今日は簡単に玉ボケを作るための方法についてご紹介します!
玉ボケを作るの、実はカンタンなんです
ミラーレスや一眼レフなどレンズ交換式カメラの魅力は写真を大きくボカせることですが、ちょっと工夫することで簡単にあのキラキラの玉ボケ(丸ボケ)をつくることができるようになるんです!
カメラを手にしたら一度はやってみたい画面いっぱいのキラキラ写真!これを読めばすぐに出来るようになるはずです。
例えばこれとか。夕日に照らされたお花ですが、これからご紹介する4つのステップを踏むことでカンタンにこんなキラキラ玉ボケが作れちゃうんです。
レンズ交換が出来るカメラを持っている方ならだれでもできます。特別な道具や高価な機材を用意する必要はありません。
*スマホのカメラは写真をボカしにくいのでちょっと厳しいかと思います。。
すぐ始められるカンタン4ステップ
それでは玉ボケを作る方法を順を追ってご説明していきますね。憧れの玉ボケはスグそこです!
1.キラキラポイントを見つける!
玉ボケの正体はキラキラした点光源です。これを大きくボカすことで宝石のようなボケができるのです。だから、まずはキラキラポイントを探しましょう。これが一番重要なポイント。元になるキラキラが無ければどんなプロでも玉ボケは作れません。
身近な所だと、晴れた日の水辺や夕日に照らされた葉っぱなどがおススメです。太陽の光を反射してキラキラ輝いている所を探してみましょう。
例えばこんな感じ。
晴れている日なら街の至る所にキラキラポイントが眠っているので注意深く観察してみましょう。日光の反射を探すので逆光気味なところを探すといいです。太陽を背にしてしまうとなかなか見つからないので注意。
2.F値を一番小さく設定する
キラキラポイントさえ見つけてしまえばもうこっちのものです。後はボカすだけ!たくさんボカせばボカすほど大きな玉ボケになります。
絞り優先モード(Av)にしよう
ボカしやすいようにF値を一番小さく設定しましょう。F値をコントロールするので撮影モードはAv(A)[絞り優先オート]がおすすめです。オートで撮るより確実にボカせます。
写真のボカし方の基本がイマイチ。。という方はこちらのエントリーもおススメです。
例えば、絞りの値でF4.0とF8.0ではこのくらい玉ボケの大きさが違います。
↑85mm F4.0で撮ってみました。後ろのキラキラが大きな玉ボケになりましたね!
↑同じ85mmでF8.0にして撮影したもの。F4.0に比べると玉ボケの大きさがぜんぜん違います。
玉ボケを大きくしたいならF値を出来るだけ小さく設定しましょう!
大口径ズームや単焦点ならより大きなボケに!
もちろん高級な大口径ズームレンズや単焦点レンズを使っていてF2.8やF1.4などに設定できるならさらにボケが大きくなります。
単焦点レンズは初心者でも手を出しやすい安価なものが結構多いので1本持っておくのもおすすめです。キヤノンの人ならEF 50mm F1.8 STMやEF 40mm F2.8 STMあたりは1万円台です。
3.なるべく望遠で撮影する
ボケを大きくするためにはズームする(望遠で撮る)ことも大事です。ズームレンズをお持ちなら、一番望遠側で撮ってみましょう。単焦点レンズの方はそのままでもOKです。
例えば同じ絞り値(F値)でも、105mmと50mmではこのくらいボケの大きさが違います。
↑焦点距離105mm (F4.0)で撮ったもの。
↑手前のお花が105mmと同じ大きさになるように焦点距離50mm(F4.0)で撮ったもの。同じF値でも105mmの方が大きな玉ボケになっていますね!
ただし、望遠にすると写せる範囲が狭くなってしまうので、撮りたい物に合わせて”できるだけズームをする”というイメージを持っておきましょう。
おすすめは35mm換算で焦点距離70mm以上です(APS-Cサイズなら50mm以上、マイクロフォーサーズなら35mm以上)。このくらいなら結構たくさんボケますよ!
4.できるだけピントを手前に置く
あとはピントを合わせて撮るだけです。ピントの置き方にもちょっとしたコツがあります。それはできるだけ手前にピントを合わせることです。
写真のボケは、ピントの合っている所がカメラに近く、ボカしたい所がカメラから離れていればいるほどよくボケます。だから、キラキラポイントを見つけたら、その手前にある、できるだけカメラに近いものにピントを合わせるのです。
例えば、最初のほうに紹介したお花の奥にあるキラキラポイントを玉ボケにすることを考えるなら、写真ではボケている手前のお花にピントを合わせるのです。
しかもピントが合うギリギリのところまで近づきましょう。カメラごと被写体に近づくというのはとても大事なポイントです。では上の写真の奥にあるキラキラポイントをボカしてみましょう。
出来るだけ手前のお花にピントを合わせて・・・
・・・すると、なんということでしょう!
背景が大きな玉ボケに変わりましたね!(105mm、F4)普通の街路樹がちょっぴりアートな作品に変身しました!カンタンでしょ?
4つのステップを順番に行うだけ!
ということで、玉ボケを作るためには「1.キラキラポイントを見つけて、2.F値をできるだけ小さくし、3.できるだけズームして、4.手前にピントを合わせる」という約束さえ守ればOKです。
◇◇絞りとボケの形の関係◇◇
玉ボケの形は絞りの形に関係しています。最近のレンズは入門レンズも含めて円形絞りという、丸い形の絞りを採用しているものがほとんどなので、玉ボケも丸くなりますが、昔のレンズなどには6角形や8角形の絞り形状を持つものがあります。
このようなレンズで玉ボケを作ると円形ではなく、6角形や8角形のボケとなります。ご自分のレンズがどんな絞りなのかは、説明書やメーカーHPの使用欄で確認できます。きっと”7枚円形絞り”なんて言葉が書いてあるはず。
また、普通のレンズでは画像の周辺に行くにつれてボケの形が丸から楕円に潰れていってしまうものもあります。これは口径食といって光がレンズを通る際に一部欠けてしまう現象です。高級な単焦点レンズなどは口径食がとても少ないレンズもあります。
いろんなキラキラをボカしてみる!
身の回りにはいろいろなキラキラポイントがありますから、見つけたら片っ端からボカしてみましょう。明るくて、小さな光源であればみな玉ボケになります。
例えば雑木林のを見上げると葉っぱと葉っぱの隙間に明るい空が見えたりしますよね。それもキラキラポイント。何か適当な手前の被写体に合わせればその隙間は玉ボケに!
竹林なんかは規則的な隙間が出来るので面白いです。
夜景の撮影もあえて主役をボカしてみるという撮り方もいいですね!
手前にピントを合わせるものが無いときは?
街でキラキラポイントを見つけたはいいけど、手前にピントを合わせるようなものが無いんだけど。。という時はマニュアルフォーカス(MF)でピントをわざとずらしてみましょう。
フォーカスモードをAF(オートフォーカス)からMF(マニュアルフォーカス)に切り替えて(撮影モードのMモードではない!)、手動でレンズのフォーカスリングを回してあげます。通常はレンズ側に切り替えスイッチがあるはず。(ミラーレス用入門レンズなどはカメラのメニューからAF/MFを切り替えるものもあります)
出来るだけ近くの方にピントが合う方向、例えば、キヤノンのレンズなら時計回り、ソニー、ニコン、タムロンのレンズなら反時計回りに回すとOK。どっちか分からなくても、ファインダーや液晶画面を覗きながらたくさんボケる向きに回すのでも大丈夫です。
そうすればこんな不思議な写真が撮れるようになります。冒頭で紹介したような水辺のキラキラをアップでボカしてみました。
夜景も点光源なので、今回の方法が応用できます。どこにもピントが合っていないけどこれはこれでアリ。
慣れれば花火だって玉ボケに出来てしまいますよ!花火をボカすのはかなり面白いです。
詳しい撮り方は以下のエントリーをどうぞ!
まとめ:玉ボケは難しくない!
ということで写真を始めたらだれもが憧れる玉ボケの撮り方をまとめてみました。
たまに、玉ボケは単焦点レンズじゃないと撮れないなんて思っている人(あるいはそう教えちゃう人もいたり...)もいますが、カメラ購入時のキットレンズでもこの4つのポイントを守ればきちんと玉ボケが作れます。
それでも不足して、さらに大きなボケが欲しい!となったら大口径ズームや単焦点レンズの購入を考えてみましょう
コレさえマスターすればどんなものでも玉ボケにできるようになりますよ!