけでワイヤレス充電可能です。
様々な応用機能も使える
基本的には動画を撮ったり、写真を撮ったりする人が多いかと思いますが、アプリと連携すればオブジェクトトラックやフェイストラックが使えたり、写真でもパノラマやスローシャッターが使えるなど応用次第でいろいろ使えそうです。
ちょっとこの辺はまだ検証できていない所が多いのでINDIEGOGOのATOMページや公式の動画を見てみると分かりやすいかも。
良い所、良く無さそうな所
まだがっつり使い込んでいるわけではないのですが触ってみて良さそうなところ、良く無さそうな所をいくつかピックアップしてみたいと思います。
良さそうなところ
コンパクトで簡単
もう散々言ってますがスマホと組み合わせるのだからやっぱりコンパクトなことは正義だと思います。これなら旅行に持ち出そうと思えるサイズ感。単に軽いってだけでなくいつも使えるバッグに放り込んで出かけられるってのが良いですね。
ジンバル初心者の私でもわりとスムーズに使い始めることができました。説明書ないのにw
電池持ちがいい
まだ限界まで使ってませんが、満充電で24時間の使用が可能。使っているうちにスマホの電池が数回なくなるレベルです。
ローアングルやりやすい
他のジンバルほとんど使った事ないのですが、ATOMはローレベル撮影もやりやすいです。普通にグリップを握った状態からグリップを斜め上に持ってくるだけ。とても快適です。
ローレベル、ローアングル好きの私としては使いたいシーンがいろいろ妄想できそうです(よからぬ事には使いませんw)
めっちゃ安い
これ、あと2日限定ですがクラウドファンディングってこともあってめっちゃ安いです。$79(約8,900円)ですよ。この手のしっかりしたジンバル(しかも畳めない)はAmazonとかで見ても1万6,000~1万7,000円なのでだいぶ安いです。
クラウドファンディングなのでお店で買うような確実性はないのですが、すでに私の手元に完成版に近いものが届いているのでそのまま終了になるってことはまずないかと思います。SNOPPAは他のジンバルもクラウドファンディング成功させてる実績もありますし。
ちなみにクラウドファンディング終了後はAmazonなどでの一般販売が予定されているとのことですが、定価が149ドル(約16,700円)なので他のジンバルと比べてめちゃ安いって状況にはならなさそう。
良く無さそうな所
アプリの特殊機能の完成度はもう少し
まだ使い込んでないですが、専用アプリの静止画撮影や通常の動画撮影はスムーズに問題なく動作するものの、パノラマ合成やオブジェクトトラッキング、タイムラプスといった特殊機能はまだ完成度が低い状態かと感じました。
例えばパノラマ合成はジンバルが自動で回転しながら複数枚撮影し、最後に自動で合成してくれるのですが狭い場所などではうまく合成できなかったり、出来ない場合にエラーメッセージが出てくれなかったり。(屋外の風景などはちゃんと合成してくれます)
タイムラプスも使って見た感じ30コマ(1秒ぶん)撮影されて終了しちゃいます。コマ数増やす設定が見つけられなかった。。
追記:画面下のTimelapseの所を上にスライドさせると設定項目出てきました!ただ横位置だとiPhone X系のアプリ閉じる動作とTimelapseが重なってしまい設定項目引き出せず。。縦位置ならOK。
オブジェクトトラッキング、フェイストラッキングも機能はしますがもう少し精度が欲しい所。
アプリの機能はこれから一般販売にかけてさらにアップデートがされるかと思いますがもう少しブラッシュアップが欲しい感じです。
スライドボタンの精度がいまいち
電源やズームボタンはスライドさせて操作するのですが、スライド時に引っかかりが生じて快適ではありません。特にズームボタンはアプリの反応もワンテンポ遅れてくるのでちょっと使いづらいかなと。
動きにややクセがあるかも
折りたたみできるようになったことで、それぞれの軸が90度になっていないためでしょうか、思い通りに動かすのにちょっと慣れが必要な気がします。(他のスマホジンバルを使ってないので比較はできませんが)
使っているうちにグリップの持ち方などそれぞれ使いやすいポジションが分かってくると思いますが軸が90度で繋がってる一般的なジンバルとはちょっと動きが異なるかもしれません。
リング付きケースに対応してくれたら最高だった
もはやこれはしょうがないと言えばそれまでなんですが、もう少しアームの取り付け部のクリアランスが確保されていてこのようなリング付きケースでもそのまま取り付けられれば最高でした。
iPhone XS Maxや8 Plusなど大きめサイズのスマホを使っている人はリング付けている人結構いると思うんですよね。リングの快適さになれてしまうともう他の使えないのです。
そうなると撮影の時にいちいちケースを取り外すイベントが発生するのでジンバル使うかっていう気持ちが半分くらいにダウンしますw ATOMの場合無線充電にも対応していて背面部に隙間作ることは難しいでしょうし、他のジンバルもほとんど対応していないかと思いますが。
個人的にジンバルを使いたいかどうかを左右するポイントは本体のサイズよりも、今のケースのまますぐに使えるかどうかだと思っているのでここを解決してくれれば最高だったなぁと思ってます。
*リング付いていない薄型ケースならそのまま付くはずですよ。
まとめ
ということでかなりファーストインプレッション的ではありますが、SNOPPA ATOMの簡単なレビューをしてみました。
これが1万円以内で手に入るなら十分買いかなといった感じです。残り僅かですが欲しい方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。(あくまでクラウドファンディングなので100%予定通りに手元に届くわけではないということはご注意下さいね)
街でガンガン使いたいところですが、さすがにおっさんがピンク持って撮ってたら人が近づいてこなさそうなのでブラックが届くのを心待ちにしていますw
機材提供:SNOPPA