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アクセサリ使いこなし 写真のコツ

私が初心者に三脚をおすすめしない3つの理由。

更新日: by 中原 一雄

ようやく暑さも一段落して外に出ようかなぁと思える季節になりましたね。今回のテーマは三脚。といっても、初心者には三脚はあまりおススメしない理由というちょっとだけネガティブなエントリーです。ぜひ最後まで読んでみて下さい。

三脚と空

三脚を使ったからいい写真が撮れるとは限らない

「三脚って使ったほうがいいですか?」

最近、一般の方から時々このご質問をいただきます。どんなものを撮りたいかによって答えも変わってくるのですが、写真を始めたばかりの方には、後に紹介する特別な場合を除いて、「特に使う必要はないですよ!むしろ、使わないほうが写真の上達が早くなります」と答えることが多いです。

三脚はブレのない、整った写真を撮るために大変便利な道具ですが、使い方を間違えるとあなたの創造性を奪ってしまう諸刃の剣でもあるのです。

今回の内容に関しては、撮影のスタイルによっても賛否さまざまな意見があると思いますが、私が初心者に三脚の使用をおススメしない理由を3つご紹介してみようと思います!

あくまで写真を始めたばかりの初心者に対する個人的な思いです。きちんと三脚を使えるだけの経験とスキルをお持ちの方はこの限りではありません。

1.三脚を使うと視野が狭くなる

これが最も大きな理由です。

正しい使い方を知らずに三脚を使うと、いい被写体を探すことより、三脚を立ててシャッターボタンを押すことが目的になってしまうことが多くあります。

よくありがちな三脚撮影の流れを書いてみましょう。

1.ちょっと良いかも!と思った被写体を見つける

2.三脚を立てて、カメラをセット

3.ファインダーを見ながら構図を作る

4.シャッターを切る

あくまで感覚ですが、三脚を使用している半分以上の方がこのような流れで撮影を行っているような気がします。。しかし、これは正しい使い方ではありません

えっ?と思った方は要注意。

正しい使い方は2.と3.が逆!

アングルを決めてから三脚を立てる

良いな!と思った被写体を見つけたら、三脚を立てる前にその被写体が一番映えるアングルを探すべきです。足元から撮ってみたり、物陰から前ボケ入れて撮ってみたり、その被写体が一番引き立つアングルを”足で稼いで”見つけたら、その場所に三脚を立てるのが正しい使い方。

はじめに三脚を立ててしまったら、大抵は場所を変えたり、高さを変えたりするのが億劫になってしまい、最初に見えた景色を無理やり整えようとします。しかも、どういうわけか、三脚を立てる高さはみなさん無意識に胸の高さくらいにセットするので、確かに整ってはいるけど、変わり映えしない写真だよねぇ。。となるのです。

三脚というのは、カメラがブレないように固定する道具ですから、使うのはシャッターボタンを押す直前だけでいいのです。構図を決めるために三脚を使ってはいけません。

”いい写真は足で稼ぐ”

これが基本です。

2.大抵の写真は三脚なしでも撮れる

最近のカメラやレンズは高機能なので、ほとんどのシーンは手持ちで撮れます。どうしても三脚が必要になるシーンというのは、シャッタースピードが1秒とか10秒といった、どう頑張っても手持ちでだと手振れを抑えられない場合や、超望遠レンズを使用して撮影する場合くらいです。

初心者が超望遠レンズを使うことはあまりないですし、最近のカメラは高感度にも優れていて手振れ補正機能もしっかりしているため、大抵のシーンはなんとか手持ちで耐えられます。

もちろん、一寸のブレもなくきっちりピントの合った写真を撮るのも大事ですが、これはもう少し上達してからでも遅くはありません。

個人的には、初心者のうちは三脚を立てて1枚の写真を撮るより、使わずに様々な角度から3枚の写真を撮ったほうが上達が早いと思います。

以下に示す写真はすべて手持ちで撮影した写真です。

夜景手持ち

三脚撮影の代名詞の夜景も、絞り解放(F値を小さく)して感度を上げれば十分手持ちでも撮れます。F値が小さいのでちょっとふんわりした優しい夜景になりますね。(173㎜, F4, 1/20, ISO6400)

東京タワー

東京タワーだって手持ちで撮れます。高価な単焦点レンズとか使わなくても大丈夫。しっかり構えられればキットレンズで十分です(33mm, F3.5, 1/15, ISO2000)

月

星は厳しいですが、月は手持ちで撮れることを知る人は意外と少ないのでは?(280mm, F8, 1/500, ISO100, トリミング)

ブルームーン
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富士山夜明け

富士山の夜明け前。そこそこ絞っても広角で撮るなら手持ち射程圏内。(24mm, F8, 1/15, ISO1600)

富士山日の出

夜明け前が大丈夫なら日の出は余裕ですね!(35mm, F10, 1/320, ISO200)

遊園地

手持ち許容範囲ギリギリのシャッタースピード1/10~1/20秒くらいなら、動いているものをブラして撮ることもできますね!この時はお散歩スナップだったので当然三脚なんてもってません。(40mm, F22, 1/20, ISO100)

EOS R5 レビュー

2020年発売の最新のカメラ(EOS R5)なら手ブレ補正が強力すぎてこんな写真も手持ちで撮れてしまいます。すごくないですか?(24mm、F10、5秒、ISO100)

滝(手持ち)

初めから滝を撮るつもりなら三脚あったほうがいいですが、そうでなければ手持ちだって何とかなるものです。(70mm, F20, 1/10, ISO200)

あじさいの撮り方 マクロ

よく三脚必須と言われるマクロ撮影もシャッタースピードを上げれば手持ちでも大丈夫。このレンズには手ぶれ補正すら付いていません。ただし、ブレやすい撮影であることは間違いないので、きっちりシャッタースピードを短くしましょう。1/400秒以下は欲しいところ。SSを早くすれば被写体ブレも回避できます。(90mm, F2.8, 1/400, ISO640)

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上記の写真たちはギリギリのシャッタースピードで撮ってるものが多く、よく見ると多少ブレていたりするのですが、重い三脚を持って出かけるのが億劫になるよりは、気軽にフィールドに出て撮る枚数を稼いだほうが楽しく撮れるはず!

3.一般の人は三脚を良しと思わない

きちんと使えば大変便利な三脚ですが、まったく写真をやらない一般人から見れば三脚は単なる障害物にしか見られない可能性があります。

観光地なんかでたまーに通路に堂々と三脚を立てて撮影している人を見かけますよね。写真をやっている私から見ても迷惑だよなぁ。。と思うくらいなんだから、普通の人には物凄い迷惑なはずです。

初めのうちは、撮ることに集中しすぎて実はちょっと邪魔な場所に三脚を立てていた。。ということがあるかもしれません。気持ちよく写真を撮るためには、写真を撮らない一般の方とも上手くやっていく事がとっても大事です。

初めのうちは人通りの全然ないところで写真を撮る機会は少ないと思いますから、どうしても必要な場合を除いてむやみに三脚を立てないというのも大事なことですね!

この点に関しては、かなりのベテランと思われる人が堂々と通路に三脚を立ててたりするので困ってしまうんですがね。。

足を使ってたくさん撮ろう

ということで、私が初心者に三脚使用をおススメしない理由を3つ挙げてみました!

まとめてしまえば、三脚を使わないで済むような場面であれば使わずに、足を使ってたくさんの枚数を撮ったほうが上達が早いですよ!ということです。

カメラの解像度をフルに生かした高精細な写真を撮るのは、大きな紙にプリントするとか、コンテストで入賞を目指すとか、そのくらいのレベルになってからでも十分なのかな?と思います^^

番外編:三脚がないと撮れない写真って?

初めのうちは、じゃぁ三脚を使う必要がある場面ってどんな時?と思ってしまうかもしれませんよね。下に挙げるような写真を撮るのであれば三脚は必要です。

こういう写真を撮りたいなぁと思ったらぜひ三脚を使ってみましょう。きっとあなたの撮影の幅が広がるはずです!さっきは使うなとか言ってたのになんだよ。。と思うかもしれませんが、なぜここで三脚を使う必要があるのかという事がキチンと分かっていれば使う価値は十分にあります。

こういう写真を撮りたければ三脚は必須

三脚が必要な写真 夜景

上記の手持ち夜景と違うところは、絞って(F値を大きくして)撮影していることです。F値を大きくすれば全体にピントが合って、強い光源から光芒という光の筋が出ます。中央の船の上あたりの光源からスッと光の筋が出ていますよね。こういう時はシャッタースピードが遅くなるので三脚が必要です。(95mm, F16 13", ISO200)*6" = 6秒のことです

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三脚が必要な写真 夜景

こんな感じで光の軌跡を撮りたい時も三脚が絶対に必要。これは隅田川を行き交う屋形船。なんと300秒も露光しています。(21mm, F18, 300", ISO160 )

花火

花火もそうですね。ただ撮るだけなら手持ちでも撮れますが、カッコよく撮れません。。それっぽく撮るなら三脚が必要。(31mm, F9, 4", ISO100)

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京都駅

動いている人を大きくブラすためにはシャッタースピードを長くする必要がありますね。(76mm, F8, 2", ISO160)

三脚が必要な写真 星景

月は手持ちでも大丈夫ですが、星はさすがに手持ちでは撮れません。。(16mm, F8, 30", ISO6400)

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白糸の滝

滝など水の流れを滑らかに撮るならシャッタースピード0.5~1秒は欲しいところです。(200mm, F25, 1", ISO100)

三脚が必要な写真

雲が流れるような写真も三脚がないとブレてしまいます。これは強力なNDフィルターを付けて日中のスローシャッターをしました。(16mm、F16、30”、ISO100)

まとめ:三脚を使うならキチンと目的を持とう

ちょっとセンセーショナルなタイトルの記事でしたが今回言いたかったのは、三脚に限った話ではないですが、道具はきちんと使いどころを意識して使いましょうという事です。

止まったものなら手持ちでもOKと書きましたが、4,000万画素を超えるようなカメラの解像性能をきっちり出したいなら日中の撮影でも三脚あり/なしで結果が変わってきます(僅かに)。覚えておいて欲しいのはここで得られる解像性能の僅かな向上を求めて、足を使って撮影することを忘れてはならないよということ。

三脚は10,000円以上のものが良いと思うよ

ちなみに、これから手軽に三脚を買おうかな?と思うなら、選択肢は3,000円前後のファミリー三脚と10,000円前後のややしっかり目のカメラ用三脚のどちらかかな?と思います。

とりあえずお試しで使ってみようかな?というのなら前者のものを買ってみるのも良いかと思います。初心者の方が使うカメラならそれほど重くないので、それなりに使えるはずです。ただ、低い位置から使えなかったり、耐久性が低かったり、ちょっとグラグラしたりと価格相応の機能でもあります。この先も三脚必要かも!と思った場合はきっとすぐに買い換えが必要になると思います。あくまでお試しと割り切って使うのが吉。

ちなみにあまりに安い三脚は一眼レフを乗せるとグラグラで使い物にならない。。という場合がもあります。カメラごと転倒してしまい3,000円の三脚で30万円のカメラをダメにするという可能性も十分考えられます。

ちょっとお値段しますが、10,000円ちょい出せるのであればかなり本格的なカメラ用三脚が買えます。ファミリー三脚とは違い、カメラ用に設計されており、使われている素材も違うのでかなり長く、オールマイティーに使えます。余裕があるのならばこのくらいのクラスが最初の一本としてはおススメです。

ちなみに3万円くらい出せるのであればそれこそ5年とか10年単位で使える三脚が手に入ります。

三脚に使われるのではなく、使いこなすような撮影を心掛けていきましょう。

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この記事を書いた人
中原 一雄
中原 一雄 / カメラマン・中の人
普段はカメラマンとして活動しながらstudio9(すたじお・きゅう)の管理、運営をしています。「写真をもっと、あなたのそばに」をテーマに、カメラに使われるのではなく、カメラと友達になる方法を広めるために活動中のフォトグラファー。 中原 一雄のプロフィールページ

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