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2014年の初日の出を微速度撮影と手持ちの二刀流で撮ってみた![動画付き]

更新日: by 中原 一雄

明けましておめでとうございます!2014年初めての撮影は初日の出。先日のエントリーに倣って手持ちでチャレンジした他に、微速度撮影(Time Lapse)でブルーアワーから日が昇るまでを動画にしてみました。微速度撮影の動画付きです!

2014年初日の出

過去3年で最も美しい初日の出!

明けましておめでとうございます!今年の撮り初めは初日の出。実をいうと今年は飲んだくれつつのんびりお家で過ごそうかと思っていたのですが、数日前に書いた『まだ間に合う!初日の出を上手に撮るための7つのポイントとコツ!』がプチYahoo!砲の影響で予想以上に盛り上がってしまったため、ここで日和るわけにはいかないよね。。^^; ということで初日の出ハントに出かけてきました。

結果的には行って良かったです☆ここ3年で一番条件の良い(当社比)初日の出を見ることが出来ました!

今回はそんな2014年の初日の出を『まだ間に合う!初日の出を上手に撮るための7つのポイントとコツ!』をおさらいしながら振り返りつつ、今回同時に撮影しておいた初日の出の微速度動画(TimeLapse)もご紹介します。

*微速度撮影の手順メモも載せようと思ったのですがあまりにマニアックだったので別エントリーに分けます(近日中に公開予定。あくまでメモですが。。)

私のパーソナルブログの方にまとめてみました^^;
微速度撮影でフリッカーを押さえながら撮影、編集する10のTIPS

微速度動画で見る当日の初日の出の様子

クルマで遠出する気合は無かったので、日の出アプリと睨めっこしつつ、南東方向が良く見え、小高い丘がある比較的近所の公園で見ることに。

1時間前にはスタンバイを!とか書いておきながら、途中のコンビニで肉まんとか買ってたら意外と遅くなり、40分前に到着。。空がもう肉眼でも分かるくらい明るくなってきてしまい焦りました(笑)

しかも近所の人には有名な場所らしく、すでに20~30人の人が。。ベストポジション確保ならず。。

やっぱり、マイナースポットでも近所の人は良く知っているわけで余裕をもって1時間前にはスタンバイというのは特に市街地の場合はマストですね。

空の色が変わらないうちに微速度用のカメラを高速で三脚にセットしてスタンバイ。ブルーアワーから日の出までの約1時間を1分にギュッと縮めてみました。空の色が徐々にブルーからオレンジに変わり、真ん丸太陽がビルの間から顔を見せました。本当に日の出はいつ見ても感動的。

当日の様子を微速度動画にしましたのでぜひご覧ください☆(Full HDなのでぜひ大画面でお楽しみください!)

技術的な詳細は後日にしますが、動画をみると分かるようにブルーとオレンジの対比が美しい時間帯は日の出1時間~30分ほど前で、その後しばらくは空が全体的に明るくなりややイマイチ(それでも十分美しいですが)な時間帯が続きます(気象条件にもよります)。

普通の人はだいたい日の出ギリギリに合わせてくるので本当に美しい空は見れてないんですね。実にもったいない。

この場所も20~30分前から人がゾロゾロ集まり始め、丘を埋め尽くさんばかりの数百人の人は集まっていたと思います。日の出10分後にはほとんどいなくなっていましたが(笑)

という事で、そんな2014年の初日の出をまずは写真でおさらいしてみようと思います。

初日の出撮影のおさらい

今回の初日の出は『まだ間に合う!初日の出を上手に撮るための7つのポイントとコツ!』を自ら検証しつつ撮影を進めましたので、このエントリーの流れに沿っていこうと思います。

1.当日持って行った機材たち

微速度撮影用と通常撮影用と2台カメラを持っていき、レンズは標準ズーム×2と望遠ズーム、念のため広角と計4本。予備電池もたっぷり持っていきましたが結果的には予備の出番は今回ありませんでした^^

三脚も2つ持っていきましたが混んでいたので微速度用に一つ出して、後は手持ちで撮影。

レリーズ類も微速度撮影用のタイマーレリーズと前回ご紹介した電波式レリーズ RF-603 を持っていきましたが電波式レリーズは手持ちだったので使わず。。

そしてうっかりヘッドライトを忘れてしまったのですが、遅刻して周囲が明るくなり始めていたので問題無し。。(笑) もし忘れたときは携帯のLEDを使いましょう。iPhoneはiOS7になってからアプリなしでもフラッシュが懐中電灯代わりに使えるようになっています。
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2.防寒対策

多少着ぶくれしても良いから最大級の防寒を!ということでしたが、今回はヒートテック+薄手のセーター+ダウンジャケット+アウトドアジャケット。ズボンもヒートテックタイツ+ジーンズ+モコモコズボンの三重構造で。外側に風を通さないジャケットを着て、内側に熱をため込む構造の物を着るのがポイント。

前回ご紹介したネオプレン手袋は暑かったので途中で外してしまいました^^; この手袋は氷点下近くなったときに威力を発揮します。

周りの人はガタガタ震えてましたが、私は大変快適に撮影できました☆

3.撮影場所探しの方法

残念ながらウチのベランダからでは朝日は見れないので、日の出アプリを使いながら場所探し。この時期日が昇る南東方向が良く見えそうなちょっと小高い丘がありそうなところを探してみました。

Googleで調べてみてもほとんど情報が出てこなかったのでホントに地元の人にしか知られていない場所なんでしょう。詳しい場所は差し控えますが、規模こそそれなりに大きいものの、普通の公園です。動画にするとなんだかすごい場所なんじゃないかと思われるかもしれませんが、後ろでは近所の人が数十人で元旦ラジオ体操してたり、夜通し騒いでいる高校生がいたり、日の出前には周りの家からゾロゾロと人が集まるそんな場所。

人がたくさん

きっとあなたの街の近くにもそんな場所があるはずです^^

4.スタンバイ時間

遅刻しました。。冒頭でも書きましたがブルーアワーを撮るなら1時間前にはスタンバイしておいた方が良いですね。良い場所もなくなります。。

5.ブルーアワーの撮影

ちょっと焦りつつ撮りました。市街地でゴチャゴチャしていたので、レンズは70-200mmのズームをチョイス。焦りのため最初の数分間、望遠手持ちなのに手振れ補正ONにするの忘れてました。。(笑) 結局、最初から最後までこれで撮り切りました。

6:18の空はこんな感じ。ちょうど日の出方向。鉄塔と右のビルの間から太陽が出てきます☆ まだ建物に明かりがついていますね。

ブルーアワー

すでに30分前ギリギリですが、なんとかブルーアワーに滑り込みました。もうだいぶ地平線がオレンジになってきているけど。。見た目にも空は明るくなり始めていたので露出補正は-0.3EVとほぼ変えず。もっと空が暗いときなら-1EVくらいまで下げても良いかも。

ホワイトバランスも空のオレンジ成分が増えてきていたので、それをつぶさないように蛍光灯くらい(3900K)の設定。写真は現像時に彩度を上げ、シャドウも持ち上げています。

上記から6分後の空はこんな感じ。

ブルーアワー

上の写真はF7.1 SS:1/80 でしたが、下はSS: 1/125と6分間で2/3段(約1.6倍)も明るくなっています。色温度も同じ、彩度はむしろこっちの方が高い設定なのですが、空の色が薄くなっているのが分かりますよね。この時間帯は本当に目まぐるしく露出が変わるのです(Avモードで撮ってればカメラが自動的にSSを変えてくれるので露出補正だけ微調整すれば良いのですがね)

ちなみに、冒頭の微速度動画はISO感度固定のAvモード(シャッタースピードだけが変わる)で撮ったのですが、撮り始め(06:14)のSSは1.3秒、撮り終わったとき(07:22)のSSは1/640秒なので約1時間の間に830倍も明るさが変化していることになります(カメラの露出計が算出した結果によれば)。

 

6.いよいよ日の出撮影!

ブルーアワーが終わって、一気に空の色が薄くなり始め、やや霞がかった感じに見えたので、綺麗な太陽は上がってこないんじゃないかと心配していましたが、事前予報の通り、6:51ビルの谷間から太陽が顔を出しました!(画面中央わかるかな?)

2014初日の出

空がだいぶ明るくなってきたので露出補正も+1.3EVとプラス側に補正。太陽のオレンジ色を強調するため色温度も寒色系から暖色系(この写真は太陽光に近い設定[5300K])に変更しています。

また、太陽が出現すると画面内の露出差が大幅に広がり、最適な露出がつかみにくくなるので±1.3EVのオートブラケット撮影をしています。

±1.3EVくらいにしておくとRAWで撮っているなら、現像時にある程度の明るさの補正が利くので、現像まで考えれば-2EV~+2EVの4EVぶんの保険が作れます。

太陽はどんどん動くので、ブラケットで撮りまくること5分。もうここまで動きました!

2014初日の出

この写真はブラケットのマイナス側の写真。シルエットを生かしたかったのでアンダー写真を採用しました。±0の写真からでは太陽周辺が明るすぎて(白飛びして)RAW現像でここまで持っていくのは難しいです。。

ビルの陰に太陽が入るのは一瞬ですし、あれこれ考えるよりはブラケットで撮りまくる!日の出撮影はこれが大事。

さらに5分後の7時2分。もうここまで上がってきました。ちょうど太陽を横切るようにカラスが飛んできたのですかさずパチリ。いい感じで入ってくれました^^

2014年初日の出

この写真もアンダー側を採用。空の青さも強調したかったのでここではあえてホワイトバランスを寒色側(3300K)にしてみました。さらに現像時に足りないオレンジ成分を少し足しました。縦構図で空の上まで入れるとグラデーションが楽しめますね!

 

7.日の出後のチャンスタイムでスナップ初め!

日が出て10分後にはわんさかいた人々が神隠しのように消えてしまいましたが、せっかくなのでスナップ初め。十分明るくなっているので三脚なんていりません。

日の出&朝焼け撮影の時に良くやるのがこれ。

日の出スナップ

人がいなくなった草原に影を写して「足が長くなっちゃった!」

また、この時期の朝と言えば霜。溶ける前の霜もいいですよね。朝日に照らされてキラキラしていてキレイです。

日の出スナップ

地面に寝そべって撮影していたので、周りからは変な目で見られていましたが(笑) しかも自分の体温で霜が溶けてドロドロに。。体を張って撮ってきました^^

いずれも日が低く夕焼けスナップの感覚で撮れます。日が低いと影を生かしたり、キラキラを生かしたり、色々なバリエーションで撮影ができますね!

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いかがだったでしょう?

お天気に左右される撮影でもありますが、こんな感じで撮れましたか?

今回惜しくも思い通りに撮れなかった方は、もう一度自分の写真と上記の流れを再確認してチャレンジしてみましょう☆

初日の出は1年に一度ですが、日の出は一年に365回もチャンスがありますから♪

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この記事を書いた人
中原 一雄 / カメラマン・中の人
普段はカメラマンとして活動しながらstudio9(すたじお・きゅう)の管理、運営をしています。「写真をもっと、あなたのそばに」をテーマに、カメラに使われるのではなく、カメラと友達になる方法を広めるために活動中のフォトグラファー。 中原 一雄のプロフィールページ

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