studio9写真コンテスト9月のテーマは「憩」「長」「紺」。果たしてどの作品が最優秀に選ばれるでしょうか!今月も季節感の出たステキな作品をたくさんご応募いただきました。
2015年10月のテーマも発表致しますよ!
2015年9月の優秀作品を発表します
8月のグズグズしたお天気から一転、特に中盤以降は過ごしやすい日が続いた9月でしたが、今月もたくさんの作品をご応募頂きました。
本エントリーではその中でも特にステキな作品を8点をこちらでご紹介します!
なお、応募いただいた全作品は下記リンクからご参照していただけます。ここで紹介しきれなかった写真もたくさんありますのでぜひこちらも参考にしてみてください。
次回 2015年10月のテーマは「食」「動」「芸」
10月のテーマは「食」「動」「芸」。過去作品のご応募もOKです。
応募方法などの詳細はこのページの最後でご案内します!
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それでは9月の優秀作品を一挙にご紹介していきましょう!僭越ながら私からのコメントも簡単に付けさせていただいております。
*PCでご覧の方は作品をクリックすると大きなサイズで見ることが出来ます。
最優秀作品
Breaktime / Mk.Vさんの作品
テーマ:「憩」
Nikon1 V1 / 1 Nikkor 18.5mm
f/1.8 / 18.5mm, F4.0, SS1/40,ISO400
RAW / LightroomCC,PhotoshopCC
工夫したポイント
「憩」というテーマで浮かんだのは、ダンボーを使った鉛筆画風の表現でした。
ユルい表現をしたかった事、そして被写界深度を稼げるという理由で、カメラはNikon1を選択。
ただしその後のレタッチを考え、撮影はRAWで行いました。
Lightroomで基本現像を行い、残りは全てPhotoshopにて作業。
手順はざっくりと以下の通りです。
・クイック選択ツールを使用して画像を切り抜き。
・画像を反転しモノクロ化
・ガウス処理を適用
・カンバステクスチャを適用。
・ブラシツールにて消しゴムの消しあとを表現。
ダンボーの姿勢及び小物の選択と配置は、トライ&エラーを繰り返しています。
この様な表現が応募作品として受け入れられるのか正直分かりませんが、ダンボーというキャラクターを考えると自分的には有りだと思っています。
Twitter(@MkV_jp)
studio9より
本当に手書きでは?と思ってしまうほどリアルです。全体の雰囲気もテーマや被写体のダンボーと良くマッチしていますよね。見ていて優しい気持ちになれるような愛を感じる作品です。
ただ画像を加工したのではなく、撮影段階からカメラの特性を考えて選択されており個人的にはこれも立派な写真としての作品では無いかと思います。
鉛筆画風のフィルターはPhotoshopなど様々な画像処理ソフトに搭載されていますが、写真にそのまま適用しただけでは”写真っぽさ”が残り、なかなか上手くいかないことが多いです。私もこの手法参考にさせて頂きたいと思いました^^;
さんには副賞としてAmazon商品券1000円分をプレゼントいたします☆
特別賞
Green Heart / LSさんの作品
テーマ:「憩」
SONY α6000/SONY SEL10-18mm F4
15mm、F5.6、SS1/40、 ISO200
RAW:Lightroom6.1.1
工夫したポイント
水たまりに映りこんだ、木々の清々しい緑の情景です。
撮影時のままではつまらない構図だったので、天地を逆さにしてアートっぽくした(^^;)のが今回のポイントです。
現像はWBを寒色系に振り、彩度やHSLを弄って木々の緑をより鮮やかに。全体的にくっきりさせるか、ふわっと幻想的にするか悩みましたが、前者の方向で仕上げました。
studio9より
水たまりなんだけど、鏡のようでもあり、何かにポッカり空いた穴のようでもあり見ていて吸い込まれるような不思議な感じがします。天地を逆にしたことだけでなく、地面スレスレから広角で撮影して水たまりにパースが付いたことも普段とは違う感覚を持たせることにつながっているのかなと思いました。
余計なものを入れずに木の幹と緑の葉っぱと水たまりというシンプルな構成で切り取ったとも天地逆の見せ方にマッチしているのかなと思います。
LSさんにはAmazon商品券500円分をプレゼントいたします☆
優秀作品 テーマ:「憩」
続きまして、優秀作品の発表です!(順不同、投稿日順)
憩いの時間 / ねじまきさんの作品
Canon EOS 6D / SIGMA 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM
F11, 1/125sec, ISO100
Lightroom
工夫したポイント
神奈川稲村ヶ崎にて。岩場に腰かけ、思い思いに日の入りを待つ人たち。
その場の雰囲気・空気感を切り取るため、広角レンズにて撮影。
日の入り前ということで、長く伸びた影の位置なども意識。
逆光であったため、Lightroomにてハイライト・シャドウを不自然にならない程度に補正しています。
studio9より
夕日に伸びた影をとても上手に使った作品だなと感じました。
こちらの作品、人の配置を見てみると右側に集中していて、左側は誰もいないという一見アンバランスな状態なのですが、岩場の前方にいる人から伸びた影が中央から左下の隅まで伸びていて全体のバランスをとっています。
超広角らしく中央から左右シンメトリーに伸びた影の形もキレイです。この時間帯でなければ成立しなかった構図で良い瞬間を捕らえることができましたね。
Twitter→@nejimaki2015、HP→http://nejimaki1980.main.jp/wp/
のんびりと / Mobiusさんの作品
撮影日時:2015.06.25 - 12:50
NIKON D5200 18-55mm F3.5-5.6
18mm, F5.6, SS:1/40秒, ISO100, WB:Auto
Adobe Photoshop Lightroom 5.7.1
工夫したポイント
江ノ島を訪れた際に見つけたカメの(多分)親子。
気持ちよさそうに甲羅干しをしていたので、思わず撮っちゃいました♪
○ 工夫したポイント
撮影時
意外と暗い場所に居たので、F値を解放し、明るさを確保。
水面への映り込みは確保したかったので、若干広めに撮っておきました。
また、このような状況なので、他にも撮りたい方が待っているようでしたので、出来るだけ早目に切り上げるよう心がけながら撮りました。
現像時
思った以上に画が広かったので、割りと大幅にトリミングしています。
やはり焦ると、構図取りが若干甘くなりますね。(^^;
のんびりとした雰囲気を出すため、LRで明瞭度を少し下げて、ふんわりとした感じにしています。
しかし、やりすぎると、水面の映り込みが見えづらくなるため、何度も微調整しながら、ここだ!と言うポイントを探りました。
また、撮影時の工夫ポイントにも記した通り、意外と暗い場所だったので、全体的に明るくしています。
カメの親子たちの、のんびりとした1枚なので「憩」で投稿いたします。
Facebook (https://www.facebook.com/moebiusleader)
GANREF (http://ganref.jp/m/photo-mobius/portfolios)
studio9より
ほのぼのとした作品でまさに「憩」にぴったりの作品ですね。
また、カメが3匹横に並んでいるだけでなく、カメの載っている石や左側の大きな石とも相まってとてもリズム感のある構図に仕上がっているいると感じました。
映り込みにも気を配って撮影された点もステキです。柔らかめの現像をしたのもほのぼの感が出ていてステキです。
森を彩る / かのさんの作品
EOS Kiss X7, EF 50mmF1.8 STM
F2.2, 1/250sec, ISO100
Digital Photo Professional
工夫したポイント
先日、彼岸花の撮影に行ったところ、少し崖を登ったところで午後の陽気のなか歓談中のお母様方に会いました。彼岸花とともに、お母様方の楽しげな声が森に長閑な華やぎを与えているような写真が撮れたのでこのようなタイトルにしてみました。
絞りを開放して撮ることで、情報の多い森の中でもメインの被写体が浮き上がって強調されたかなと思います。
せっかく崖の上というロケーションだったので、奥に見える稲刈りの終わった田んぼも絞りを絞って入れても面白いかと思いましたが、今回は人物メインで撮ってみました。さらに、人物左手の木の葉や彼岸花などがボケてきらきらふわふわした空気感をつくってくれました。f2.2とだいぶ解放寄りだったのでピントが心配でしたが、メインの被写体と距離があったため、きちんとあっていたようで一安心です。
午後の光の柔らかさを出したかったので、シャドウ側は締めて場面に重みをだしつつ、明るさを足すことでふんわり感を意識してレタッチしました。彼岸花の赤と森の緑を活かしたかったので、色の濃さを少し足しています。
左手前の彼岸花にかかっている木の枝と右手前の太い木の幹がなければ個人的にベストだったのですが、自然のなかの撮影だと自分好みに整った構図を作り出すのは難しいですね…精進致します!
studio9より
談笑している2人の女性の後ろ姿がなんともほのぼのとして、見ている側もなんだかホッとするような作品ですね。奥にある田んぼにも着目できている点もステキです。
右手前の太い木はこの作品に置いてはむしろプラスに効いているのかなと感じます。ちょっと離れたところからこの楽しげな雰囲気を眺めているような場面の臨場感を出すためのアクセントになっていますね。
テクニックを凝らして撮るだけで無く、このように一時の出会いを感じるような作品もステキだなと感じました。
優秀作品 テーマ:「長」
続きまして、優秀作品の発表です!(順不同、投稿日順)
止まれ / kusindaさんの作品
OLYMPUS STYLUS1s
F3.5, SS1/320, ISO100
RAW / OLYMPUS Viewer 3
工夫したポイント
朝の散歩の帰り道、偶然「止まれ」の文字と朝日で伸びた自分の影がぴったり重なった。
これはチャンス!と数カット撮影。
OLYMPUS Viewer 3のラフモノクロームを適用し、止まれの文字と影が際立つように加工。さらに長さを強調するためにアスペクト比16:9(縦)に変更しました。
studio9より
自分の影と止まれが重なっている事に気がついたがステキですね。しかも、影が「止まれ」の停止線を越えてしまっている所も面白いと感じました。
特別な場所というわけでなく、どこにでもあるような住宅地の道路ですがそんな日常にも面白い瞬間が隠れているのだなと思いました。写真をやっているとこういう気付きが多くなり人生がちょっぴりお得に過ごせますよね^^
16:9を縦で使うというのはあまり見ませんが、このテーマには良くマッチしていると感じました。モノクロとも良くマッチしていますね。
布引の滝 / uuyさんの作品
EOS 5D MarkIII, EF 24-105mm F4L
32mm, F22, 36sec, ISO50
工夫したポイント
三重にある赤目四十八滝の中でも1番好きな滝です。
落差も有りなんと言っても布が翻る様な滝が美しく映る滝を自分が1番表現したい写真にする為にSSをだいぶこだわりました。
studio9より
滝だけに着目するのではなく、周囲の景色も含めバランス良く構図を作られている点がステキです。右側の影になっている部分に長時間露光によって絹のように滑らかになった滝が映えているのが印象的。
滝の物理的な長さだけでなく、時間の長さも感じられるような作品ですね。
せっかくの良い作品なのでもう少し工夫したポイントを聞かせていただきたいなと思いました^^;
優秀作品 テーマ:「紺」
続きまして、優秀作品の発表です!(順不同、投稿日順)
resort / wasabiさんの作品
NikonD5300, 18-140VR
32mm, F7.1, 1/125sec, ISO100
LightroomCC
工夫したポイント
テーマ紺か、、、海か空かな。と言うことで海浜公園へ。
一通り撮ってさあ帰ろうと歩きながら見つけた景色。
もう少し海を入れられればと思いましたがこの位置では限界で・・・
なんとなく外国っぽい感じがしたので思い切りポストカード風にしようと思いました。
色温度、露出、ハイライトを下げ青い海と青い空に。
木の葉が黒くつぶれ分離していなかったのでシャドウを大きく上げて精彩に。
しかしディテールがなくならない程度にシルエットにしたかったので黒レベル下げて締めました。
青と緑を中心にHSLにて彩度輝度の調整。
パッと見た瞬間に目を引き、これどこだ? ちょっと行ってみたい。
と言うイメージで現像してみたつもりです。
studio9より
ちょうど夕方のマジックアワーの時間帯でしょうか。背景の空の美しいグラデーションや広がり感のある雲を手前のシルエットが引き立てている感じがします。
構図も下段真ん中に椰子の木を配置し、左右、上下をシンメトリーに組み立てている所が非常にバランスが良く安心して見ることが出来ます。特に上からせり出した木のシルエットを上段横一列に入れたことで一枚の中にギュッと景色が収まる印象を受けます。
なんだか絵画を見ているようです^^
今月の『惜しい!あとちょっと!』
*あくまで私の独断と偏見によるものでこれが絶対と言うわけではありません。参考程度にふーんと見ていただければ幸いです。
*ここに挙げた作品だけが入選の次点というわけではありません。解説するうえで撮影者や読者の方に分かりやすい作品を主に取上げていく予定です。
ではいってみましょう!
日本の美 / hiroyukiさんの作品
Canon 5Dmk3 EF24-70mm F2.8L II USM
45mm f14 1/160s ISO400
Lightroom
京都にて撮影しました。手前の舞妓さんと後ろの八坂の塔を入れてパンフォーカス。Lightroomでの現像の際は、塔のシャドウ部を明るくし、全体の彩度を多少上げています。
なるべく人がいないタイミングでうまいこと舞妓さん(本物ではありませんが)が来た時に声をかけ、撮らせてもらいました。二日間、計6時間くらいここでシャッターチャンスをうかがってました。それでも人が写っていたので、Photoshopにてオサラバしてもらいましたw
9先生のブログを拝見して触発され、LightroomとPhotoshopを試用してみました。購入するかは試用期間終了後に検討します。う~ん。。
ここが『惜しい!あとちょっと!』
スッキリ晴れた日に八坂の塔と舞妓さんという理想的なカットですね。色も美しく丁寧に現像されていると思います。ボカさずキッチリ撮るという方針もステキです。
ちょっと惜しいなと思ったのは殆どパンフォーカスにはなっているものの、良く見るとピントが奥に抜けていてわずかに舞妓さんがボケてしまっている点です。最近の高画素カメラは合焦した所は非常にシャープに写る反面、少しでもピントがズレると違和感が生じてしまいます。今回は舞妓さんが主題なはずですから手前に確実にピントを合わせる必要があったのかなと思います。
また、2人の背景がややごちゃごちゃしているので、もう少し低い位置から撮影し、八坂の塔を見ているような構図にしてあげるとさらに良かったかと思いました。
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長いレッドカーペット / ERIさんの作品
EOS 6D, 70-300mm
183mm, F5.0, 1/500sec, ISO400
Digital Photo Professional
ここが『惜しい!あとちょっと!』
一面の彼岸花が咲き誇り、林からの木漏れ日がスポットライトのように当たる素晴らしい場面です。
惜しいと思った点は、せっかくの木漏れ日が差し込んでいるステキな場面なのに肝心の木漏れ日が差し込んでいるポイントではなく奥の影になっているところにピントが来ている点です。中央左下の日が当たっているポイントが今回最も目立つ場所かと思うのでここに確実にピントを合わせることが出来ればよりスッキリ奥行きを感じやすい作品になったかと思います。
また、木漏れ日を強調する場合、日が当たっているポイントと影の差を広げることが大事ですのでコントラストはマイナス側ではなくプラス側にすることでスポットライトを浴びたような印象になったかと思います。
お写真お借りしてコントラストをあげてみました。少しオーバーかもしれませんが木漏れ日を生かすならこのくらいメリハリを出しても良いのかなと思います。
まとめと10月のご案内
以上、30作品の中から8点を選出させていただきました。
今月はちょっとテーマが抽象的すぎたのもありいつもより少なめのご応募でしたが様々なジャンルの作品が集まりお楽しみいただけたのではと思います。
今月もたくさんの力作をご応募頂きありがとうございました!
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今月もこちらに載せられなかったステキな写真がまだまだありますので、もっと良く見たい!という方はオリジナルの投稿アルバムにもぜひ足を運んでみて下さい。
毎月ご応募頂いている方も、初めての方もご応募心よりお待ちしております!
**ご注意**
studio9の写真コンテストの必須項目は、「お名前(ハンドルネーム可)」「テーマ」「作品タイトル」「工夫した点」の4つです。どれか一つでも抜けているとせっかく良い作品でも審査対象外となってしまいますのでご注意下さい。
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次回 2015年10月のテーマは「食」「動」「芸」
10月のテーマは「食」「動」「芸」です。
昨年の同じテーマなのですが、10月と言えば食欲、運動、芸術の秋ですね!
テーマはあくまで目安なので多少こじつけでもかすってさえいればOKです^^
もちろん過去作品のご応募もOKです。
作品のご投稿や応募要項は下記リンクからどうぞ!
また、次々回(11月)のテーマは「赤」「並」「落」を予定しております!
写真コンテストの詳細、応募はこちら!
締め切りは【11/4】 までです。
*今月の発表が遅れてしまったため10月分のみ締め切りを少し延ばして11/4に設定しております。
『惜しい!あとちょっと!』企画も続けますよ!
*あとちょっと!コメント不要の方はその旨投稿時のコメント欄にご記入下さい
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