デジタル写真の管理は大変?
デジタルカメラやスマートフォンは気楽に撮影できるので、ついつい撮影枚数が多くなってしまいます。
しかもSDカードやスマートフォンの保存容量が増えたため、保存枚数もそれに比例して増えてしまい写真管理がとても大変になっていますよね。これを読んでいる方の中にも「まぁ保存だけはしたし、何処かに入っているからいいや」と、整理を諦めてしまった人も多いのではないでしょうか?
この問題はパソコンと写真管理ソフトで解決できます。しかしどのようなソフトを選べばよいのか迷うでしょうし、そもそもソフトを使いこなせる自信が無いという方もいるでしょう。
そこで今回は無料で写真を管理できるGoogleの「Picasa」を紹介します。このソフトは管理だけでなく加工もできますし、Googleの写真サービス「Googleフォト」との連携機能も備えています。このソフトを使いこなせば、写真の管理だけでなくデジタル写真のいろんな悩みを無料で解決できるようになります。
ここではPicasaのオススメの基本的な使い方を簡単に説明していきます。
Picasaをインストールしよう
まずはPicasaをパソコンにインストールしましょう。以下の説明はすべてWindows用で話を進めますがもちろんMac版のPicasaもあります。
ソフトをダウンロードする
以下のリンクからソフトのインストーラをダウンロードします。
画面に従いインストール
ダウンロードが完了したらインストーラを実行しましょう。特に難しい設定はありませんので、画面の表示に従いインストールを実行していきます。
インストールが完了するとPicasaが自動的に起動します。
続けてGoogleフォトバックアップのインストールが求められますが、ここではインストールしないものとして以下の説明を続けます。
Picasaで写真を管理しよう
それではPicasaを使って写真を管理していきましょう。Picasaを起動すると、まず「ライブラリ」という写真の一覧が表示されます。
写真をPicasaに登録する
Picasaを最初に起動すると、まず写真をスキャンして表示するフォルダを設定する画面が表示されます。この設定画面が表示されなかった場合には、画面上部のメニューから ツール > フォルダマネージャ を選びましょう。
写真の保存場所は1カ所にまとめる
写真の検出設定は「常時スキャン」「一回スキャン」「Picasaから削除する」の3種類がありますが、まず最初にすべてのフォルダに対して「一回スキャン」を実行するのがオススメ。そこでPicasaによって検出された写真はすべてWindowsの「ピクチャ」フォルダ(or 自分で決めた任意のフォルダ)に保存するのがオススメです。
保存場所を「ピクチャ」1カ所に限定しておけば写真がフォルダからも探しやすくなりますし、パソコン買い替え時の写真データの引っ越しやバックアップも簡単になります。
「ピクチャ」だけを監視する
写真を全て移動し終わったらスキャン対象を「ピクチャ」だけにし、設定を「常時スキャン」に変更します。これでPicasaに表示される写真は「ピクチャ」フォルダに入っている限り常に最新の状態になります。
これでPicasaで写真を完全に管理する準備が整いました。
コレクションで写真を管理する
登録された写真は画面左側に4種類に分類されて表示されます。
- アルバム
- 人物
- フォルダ
- その他の項目
これらはコレクションと呼ばれるもので、自分でも作成できます。
まず最初は初期設定のこの4つを使うことをお勧めします。ここでは上記コレクションの中から「フォルダ」を例にとって説明を進めます。
Picasaで管理対象とした写真は、フォルダコレクション内ではフォルダ単位で表示されます。ちなみに「ピクチャ」直下に保存した写真は「Picures」フォルダとして表示されます。
フォルダの表示順序は、フォルダ内の最も古い写真の撮影日順に並びます。そこで写真を撮影日別に分けてフォルダに入れると、撮影日順に並ぶので探しやすくなります。
さらにフォルダ名を日付にして、「2015-07-06_月_三島」というようにどんな写真が入っているかを一言書き添えればとても分かりやすく整理されます。
Picasaで写真を加工(レタッチ)しよう
次に、Picasaで写真を加工(レタッチ)してみましょう。Picasaには色調や明るさの調整、傾き調整や切抜きなど写真をよりきれいに見せるための加工方法だけでなく、文字の焼き入れや特殊効果など写真を楽しむための加工機能も備えています。
まずはレタッチの準備をしましょう。Picasaのライブラリ画面でレタッチする写真を一枚選び、ダブルクリックします。すると以下のような編集画面が表示されます。
画面左側に編集機能が表示されており、タブで表示する機能を切り替えます。ここではレタッチ初心者に便利な機能を中心に取り上げて説明します。「よく使用される修正」タブから、以下の機能を確認していきましょう。
- ・切り抜き
- ・傾き補正
- ・赤目処理
切り抜き(トリミング)する
「切り抜き」を使うと、写真の一部だけを切り抜くことができます。初期設定はマニュアルでマウス操作で切り抜く範囲を指定します。
切り抜く形が決まっている場合はプルダウンのメニューから選ぶこともできます。
傾きを整える
傾き補正は、斜めに撮影された写真の傾きを補正する機能です。機能を選択すると写真にグリッド(マス目)が表示されるので、これを基準に画像下部にあるスライダーを左右に移動させて傾きを調整しましょう。
赤目を補正する
赤目処理は、フラッシュを使った撮影で目が赤く写ってしまった写真の修正をする機能です。赤目になっている部分をマウスで選択すれば自動的に色を修正してくれます。
写真の明るさや色を補正する
その他にも「自動コントラスト調整」や「自動色調整」機能がありますが、これらは「ライティングと色彩を鮮やかに修正」の「ワンクリックでライティングを修正」機能を使うほうが便利です。
自動で補正したのち、「明るさと調整」「ハイライト」「シャドウ」「色温度」の4項目をスライダーで調整して記憶にある色に近づけます。ただし慣れないうちは、「ワンクリックでライティングを修正」で修正されるものを使ったほうが失敗がありません。
上記修正後、メニューの「保存」を選ぶと修正した写真が保存されます。
修正前の写真も保存されているので、何度でも修正しなおすことができます。
Picasaをもっと活用しよう
ここでは、Picasaのさらに便利な機能について紹介します。
ウェブアルバム機能を使う
Picasaには「Picasaウェブアルバム」というインターネット上のクラウド写真保存機能(ウェブアルバム)があり、アルバムやフォルダなどのコレクション単位、もしくは写真単位でアップロードできます。
さらにPicasaはGoogleのもう一つのウェブアルバムであるGoogleフォトとも連携しています。Picasaウェブアルバムにアップロードされた写真は自動的にGoogleフォトにも連携され、いずれからも写真を見ることができるようになります。
Googleフォトに直接アップロードする
これらはGoogleのアカウントにログインして使います。写真やフォルダの保存は、メニューから「ツール」>「Googleフォトにアップロード」を選ぶだけなのでとても簡単です。
なお、写真アップロードは標準状態では横1600ピクセル、縦1200ピクセルの範囲に圧縮される「web共有に最適」の設定となっています。
この状態では無料で無制限にアップロード可能ですが、オリジナル画像(圧縮のない状態の写真)のアップロードではGoogle ドライブやGmailでの利用量と併せ15GBとなっています。インターネット経由では写真を見るだけとして、「web共有に最適」の設定で使うことがオススメです。
Picasaでの写真管理はこのGoogleフォトと連携することでより快適に使えるようになります。Googleフォトとの連携は長くなりそうなので次回まとめてご紹介予定!
まとめ
日々増え続けるデジタル写真はそのまま放っておくと手を付けられない状態になってしまい、せっかく撮ったのにお蔵入りという状況になってしまいがちです。
写真の管理方法は単純なフォルダ管理の他に、Adobe Lightroomを使った高度な管理方法などもありますが、そこまでは必要ないかなという人なら無料で使えるPicasaを使ってみるのも一つの手かも知れません。
ここで紹介した機能以外にも便利な機能がありますから是非一度試してみると良いかと思います。
また、Googleフォトとの連携については後日掲載予定ですのでお楽しみに!
年間数万枚を超えるような写真を撮ったりRAWでバリバリ撮るならAdobe Lightroomの導入もご検討下さい