目線を下げてみる
実は以前にも同じようなエントリーを書いたのですが、とても大事なのでもう一度記事にしてみます。(以前の記事→お花畑と目線の関係性 -その1-)
普段私たちが見る世界というのは、大人ならどんな人でもだいたい150cm前後の高さから見る世界です。だから、同じ目線から写真を撮ると、なんだかありきたりだったり、観察的な写真になってしまうことが多いです。
だからちょっと人とは違う目線で写真を撮ってみるだけで、一味違った印象的な写真にすることができるのです。一番簡単な目線の変え方は、しゃがんで見ること。ちょうど子供の目線。なんなら、膝まで付いて赤ちゃんのハイハイ目線になると新しい世界が見えてきます!
写真を見ながら感じてみる
言葉だけでは伝わりにくいと思うので、実際に写真を見てみましょう。
まずはこちらから。
普通の花壇の写真。マツバギクという花らしいです。
一応、主題(お花)はセンターを外して撮ってあるし、全然ダメということはないですが、なんか観察的な写真になってしまいましたね。。
そこで目線を下げてグッと寄ってみます。
ガラッと世界が変わりましたね!目線を下げて近づいた分、密度もアップし、一つ一つの花も大きくなりました。それに奥のほうがキレイにボケてます。これも近づいて撮ったから。
その場にしゃがみこんで撮るだけでこんだけ違った印象の写真になります。最近の一眼レフ入門機やミラーレスカメラは液晶モニタの角度が調整できるものもあるので(バリアングルモニタ)しゃがみこむのはちょっと。。という場面でも手だけ下げれば、目線を下げることができます。
ちなみに、花壇の部分を画面のだいたい左2/3に配置してます。目線を下げてもセンター外しは忘れませんw
次はこんな場面でも。
なんかこれのどこを撮ればいいの??って困ってしまうような、緑だけの花壇ですが、これも目線を変えれば。。
緑のトンネルに早変わり。上から見てるだけじゃ決して見えない光景ですね。ピントの位置を手前ではなく、ちょっとだけ奥にするのがポイント。
こういう左右対称の被写体は無理やりセンター外しをするとかえってヘンな写真になってしまうことがあります。そんな時は無理せず対称のままで。こういうのを”シンメトリー構図”と言ったりします。
最後はこちら。
手前から奥に向かって、紫、赤、黄色とボケながら続いていく感じで、これはこれでぜんぜん悪くないです。
でも、ここでも目線を変えるとこんな感じ。
奥の赤い花のボケがキレイな背景になってくれました。紫の花がグッと引き立ちましたね。
この場合はどっちが悪いという話ではなく、普通の目線から撮った1枚目の写真に満足してしまって、この場を離れるのはもったいないということです。その場でちょっと目線を下げるだけでもう一枚、ナイスショットがゲットできたのですから。
その場で目線を変えるだけでこんなに印象が違った写真が撮れちゃうわけです。写真を撮る時は、いろんな角度から被写体を観察してみましょう!