本バグは現在(13.9.20)最新版のLightroom5.2にて改善されています。LR5.0をお使いの方は早急なアップデートをおススメします!
縮小して書き出すとノイズ特盛画像に。。
私にとってはもはやライフラインの一つになっているAdobe Photoshop Lightroom (LR)。もう、Lightroomが無いと生きていけませんというくらい依存しまくってます。
先日、Lightroom5(LR5)の発売日にもレビューを書いて、それ以降ずっと使っていたのですが、ひとつだけ違和感があったのです。
なんか、ブログ用の写真にノイズ増えてるよなぁ。。
仕事に使っているときは感じないけど、ブログやFacebookページ用に写真を現像するとノイズが増える。。
例のごとく、長くなりそうなので始めに結果をお知らせしておきますと、LR5で画像を書き出す際、長辺1200~1400px以下まで縮小して書き出すとノイズリダクション(NR)が効かずに画像が書き出されます。。
LR4ではそんなことはなかったので、LR5からのバグだと思います。。長辺約1400px以上のサイズで書き出すとちゃんとNRが効いたキレイな画像が吐き出されます。
**追記**
記事を書いた後に海外の情報を調べていたら、LR5.2 RC版では改善されているようです(参考:http://labs.adobe.com/technologies/lightroom5-2/)。
---引用---
"Fixed Issues"
" Output Sharpening and Noise Reduction were not applied to exported images that were resized to less than 1/3 of the original image size. "
---引用終わり---
どうやら、オリジナルサイズの1/3を下回るサイズにすると、シャープとNRが効かない不具合のようですね。現在RC版ということで、近いうちに製品版が公開されるのではないかと思います^^
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キレイな夜空がノイズだらけの写真に?!
結構前から確信的にこれはおかしいだろ!と気づいてはいたのです。でも、かなり縮小してるし、JPEGの圧縮率も高めだし、そりゃノイズも増えるよねーと言い聞かせて、目をつぶってきました。まったく日本人の悪いところですw
*誤解の無いように始めに言っておきますが、これはLR5を使用し、特定の条件で書き出す際に発生する不具合です。LR5本来のノイズ軽減効果に異常があるわけではありません。
ただ、この写真を見てさすがに我慢ならねぇ!と調査に乗り出しました。今ではもっと早く調べとけば良かったと思っています。。
先日、星を撮りに行ったときの写真。たまたま、PEN E-PL5が手元にあったので、PENのレンズキットでもキレイに星を撮れるかどうか検証しようと思って撮った写真です。キットレンズを使い、14mm F4.0 SS20s ISO3200で撮りRAW現像しています。
星はちゃんと写っているのになんだこのノイズは??現像中はしっかりノイズリダクション(ノイズ軽減、NR)がかかって、フォーサーズもなかなかやるなぁと思っていたのですが、書き出したらこのありさまです。さすがにこれはおかしいよね?と思ったわけです。
ちなみに、きちんとNRが効いた写真はこんな感じ。
ややディティールがつぶれ気味ではありますが、すばらしいノイズ軽減効果。Lightroomさすがといったところです。
ここまであからさまだとさすがに気持ち悪いので調査してみることにしました!
ちょっと詳しく調査
今回調査した環境は、Windows7 64bitで、Lightroom5のバージョンは現状(8/21現在)最新版のものです。また、おなじPCに旧バージョンのLightroom4.3がインストールされています。
症状としては、RAWで撮った写真を現像後、長辺1024pxのJPEG(画質70~80)で書き出すと現像時に見えなかったノイズがたくさん出てくる といった感じです。
考えられる原因としては、
- JPEGの圧縮率か高い
- そもそもJPEGで保存してるのが悪い
- 縮小してるのが悪い
の3つを考え、それぞれ検証してみることに。
JPEGの圧縮率が高い
経験的にJPEGの最高画質(画質100)と圧縮した画質(画質70~80)ではパッと見ただけではほぼ変わらないことが分かってます。だからこれは無いだろうなとは思いました。
念のため、長辺1024px、JPEG最高画質で書き出してみましたが、ノイズだらけの写真のままでした。。
そもそもJPEGで保存してるのが悪い
この仮説も、経験的にはそんなことは無いと分かっているのですが、一応検証。
一般的に最も画質が良いとされているTIFFの無圧縮16bit、長辺1024pxで保存してみましたが、やっぱり変わりません。ノイズだらけ。。
縮小してるのが悪い
縮小するだけで劇的にノイズが増えるなんてことも今まで聞いた事がなかったので始めは半信半疑だったのですが、試しにオリジナルサイズ(縮小なし)、JPEG(画質80)で書き出してみました。
ノイズ消えてる!
この時点でこれはバグだね。。と確信。もっと早く気づけよと思うかもしれませんが、それほどLightroomを信頼していたと言うことですw
縮小したらすべてノイズが増える訳ではない
ということはリサイズすると、ノイズが増えるのかな?と思い、長辺2000pxくらいで書き出してみると、ノイズがない、キレイな写真が吐き出されます。
オリジナルサイズと長辺2000pxのものではノイズレベルがほぼ同じだったので、おそらく、どこかのサイズで、ノイズリダクションON/OFFされる境界があるのだろうと調べてみたところ、長辺1381pxと1382pxの間にその境界があることが分かりました。サイズが1px違うだけでノイズレベルがまるで違います。。
こんな感じ。(上記とは別カットのよりノイズの分かりやすい写真を使ってます)
画像サイズ以外はまったく同じ設定で書き出しているのですが、このようにNRがオンとオフになる境界がはっきりわかります。
ただし、この境界はすべての写真で同じわけではなく、同じ日に同じカメラで撮った別の写真ではその境界は微妙に違います。
他のカメラで撮った写真でもやはり境界は違っていて、だいたい長辺1200~1400pxの間でNRが突然効かなくなる境界があることは分かりました。。
ちなみに、旧バージョンのLR4.3で同じ写真を同じ設定で書き出してみると、きちんとNRが効いている写真が出てくるのでLR5からの不具合のようです。
仕事で長辺1000pxの写真を納品することはほぼ無いので問題ないのですが、ブログやSNSに写真をアップするときはだいたい長辺1000pxくらいの写真に縮小するので大変困ります。。
全国のブロガーさんや一般ユーザーさんにとっては結構痛いバグかと。。一刻も早く修正版を出してほしいところですね。
ただ、これはあくまで私の環境によるものなので、もしかしたら特定環境で発生する事象かもしれません。。Google先生に軽く尋ねてみたところ、そんなバグを報告している方はまだいなさそうだし。。
全国のLightroom5ユーザーさん、この現象って再現できてますかね?Macでも同じ現象とか、そんな現象起こりませんよとか、なにか情報ありましたらコメントなどいただけると嬉しいです。
とりあえず、Adobeにはバグ報告しておこうと思います。。
現状、最大の懸念事項はAdobeから、「あっ、それ仕様ですから」と言われないかどうかということですw
まとめ
ちょっとダラダラと書いてしまいましたが、現状分かっていることはこんな感じです。
- Lightroom5最新版(2013/8/21現在)で、長辺1200~1400px以下までリサイズして書き出すとノイズリダクション(ノイズ軽減)がオフになって書き出される。
- ファイルフォーマットや圧縮率には関係ない
- 大きなサイズ(長辺約1400px以上)でリサイズするのは問題ない
- プリントも問題ない
といったところです。
現状、LR5で小さなサイズのJPEG出力する際は、一度大きめのサイズ(余裕をもって長辺1500pxくらいかな?)で書き出してからまとめてリサイズという、大変面倒な作業を行う必要がありそうです。。
当然ながら、もともとノイズの少ない低感度で撮った写真ではほとんど違いが分からないと思うのでそのままでもOKだとは思います。
大量の写真をサクサクと処理できることがLRの最大の武器ですから、この点すぐにでも修正して頂きたいですね。