超高演色LEDのデスクライトを使う
先日ご紹介したエコリカの超高演色LED(ECL-LD4EGN-L3A / ECL-LD2EGN-L3A)を使って、自宅の照明環境を超リッチにする方法をご紹介しました。
後半で、やや強引に20Wタイプのデスクライトを作りましたが、今回は照明の向きを変えて照度を変えられるタイプを自作しましたので簡単にまとめておこうと思います。
結構マニアックで普通の人向きではありませんが、部屋の模様替えを予定している人はこんな方法もあるよということでチェックして頂ければと思います。
なぜデスクライトを自作しないといけないのか
現在(2018年)の個人で色評価に使えるLED光源の現状と問題については先日の記事(印刷所並みの超高演色LEDを電気工事なしで自宅に導入!ロマン溢れる方法をまとめたよ)にまとめまているので詳しくはそちらを先にご覧いただきたいのですが、一言で言えば「個人で手軽に色評価につかえる高演色なLED照明(灯具)はこの世に存在しない」からです。
山田照明のZ-80PROシリーズなども演色性は高いですが、R12なんかは従来の色評価用蛍光灯にはぜんぜん及んでいません。買える照明(灯具)がないのです。普通の人がLEDで質の高いカラーマネジメント環境を整えるというのは難しいというのが現状なのです。
ないなら作ってしまおうという訳ですね。
既存の直管蛍光灯用を改造する手もあるけど
エコリカから出ている超高演色LEDは多くのフォトグラファーやDTPな人が使っていた(いる)直管20Wの色評価用蛍光灯と同じサイズなので、今まで使用していた蛍光灯用の灯具を流用するという手もあります。
ただし、蛍光灯とLEDでは必要な回路が違うためそのままでは使えません。改造が必要です(前回記事参照)。この改造は一般の人が行うと違法になってしまうので、やるとしたら電気工事士の資格を持っている人に依頼しないといけません。。
私もいろいろ調べてみましたが、この改造を請け負ってくれる業者というのは見つけることができませんでした。。身内で資格を持っている人に依頼できる人などラッキーな人を除いて、合法的にいままでのデスクライトを流用するというのは困難な状況です(全国の電気屋さん、チャンスですよー)。
無資格でも合法となる方法でデスクライトを作る!
そんなわけで普通の個人でも違法にならない方法でデスクライトを作るにはどうすればいいのよ?ということで作ったのが今回のデスクライトです。
はじめにも言いましたが汎用性は限られるやや強引な方法ですが、私の環境では十分に実用的な設備になりましたのでご紹介しておこうともいます!
準備する材料と作り方
今回の自作でキーパーツとなるのが、前回記事でも紹介した工事不要で直管LEDを付けられる簡易灯具と呼ばれる灯具です。
今回使ったエコリカのLEDは片側給電タイプなので、簡易灯具も片側給電タイプのものを選びます。今回はアカリセンターに売ってるツヤ電器製作所 LED-S20。送料含めて2,000円ちょい位で買えます。安い!
コンセントに挿すだけで光ります。
使う照明はエコリカのECL-LD2EGN-L3Aね。Amazonで5000~6000円で買えます。
前の記事ではこんな感じで机の上の棚に直接付けていたのですがそれを可動式にしたという話です。
Z-80PROより安く導入できる
今回の方法、ちと見た目は悪いですが、現状手軽に手に入る山田照明のZ-80PROIIよりも低コストで高い演色性の環境を手に入れられるのもポイントです。
LEDと簡易灯具合わせて8,000円くらい。後述するモニターアームが1,000円ちょいで、2x4などの棚まで含めてもZ-80PROII(執筆時で約17,000円)より安く導入できるかと思います。
激安モニターアームに取り付ける
どうやって可動式にしようかなぁと考えて、最初はトルクヒンジという任意の所で止められる蝶番を使おうかなぁと思っていたのですが、ちょうど余っていた壁付けの激安モニターアームがあったのでこれを使おう!という感じになりました。
こいつを棚に取り付けてこんな感じにしています。
これで可動幅がかなり自由になって照度変更も楽になった。
壁、もしくは棚に取り付ける
持ち家などで壁に直接穴開けて取り付けてOKならデスク上の壁に直接付けちゃっても良いでしょうが、賃貸だと厳しいので自作の棚を作り、そこに取り付けることにしました。(というか最初に棚を作っていたので底に取り付けた)
まぁ取り付ける場所があれば自由にして頂ければOKな訳ですが、今回私が取り付けた棚も簡単に紹介しておきます。やや脱線しますがw
今回は棚だけでなく、写真に見える奥の2枚のモニター(27インチ2枚)も壁側にモニターアームで固定したかったので、3本の2x4材をディアウォールを使って支柱にし、取り付けました。
棚に重量物を置かずに、デスクライトだけなら壁側の2本の支柱だけでも問題ない気はしますが、今回はここにモニター2台分の重量がかかってくるので、3本目の柱を壁に垂直になるように立てて全体を補強しています。
経験上、壁側2本の支柱だけでモニター含めてこれだけの重量を支えるのは結構怖い感じです。1と3の柱の間には有孔ボードを入れて扉からの目隠しやちょっとした収納スペースにも使ってます。便利。
ちなみにモニターはこんな感じで取り付けてます。
モニターアームの加工
今回は本来使用すべき方向が90度ずれているのでそのまま取り付けると強度的に不安だったので、根本に補助板を取り付けてます。
今回の簡易灯具もそのままではアームに取り付けられそうもなかったのでこれも適当な端材に灯具を取り付けて、そこにアームを取り付け。
こっちの端材は光源にも近く、色被りの影響が大きいかと思うので無彩色に近い方が良さげ。カモ井のスタジオ用白マステ、あるといろいろ便利よ。
これで完成です。電源はデスク側でON/OFFできるようスイッチ付きタップを使っても良いし、今回は天井の照明と連動してON/OFFできるようダクトレールから給電させています。詳細は前回記事でどうぞ!
まとめ:高演色環境での作業は気持ちが良いぞ!
ということでざっくりでしたが超高演色LEDをデスクライトとして使っている私の方法を紹介してみました。DIYが得意な方ならもっとスマートに取り付けられると思いますので、質の良い照明で作業をしてみたいという方は参考にして頂ければと思います。
てか、こんなことする必要ないくらいに灯具屋さんが対応するもの出してくれればそれでOKなんですけどね。。
もっと多くの人が良い照明を使える時代が来てほしいものです。