撮った後で撮影時間を変えたい!
このところしばらくLightroomネタを投下していなかったのでサラッと便利機能をご紹介します。
個人的に世界最高の写真管理ソフトだと思っているAdobe Lightroomは現像ソフトではあるけれど、それ以上に素晴らしいのは管理機能なんですよね。今回紹介するのはLightroomのExif撮影日時の調整機能。
海外旅行の時差だとか複数台のカメラ間での時差、カメラの日時設定の間違いを、さらりとボタン一発で変えてしまう、そんな機能です。
探せば他のソフトでも出来ちゃうんでしょうが、普通に写真の管理や現像をしながらサラリと変更できてしまうのが素晴らしいのです。
Lightroomの管理機能の概要はこちらのエントリーが詳しいです
こんな場面に有効です!
海外旅行時の時差調整(タイムゾーン調整)
よほど神経質な人手ない限り、普段撮っている写真の撮影日時なんてだいたい合っていればOKという人が多いかと思いますが、大幅にズレてしまうのが海外旅行の時です。
この時はカメラ側で時差調整すれば良いのですが、これって結構面倒ですよね。。 あるいは行きは時差調整したのに帰ってきてから戻すの忘れてたとか。。海外旅行あるあるですw
そんな時差調整も家に帰ってからその日に撮った写真を全部選択して、+○○時間とか設定すればすぐに修正が可能です。そう、Lightroomならね。
複数台のカメラで撮影した場合
こちらはやや特殊かも知れませんが、カメラを2台持ちしながら撮影したり、イベント撮影などで複数人のカメラで撮ったものをあとでまとめて管理する場合。
カメラ内の時計はそれほど正確では無いので大抵は2台のカメラの時計は数十秒ほど狂っています。イベント撮影なんかだとその数十秒の間に場面が前後することがあって後で見るとすごく違和感があったりします。
基本は撮影前に時計あわせしておくのが原則ですが、うっかり忘れてしまった場合でも後で秒単位でまとめて調整する事が可能です。そう、Lightroomなら。
時刻合わせについては昔記事にしました
カメラの日時設定を間違ってしまったとき
カメラを買ってはじめに行う日時の設定。早く撮りたい!と思って焦りながら設定すると間違えるんですよね。よくあるのがAM/PM(午前/午後)を逆にしていたとか、17日に設定したつもりが27日になっていたりとか。正月なんかに設定すると1年前にしちゃったりとか。
たくさん撮影したあとにこれに気付くと泣きたくなりますが、Lightroomならすべての写真を一瞬で直すことが可能です。
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そんな時差調整の方法をこれから紹介していきます!
具体的な時差調整の操作方法
時差を調整する方法はめちゃ簡単です。
1.ライブラリモジュールのメタデータへ
まずはライブラリモジュールの右側カラムにある「メタデータ」の項目へ。ここの設定を「初期設定」にしておきましょう。
その中にある、「撮影日時」に着目!
するとカメラ側で記録された撮影日時が表示されているはず。撮影日時の右側に四角い他と違うアイコンがありますね。それが時差調整アイコンです。
ちなみに複数枚をいっぺんに調整する事も可能です。[ Crtl(Command) + A ] で全選択したり、Shift や Ctrl(Command) で複数選択しましょう。このときは撮影日時になにも表示されません。
右の時差調整アイコンを押すとこんな画面が出てきます。
ここで任意の日付、時刻にするかタイムゾーン調整するかを選べます。
2-1.時差調整(タイムゾーン調整)するとき
海外との時差を調整するときは「設定時間数シフト(タイムゾーン調整)」を選びます。
たとえば先日私はグアムで撮影してきたのですが、日本とグアムの時差は+1時間(JST+1)なので、タイムゾーン調整を「+1」に設定。ロンドンとの時差なら現在サマータイム中なので-8時間(JST-8)。よって「-8」に設定すればOKですね。簡単です。
帰ってきて時差が分からなくなったら「○○ 日本 時差」とかでググれば一発です。
これで良ければ「すべて変更」をポチッとして終わりです。もちろん複数枚を一気に選択してまとめて変更することが可能です。
隣に「この操作は取り消しできません。」と書かれていてドキドキしてしまいますが、間違ったら後から上書きできるのでご安心を。
*Lightroom上の殆どの操作は「Ctrl + Z」でやり直しが出来ますが、この操作は元ファイルを直接変更するので「Ctrl + Z」では戻れませんよという意味です。
2-2.任意の時間差だけ変更するとき
タイムゾーンでは無く任意の時間だけ撮影日を調整する場合は一番上の「指定した日付と時刻に調整」を選びます。
ここも1枚だけでも、複数枚選択してもOKです。
例えば選択中の写真をすべて「+5秒」変えたい場合は
こんな感じで「修正日時」の項目を直接変更して「+5秒」ぶん進めます。
複数選択している場合、ここに表示されている日時は代表の1枚の日時なだけで、+5秒設定すればすべての写真で元の日時から+5秒進んだ日時に変更されるのでご安心を。
よければ「すべてを変更」をポチッとして終わりです。
カメラ間で時刻を調整したい場合はライブラリーフィルターの「メタデータ」の項目で特定のカメラだけフィルタリングして一括選択すればラクチンですね。
もちろん、カメラ側の時間設定を間違えていた場合もすぐに修正可能です。
追記:これだけだとLightroom上だけしか適用されない
上の方法では撮影日時の変更はLightroomのカタログにしか反映されていません。オリジナルデータのメタデータは誤った日付のままです。
もしオリジナルデータの更新もしたければ、上記の流れで日時修正を行った後、「メタデータ状況」が「変更あり」になっていることを確認して右側のアイコンを押せばオリジナルも反映されます。複数選択していても台上ですよ。
こんな応用的な使い方も出来ます
これまで紹介した方法はどちらかというとうっかり失敗してしまったときのリカバリーとして調整機能を使いましたがより積極的に使う方法もあります。というか書きながら思いつきました(笑)
時計を撮っておけばいつでも正確
カメラ内の時計は電波時計ではないので必ずズレます。複数台で同時に撮るなら時刻合わせをしない限り絶対に数秒~数十秒ズレているはず。そんなときは時計そのものを撮っておけば良いのでは?と思います。
身近なモノで正確な時計といえばスマホの時計でしょう。スマホの時計は定期的に基地局の時計を元に補正されているためかなり正確ですし、だれのスマホでもほとんど同じ時刻を示しているはず。
というわけで、正確な時間や時刻合わせが必要な撮影は撮影中のどこかで、スマホの時計そのものを撮ってしまえば良いですね。複数台カメラがあるならそれぞれのカメラで1枚ずつ撮っておく。同時である必要はありません。
あるいは会場内に時計が設置されているならすべてのカメラで同じ時計を撮っておくとか。
時計の写真に合わせて修正する
ちょっと無理やりですが、撮影中にこんな感じでスマホの時計を撮っておきます。撮影中でも撮影後でも構いません。正確ならば腕時計でも良いでしょう。
iPhoneの標準の時計は小さいので別の時計アプリを入れると良いです。
始めに時計の映った写真を選択した状態で[ Ctrl(Command) + A ]で全選択すると時計の写真だけ色が異なっているはず。これは選択された中でもこれが代表ですよという印。(全選択した後に時計の写真をクリックしてもOK)
この状態で時刻調整アイコンをクリックすると、時計の画面で時刻調整ができます。
ここで時計に映っている時刻とまったく同じ時間を「修正日時」に入れれば、選択されたすべての写真が正しい時間に修正されますね!
こうすれば複数人の撮影でも撮影前か後に1枚必ずスマホの時計を撮っておいてねと約束するだけですぐに時差調整が可能になりそうです。
これからは撮影前の時刻合わせもいらなくなるかもw
まとめ
というわけでLightroomの便利な時差調整の方法を紹介しました。
これを知っておけば面倒なタイムゾーン調整も簡単だし、うっかり時刻を間違えて撮影していた場合もすぐに正しく調整出来ますね。
地味な機能ですが知っていて損は無いと思いますよ!