Googleフォトとは?
Googleフォトとは、デジタル写真や動画を無料でクラウド保存や、それに関連する無料のアプリやパソコンソフトを含めたサービスの総称です。
スマホやタブレットでいつでもどこでも写真を見られるようになるだけでなく、保存した写真から動画やパノラマ写真を自動で作成してくれたり、360度を撮影した全天球写真から今流行のVRビューを体験できるなど、デジタル写真の未来を体験させてくれるサービスでもあります。
サイズを圧縮することで保存できる枚数が無制限となるので、自分の持っている写真を全てクラウド上に保存し、それらをスマートフォンやタブレットで見ることができるようになります。また、圧縮されても1600万画素以内となるため画質はそれほど悪化しません。
さらにクラウド上に保存された写真は、パソコンやスマホ、タブレットなどすべてのGoogleフォトアプリやブラウザで見ることができます。圧縮された写真でも4Kの約800万画素を超えるきる約1600万画素相当なので、画面で見るには十分すぎる品質なのです。
また、Googleフォトは写真を見るだけではありません。修正に使える簡単な加工機能や、写真を探すのに便利なGoogleならではの検索機能等も備えています。
そして先に触れたように、自動ムービー作成やパノラマ合成、VR機能を活かした360度ビューなど先進的な機能を備えています。これらすべての基本機能を全て無料で使えるとは思えないほど充実したサービスが、このGoogleフォトなのです。
ここではその入手方法や簡単な使い方、そして便利機能について紹介していきます。
Googleフォトの入手・設定方法
それではGoogleフォトを使う準備をしましょう。
Googleフォトはパソコン(Windows、Mac)だけでなくスマホ、タブレット(Android、iOS)にも対応。ネットにつながっていればどの端末からも同じ情報にアクセス出来ます。
スマホ、タブレットはアプリをインストール
iPhoneやiPadの場合、AppStoreから専用アプリを入手します。アプリについてはAppStoreの検索から「Google photo」等と入力すると簡単に見つかります。
Androidのスマホやタブレットでは、Androidのバージョンが5.0以降では標準の写真アプリとしてGoogleフォトと連携している「写真」がインストールされています。
もしAndroid5.0以前の場合、Google playストアから同様に専用アプリである「Googleフォト」を入手できます。こちらも先ほどと同様にGoogle playストアの検索で「Google photo」等と入力すると簡単にアプリを見つけられます。
インストールは画面の指示に従って実行するだけなので難しいことはないでしょう。
基本的な使い方(スマホ・タブレット)
準備が整ったら、実際にGoogleフォトを使ってみましょう。
ここでは最初の設定と、「保存する」および「見る」という基本的な使い方について紹介します。iPhoneの画面で説明しますが、画面のデザインや操作性についてはiPhone/iPadやAndroidともに基本的にはほぼ共通となっています。
まず、クラウド環境に繋ぐためにGoogleアカウントでログインします。まだGoogleアカウントを持っていない人はアカウントを作成しましょう。
アプリを起動すると、クラウド上のGoogleフォトと端末(スマホ、タブレット)に保存された写真が表示される「フォト」画面が表示されます。
このフォト画面では、新しい日付順に写真が表示されます。また、端末のみにある写真(クラウドにアップしていない写真)には、雲に斜線を入れたようなマークがついています。
「フォト」画面から左にスワイプすると「コレクション」画面、右にスワイプすると「アシスタント」画面が現れます。
コレクション画面
「コレクション」画面では日別や場所、被写体(物)、保存された写真や動画などの種類など様々な「コレクション」の単位で写真が表示されます。これはGoogleフォト内のアルバムのようなものと考えればよいでしょう。
Picasaの記事で紹介したようにフォルダに日付や内容を記録しておくと、上記のように写真がわかりやすく表示されます。これはお勧めしたい整理方法です。
アシスタント画面
「アシスタント」画面では、後述する便利機能でGoogleフォトが自動的に作成したアニメーションやストーリー、コラージュなどが紹介されたり、Googleフォトの使い方などが紹介されます。
この「アシスタント」機能は楽しみながらGoogleフォトを使いこなせるようになるので、個人的にお気に入りの機能です。
Googleクオリティの写真検索
これら3つの画面全てに表示されている、画面右下の「虫眼鏡」マークをタップすると検索画面が現れます。
Googleフォトでは写真の内容から自動的に写っているものを判別し、場所(市町村など)や物(食事、空、車など)、種類(動画や後述する便利機能で作成した物)などで検索が出来ます。
スマホの写真も自動でバックアップ!
設定の「バックアップと同期」から「バックアップと同期」をONにしておくと、スマホやタブレットにある写真が自動的にクラウド上のGoogleフォトに保存されます。
上図のように「モバイルデータ通信を使用して写真(動画)をバックアップ」をオフにしておけば、Wi-Fi接続時のみ写真(動画)がアップロードされるのでモバイル通信の通信量を節約できます(ONにすると通信速度制限される恐れも)。
基本的な使い方(パソコン)
次に、パソコンでの使い方を確認していきましょう。パソコンでは幾つかの方法を組み合わせて使います。
まず、写真を見るにはWebブラウザからGoogleフォト(https://photos.Google.com/)にアクセスします。以降の説明では同じくGoogleから提供されているWebブラウザのGoogle Chromeを使って説明します。
操作性はアプリとほぼ同じ!
起動すると、まず最初にスマホアプリと同様に「フォト」画面が表示されます。このように画面レイアウト以外はアプリと同じように設計されており、この画面での写真の表示順もアプリと同様に新しい日付順になっています。
画面右側のメニューから、「アシスタント」画面や「コレクション」画面に切り替えることができます。機能については「フォト」同様、スマホアプリに準じた内容となっています。
いずれの画面でも、クリックするとその写真のみが表示されます。
画面右上にメニューが表示されており、左から順に共有、編集、拡大、情報、削除、アルバムに追加、共有アルバムに追加、ダウンロードと並んでいます。
ブラウザ内で編集もできる!
この中でも特に注目したいのが「編集」です。明るさや色、切抜きや傾き調整が可能となっています。明るさや色は自動で変更できるので、手間なく写真を修整することができます。
写真のアップロード方法
写真のアップロードについては2種類の方法があります。
Picasaを使ってアップロード
1つ目は写真管理・加工ソフトのPicasaを使う方法です。こちらの方法はPicasaの記事で紹介していますので、そちらを参照してください。
Google Photos Backupを使ってアップロード
2つ目はGoogle Photos Backupを使う方法です。こちらは指定したフォルダに写真や動画を保存すると自動的にアップロードを実行してくれるので、いちいちアップロードをしないで済むようになります。
すべての写真をGoogleフォトに預けるのならGoogle Photos Backup、アップロードする写真を手動で選ぶのならPicasaを使うようにすると良いでしょう。
これは凄い!という機能
このGoogleフォトは写真を管理や保存、修正目的の加工にとどまらずデジタル写真ならではの楽しみ方も提供してくれます。以下、各機能について紹介します。
簡単に写真を共有できる
Googleフォトで作成したアルバム等のコレクションは、そのURLをメールやLINEに送るだけで写真を共有できます。しかも受け取った相手も写真や動画を同じアルバムにアップロードができますし、新しい写真が追加されたら通知を受け取ることもできます。
通常、このような写真の共有は自分から相手に渡すだけにしか使えませんが、この共有機能では写真を交換し合う場として使うことができる本当の意味での共有機能となっています。
自動で動画を作ってくれる
Googleフォトが自動的に関連する動画やムービーをつなげてBGM付きのムービー(動画)を作成してくれます。滑らかに写真や動画が切り替わるムービーは、アプリなどのスライドショーとはまた違った良さがあります。
ストーリー(写真を並べた物語)の作成
Googleフォトが自動的にベストショットを選んでアルバムを作成するストーリーという機能があります。
ストーリーを作成すると旅行やイベントなどで撮影した写真からダイジェストがまとまるため、後日写真を見返す時間を短縮してくれます。さらに場所情報が付与された写真があればストーリー名に場所名が使われるので撮影場所もわかります。
コラージュ(複数の写真をひとまとめ)の作成
自動的に複数の写真を組み合わせて一枚の写真(コラージュ)を作らせることも可能です。スマホアプリなどで手動でコラージュ写真を作るソフトがありますが、自動的に作成されるとまた違った楽しさがあります。
GIFアニメーション(動画)の作成
連続する写真を5枚以上アップロードするとGoogleフォトが自動的にGIFアニメーションを作成します。何気ない連写写真がパラパラ漫画のように表示されるのは楽しい仕組みです。
下記のアニメーションgifはこの機能で自動作成されたアニメーションです(※画像クリックするとアニメーションが始まります)。結婚式の花を数カット連射したものを合成していますが、背景のぼけの部分に動きがあるだけで写真とは違ったものになります。
パノラマ画像も自動で作成
3枚以上の写真からパノラマ画像にできるものを、Googleフォトが自動的に作成する機能です。撮影時に左右に広がる景色を連続して撮っておけば後でGoogleフォトが自動で作成してくれます。今までPhotohopなど特別なソフトが必要だった面倒なパノラマ撮影の作業からも解放されます。
話題のRICOH THETAで360度楽しめる
このパノラマ機能では、360度撮影が可能な最近話題のRICOH THETA等で撮影した全天球(360度)写真も表示できます。マウスのドラッグや指のスワイプ操作で、画面が上下左右にグリグリと動くのは初めて見るととにかく驚くはずです。
上記写真の360度ビューはこちらで見ることが出来ます。画面をグリグリと動かして、ぜひ全天球写真のすごさを体験してください。
AndroidのGoogleフォトアプリでは、スマホやタブレットを上下左右へ動かすとに合わせて画面が動くVRビューが体験できます。このVRビューを一度でも使ってしまったら、きっと全天球写真の撮影が可能なカメラが欲しくなりますよ。
まとめ
Googleフォトを使うとクラウド上に写真をひとまとめにして保管し、便利な自動整理と検索機能で、どんな場所でも写真を見ることができるようになります。
例えばパソコンにオリジナルの高解像度の写真を保管してそれをGoogleフォトに読み込ませてもいいですし、デジタルフォトアルバムをお持ちであればGoogleフォトにアップロードした写真を全てデジタルフォトアルバムに移動することでパソコンの中から容量を使うデジタル写真を追い出すことも可能です。
このGoogleフォトは、アップロードの段落で紹介した写真管理・加工ソフトである「Picasa」と併せて使うとより便利になります。ぜひこちらも試してください。