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高画質でしっかり寄れるNiSi クローズアップレンズが便利なのでレビューする!

更新日: by 中原 一雄

小さなものを大きく写すためには専用のマクロレンズが必要ですが、クローズアップレンズというアイテムを使えば高価なマクロレンズを使わなくてもかなり大きく撮影することが可能です。今回はNiSiの高画質クローズアップレンズを紹介してみたいと思います!

NiSiクローズアップレンズ レビュー マクロ

ポケットに入るマクロアイテム

カメラで小さな花やアクセサリーなどを撮ろうとして被写体に近づいて行くとある所でピントが合わなくなりますよね。一眼レフやミラーレス用の一般的なレンズは小さなものを大きく撮るのが苦手なのです。

小さな被写体を撮るにはマクロレンズといわれる特殊レンズが必要で、これがあれば小さなものを大きく写すことができて便利です。ただし、マクロレンズは1本5万円~くらいしますし、撮影の度にレンズを余分に持ち歩くのも面倒なんですよね。

でも、マクロレンズの高価でかさばるというデメリットを克服するナイスなアイテムがあるんです。それが「クローズアップレンズ(クローズアップフィルター)」です。クローズアップレンズは普通のレンズの先端に取り付けるだけでレンズの「小さなものを大きく撮る能力(接写能力)」を大幅に強化してくれるのです。

今回は高品質なレンズ用フィルターメーカーとして知られるNiSiの高画質クローズアップレンズについてメリットやオススメの使用シーン、注意すべき点などを徹底的にレビューしてみようと思います!

カバンの中に忍ばせておけばいざという時に重宝するナイスなアイテムですよ。

*本記事はNiSiさん提供のタイアップ記事です

クローズアップレンズとは?

まずはじめにマクロレンズとクローズアップレンズの関係について説明しておきましょう(分かってる人は飛ばしてもOK)。冒頭で「小さいものを大きく撮る」にはマクロレンズが必要と言いました。もう少し詳しくいうと、カメラのレンズには「最大撮影倍率」という性能があり、この数字が大きくなればなるほど被写体を大きく撮れるのです。

この最大撮影倍率はマクロレンズだと1.0に設定*されているのですが、普通のレンズはだいたい0.2~0.3くらいの値しかありません。普通のレンズはマクロレンズの1/3~1/5くらいのサイズまでしか撮ることが出来ないのです(大きく撮ろうとして近づくとピントが合わなくなる)。
*稀に0.5とか2.0のものもある

最大撮影倍率やマクロ撮影をもう少し知りたい方はこちらの記事もどうぞ!

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クローズアップレンズはレンズに付ける虫眼鏡

と言うことで、小さなものをしっかり撮るためにはマクロレンズがあると便利なのですが、安いのでも5万円くらいはしますし、いつもマクロレンズを持ち歩くのは面倒ですよね。

そこで活躍するのが今回の主役であるクローズアップレンズ。このレンズはザックリ言えば「レンズに付ける虫眼鏡」です。カメラに直接装着するのではなく普通のレンズの先端にフィルターのように取り付けます。クローズアップフィルターなんて呼ばれることもあります。

NiSiクローズアップレンズ レビュー

これがクローズアップレンズ

虫眼鏡を使うとものが大きく見えるように、普通のレンズの先にクローズアップレンズを取り付けるといつもより大きく撮れるようになるのです。テレコンバーターのように装着すると暗くなるといった現象も起きません。

後付けレンズなので小さく持ち運びしやすいですし、様々なレンズに使用可能。しかもマクロレンズよりもずっと安価です。

クローズアップレンズのデメリットとは

そんな便利なアイテムがあるならマクロレンズいらなくね?と思う人もいるかもしれませんが、もちろんクローズアップレンズにもデメリットがあります。

1.遠くが撮れない

1つめの欠点は遠くが撮れなくなってしまうこと。普通のレンズは近くから遠く(無限遠)まですべてにピントが合いますが、クローズアップレンズを取り付けると遠くの被写体にピントが合わなくなります。はじめてクローズアップレンズを使う場合はここにビックリするかもしれません。虫眼鏡で遠くのものを大きくみようと思っても無理であることを考えればまぁそうだよねって思えるでしょうか。

例えば、200mmのレンズにクローズアップレンズを付けるとピントが合う範囲がカメラから40~50cmくらいの間に狭まってしまいます(被写界深度が10cmではなく、最も近くにピントを合わせた時と遠くにピントを合わせた時の差が10cm)。

クローズアップレンズを付けると「近いもの専用レンズ」になってしまうのですね(もちろん外せば元に戻る)。どのメーカーのクローズアップレンズを使ってもこのデメリットは受け入れなければなりません。

2.画質悪化の可能性

2つめは画質が悪くなりやすいこと。レンズには「収差」という画質を悪化させる特性があるのですが、カメラ用のレンズというのは入門用の安価なものであっても収差をできるだけ減らすための専用設計がなされています。凸レンズと凹レンズを組み合わせたり、特殊な素材のガラスを使ったりとレンズメーカーが命をかけて収差低減に取り組んでいるんです。そこに後から別のレンズを取り付けるのですから基本的に画質は悪くなる(収差が増える)方向に作用してしまいます。

しかも、クローズアップレンズは「安価」であることがウリでもありクローズアップレンズに使われるレンズ自体も性能が低いものが使われることが良くあるんですね・・・

NiSiのクローズアップレンズは画質悪化を極限まで抑える

今回紹介するNiSiのクローズアップレンズはこれら2つの欠点のうち後者の画質悪化を最小限に食い止め、レンズ本来の描写性能を活かしながらマクロ撮影ができるアイテムです。

ではいったいNiSiのクローズアップレンズはどうやって高画質を実現したのでしょうか?

NiSi クローズアップレンズのスゴい所

ようやく本題のNiSi クローズアップレンズの紹介をしていきましょう。

NiSi クローズアップレンズのスゴい所は「とにかく画質が良い」と言うこと。市場に出回っている多くのクローズアップレンズが「レンズに取り付けるお手軽アクセサリ」的な位置づけ(に私は見える)のに対し、NiSi クローズアップレンズはかなり「ガチなアクセサリ」なのです。

アポクロマート設計のクローズアップレンズ

クローズアップレンズによる画質悪化の要因は様々ですが、中でも「色収差」という収差が画質を落とす原因の一つです。詳しい説明は割愛しますが色収差は被写体の輪郭に紫や緑の色にじみを発生させる厄介なやつです。

色収差

写真の輪郭が紫や青系の色で滲んでいますよね。これが色収差。

NiSi クローズアップレンズは素材に特殊低分散ガラスを使用したアポクロマート(APO)設計を採用することで色収差を徹底的に排除しています。特殊低分散ガラスというのはレンズメーカーによりUDレンズとかEDレンズと呼ばれるような高級レンズに使われる素材ですね。

ちなみに、色収差を補正したレンズは一般に「アクロマート」や「アポクロマート」と呼ばれ、アクロマートよりもアポクロマートの方がより高度な補正がなされたレンズです。

比べてみると一目瞭然の高画質

ではどのくらい画質に影響があるのか比較してみたいと思います。比較対象は手元にあった普通のクローズアップレンズ(怪しい中華品ではなく国内有名メーカーのもの)。3,000~4,000円くらいと安価ですが、色収差低減対策がとられていない普通のレンズを使ったものと思われます。

α7R IV+FE 70-200mm F4 G OSSにそれぞれのクローズアップレンズを付けて全く同条件で比較しました。両者とも拡大率はほぼ同じで、普通のレンズなのにここまで寄れます(シンガポールドル札を撮影)。まるでマクロレンズ。

NiSiクローズアップレンズ レビュー

左がNiSi、右が普通のクローズアップレンズ。拡大せず、撮影画像の左右を切り取っただけの画像で現像条件も全く同じ。F5.6, 1/125, ISO200, 200mm

左がNiSiのクローズアップレンズなのですが、変な色滲みもなくしっかり解像しているのが分かります。一方、右の普通のクローズアップレンズで撮影したものは拡大せずとも紫系の色が輪郭から滲んできているのが分かります(赤丸で囲ったところ)。

さらに約50%まで拡大して比較してみましょう。

NiSiクローズアップレンズ レビュー

クローズアップレンズの違いだけでここまで画質に差が出てくる

すごい違いがおわかりでしょうか。NiSiのクローズアップレンズは全然色収差が見られません。右はがっつり滲んでます。被写界深度外のボケ部分にも色にじみが。。さらに球面収差と思われるモヤモヤ感もNiSiの方が少なくシャキッと解像してます。

元レンズは同じでも先端に一枚別のレンズを足すだけでここまで描写が変わってしまうのです。

レンズの描写性能をそのまま活かせるクローズアップレンズ

ピントが合っている部分の色収差に関してはLightroom等である程度補正が効きますが、ボケ部分の色にじみは補正するのが大変なのでこのようなマクロ撮影では色収差は少なければ少ないほど良い仕上がりになります。

同じ機材、同じ設定で撮影してもクローズアップレンズの違いだけでこれだけ画質に差が出てくるのです。すごい。

今回使用したFE 70-200mm F4 G OSSは10万円以上するそれなりに高級なレンズですが、NiSiのクローズアップレンズならこのレンズの描写性能を犠牲にすることなく、接写性能を高めてくれるんですね。言い方を変えれば、どんなに高級なレンズを使っても安価なクローズアップレンズを使うとその描写性能をダメにしてしまうのです。

NiSiのクローズアップレンズは価格的には16,940円(執筆時、Amazon)とクローズアップレンズとしては高価ですが、レンズ本来の描写性能をきっちり活かしてくれると言うことを考えれば、特に描写性能の高いレンズを使用している人にとっては良いアイテムと言えそうです。高いといってもマクロレンズに比べればべらぼうに安いわけですし。

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外観や詳しい描写性能

ここからはさらに詳しくNiSiのクローズアップレンズについて紹介していきましょう。

外観など

NiSiクローズアップレンズ レビュー

普通のクローズアップレンズはレンズ単体で売られてますがNiSiの場合はクローズアップレンズ(77mm)のほか、72-77mm、67-77mmのステップアップリングと専用ポーチのセットになっています。

 

NiSiクローズアップレンズ レビュー

緩衝材が入ったセミハードタイプの専用ケース付き。ステップアップリングは収納出来ないのが惜しい所。

当然ですがガラスの透明感がヤバいです(語彙力

NiSiクローズアップレンズ レビュー

FE 70-200mm F4 G OSS(フィルター径72mm)に付属の72-77mmステップアップリングを介して取り付けるとこんな感じ。取り付け方は普通のフィルターと同じで簡単です。

NiSiクローズアップレンズ レビュー

保護フィルターなど使ってる場合は外してから使いましょう

収差低減のため複数のレンズを組み合わせていることもあり、かなり存在感があります。クローズアップレンズの厚みは24mm、重さは205gです(手元のスケールにて実測)。

結構重いので前玉が繰り出すタイプのズームレンズだと自重で勝手にレンズが伸びてしまうかも。使わない時は外しておく方が良いと思います。

フィルター径77mm以外はアダプターを使う

一般のクローズアップレンズは複数の径が用意されていますがNiSiのクローズアップレンズは77mm径のみです。

72mmや67mm径のレンズには付属のステップアップリングを介して使います。もしそれより小さな径のレンズに使う場合は別途自分のレンズに合ったステップアップリングを使いましょう(58-77mmなど)。500~1,000円くらいで手に入ります。

82mmレンズにも使える

フィルター径が82mmのレンズでもステップダウンリング(82-77mm)を使う事で四隅が少しけられてしまいますが、クローズアップレンズを使う事ができます(望遠端で使う事。広角レンズは非推奨)。

NiSiクローズアップレンズ レビュー例えば、キヤノンの EF 24-70mm F2.8L II USMにステップダウンリングを介して使って70mm側で撮るとこんな感じになります。このくらいのケラれならトリミングで対処することができるでしょう。70mmだと拡大効果は薄いですがクロップ前提で撮るなら擬似的に撮影倍率も上がりますね。

常用するにはちょっと微妙ですが、現場で突発的にマクロ撮影が必要になった場合には十分使えるレベルかと思います。

NiSiクローズアップレンズ レビュー

拡大倍率と撮影可能な距離感

このクローズアップレンズは200mmのレンズに使った時に撮影倍率がおおよそ1.0になるように設計されているようです。手持ちのFE 70-200mm F4 G OSSに付けて倍率を比較するとこんな感じ。

まず未使用だとここまでしか寄れません(200mm)。これより大きく写そうとして近づくとピントが合わなくなるんですね・・・ マクロっぽくはありません。

NiSiクローズアップレンズ レビュー

FE 70-200mm F4 G OSS最短撮影距離

上の状態からNiSiクローズアップレンズを付けて撮影するとここまで大きく写せます。まるでマクロレンズを使ったようです。クローズアップレンズを付けただけですよこれ。等倍のマクロレンズだともうちょっと寄れるため撮影倍率は0.8~0.9倍くらいかと思います(レンズによって異なる)。

NiSiクローズアップレンズ レビュー

ただし、注意したいのは200mmの時は上の図の左のものより小さく写すことができないこと。普通のマクロレンズなら被写体から離れることでサイズを小さくすることができますが、クローズアップレンズはそれができないのです。

先ほど言ったクローズアップレンズの欠点のとおり、被写体からある程度離れてしまうとピントが合わなくなってしまうんですね。もし、これより小さく写したいなら被写体から離れるのではなく、広角側にズームしてサイズを調整しましょう。ここがはじめて使う人があれ??って思うポイントです。

200mmのときは前後10cmくらいしかピントが合わない点に注意

レンズによって多少異なると思いますが、200mmのときはカメラと被写体との距離でピントが合う範囲は約10cm程度しかありません。このスイートスポットにカメラを設定しないと永遠にピントが合わないことになってしまうのではじめは被写体との距離感を掴むのに慣れが必要かもしれません。

FE 70-200mm F4 G OSSの場合だとレンズ先端から被写体までの距離(ワーキングディスタンス)がおおよそ23~33センチくらいのイメージです。このレンズの場合は広角側(70mm)でもほぼ同じ値。

この距離はレンズによっても変わり、例えばFE 24-105mm F4 G OSSだと11~31cmと撮影可能な距離が広がりました。

 

NiSiクローズアップレンズ レビュー

最短撮影距離が短いレンズだと撮影可能な距離が長くなるため(より近づいて撮れるから)、使い始めは望遠レンズよりも標準ズームの望遠端で距離感を掴むのが良いかと思います。

誤解のないように言っておくと、このピントが合う距離が短い問題というのはNiSiの問題ではなくクローズアップレンズの宿命です。

カメラを前後させてピント合わせするといい

このようにピントが合う範囲が狭いので、このスイートスポットから外れてしまえばAFもMFも無意味です。ピントリングをグリグリ回したところで撮影可能距離は10~20cmくらいしか変わらないですから、クローズアップレンズを使ってピント合わせをするときは、

ポイント

1)望遠端にズームする

2)カメラごと被写体に近づいてピントが合う場所を見つける

3)AFやMFを使いながら距離感を微調整

4)必要に応じてズームを変える

という順番が良いと思います。

大事なのはいきなりAF(シャッター半押し)を使わないこと。体にはシャッター半押しでピントが合うと刷り込まれていると思いますが、クローズアップレンズ使用時はAFよりも距離を決めるのが先です。

標準ズームに付けて倍率が低めでの撮影なら私の環境(α7R IV、α7R III)だとAFもいつも通り快適に効きます。望遠レンズに取り付けた時もAFは効きますが倍率が高いと被写界深度が非常に小さくなるので高倍率時はMF(+三脚使用)がおすすめ。

画質は1~2段絞ると良い

続いて画質も見てみましょう。上で説明したように色収差に関してはほとんど完璧に押さえ込まれた画質ですが、開放撮影時に球面収差と見られるフワッとした解像度低下が見られます。

球面収差は絞ると改善する収差ですので、開放から1~2段絞って使うのが良さそうです。FE 70-200mm F4 G OSS(α7R IV)の200mmで撮影した下の写真の「2」の部分を約50%まで拡大して比較しました。

NiSiクローズアップレンズ レビュー

開放(F4)ではフワッとした柔らかな描写となりますが、そこから1段絞ったF5.6では大幅に解像度が向上し、F8~F11あたりでピークとなり、元のレンズの解像力をそのまま使える感じです。F16以降だと元のレンズの回折現象によりやや解像感が低下していきます(FE 70-200mm F4 G OSSの場合)。

NiSiクローズアップレンズ レビュー

FE 70-200mm F4 G OSS+NiSiクローズアップレンズのF値ごとの画質変化

マクロレンズとも比べてみた

ちなみに、同じ被写体をEF 100mm F2.8L Macro IS USM(MC-11+α7R IV)で撮影してみたものと比較もしてみました。ベースのレンズが違うのであくまで参考に見て欲しいのですが、F11あたりで比較するとFE 70-200mm F4 G OSSにクローズアップレンズ付けた方が良く解像している感じ。

クローズアップレンズを付けても元がよく解像するレンズであれば画質低下はほとんど気にする必要はなさそうです。

NiSiクローズアップレンズ レビュー

EF100マクロの写真は後日別撮りしたのでライティング状況や露出など若干異なるためあくまで参考に(カメラは同じ)。このレンズはF11くらいから回折ボケが出始めるのでそのせいかも。F8くらいで比較すると良い勝負。 絞っても大きくボケる

絞っても大きくボケる

球面収差は後付け汎用レンズであるクローズアップレンズの宿命であるのでカッチリした描写をさせたいなら2段くらい絞るといいですね(通常のレンズだと専用設計された非球面レンズを使って解消したりする)。等倍に近いマクロ域だとF8くらいでも被写界深度が浅い大きくボケた写真が撮れますよ。

例えばこれはFE 70-200mm F4 G OSSにNiSiクローズアップレンズ付けてF8まで絞って撮影したもの。きっちりボケてくれますし、被写体をしっかり見せたいならこのくらい被写界深度を深くしても良いでしょう。

19NiSiクローズアップレンズ レビュー マクロ

で、これを50%まで拡大してもきっちり解像していることが分かります。

19NiSiクローズアップレンズ レビュー マクロ

α7R IV(6000画素)なので100%拡大すると何撮ってるのか分からなくなるため50%(クリックすると大きな画像に)

また、球面収差を逆手にとって柔らかな描写(ソフトフォーカス)を得るためにあえて開放で撮るといったこともできるでしょう。

あと、元のレンズの解像性能が悪ければクローズアップレンズを付けても解像性能は悪いままです。元のレンズの解像性能を上げることはできませんのでご注意を(笑)

絞っても普通のクローズアップレンズよりずっと画質が良い

クローズアップレンズは絞ると画質が改善する訳ですが、絞ったときの画質についても安価な普通のクローズアップレンズよりも格段に良いです。

NiSiクローズアップレンズ レビュー

左がNiSiクローズアップレンズ、右は3,000~4,000円くらいのクローズアップレンズ(国内有名メーカー品)

上でお見せした比較(F5.6)のF11版です。普通のクローズアップレンズも絞ることで球面収差、軸上色収差がかなり改善しましたが、NiSiと比較すると全然違うことが分かります。

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手元にあった安価な普通のクローズアップレンズを比較対象としているので画質に顕著な差が出るのは当然な訳ですが、私が皆さんにお知らせしたいのはキチンとしたクローズアップレンズを使えば画質の低下は最小限に食い止めることができますよということ。

「クローズアップレンズを使うと画質が悪くなる」と言われるのはクローズアップレンズのせいなのではなく、いままでキチンとしたクローズアップレンズが存在していなかったからなんじゃないかなと思うわけです。

私のオススメの利用シーン

使い勝手にクセがあるクローズアップレンズですが、かれこれ2ヶ月ほど使ってきてたオススメのシーンを紹介してみようと思います。

スナップのお供に

この間、最も使ったのがこの使い方。マクロ撮影の予定は特に無いけどとりあえずクローズアップレンズをカバンの中に入れておくという使い方。お守りみたいな感じですw

19NiSiクローズアップレンズ レビュー マクロ

FE 24-105mm F4 G OSSとの組み合わせ。標準ズームでもここまで大きく撮れる。F4で撮影したのでふんわりした描写。こういう被写体なら開放でも全然使える感じ。AFも普通に効くよ。

使うかどうかも分からない気軽な撮影に毎回マクロレンズを持っていくのはなかなか大変ですが、約200gのクローズアップレンズならとりあえずカバンの中に放り込んで出かけるという使い方ができるんですね。しかもしっかりした専用ケースが付いているので多少雑にカバンの中に放り込んでも大丈夫(オススメはしませんが・・・)。

24-105mmF4との組み合わせが良い!

NiSiの公式サイトなどでは望遠レンズと組み合わせることをオススメしてますが、スナップに使うなら各社から発売されているフルサイズ向け24-105mmF4の標準ズームとの組み合わせが良い感じです。

24-105mmF4の標準ズームは広角から中望遠まで1本で幅広くカバーしてるため、1本付けっぱなしの撮影に重宝するのですが、思ったほど寄れないというのが弱点だったりします。これにクローズアップレンズを組み合わせれば広い焦点距離をカバーしつつ、グッと寄った撮影もできる理想的なレンズに近づくんですよね。

さらに大抵フィルター径77mmなのでアダプターなしでそのまま装着が可能のも大きなメリット。

ピントが合う範囲も望遠レンズ使用時より広くなるためはじめてでも戸惑いが少ないはずです(そのかわり倍率はそこまで高くならない)。ミラーレスならx1.5クロップと組み合わせると擬似的に倍率が上がるのでこの組み合わせかなり最強ではないかと思っているところです。

例えばこれ、カメラ持ちながら街中をフラついていたら花壇に小さな蝶が止まっていたのでFE 24-105mm F4 G OSSにクローズアップレンズ付けてx1.5クロップで撮影してみました。この日はマクロレンズ持ってなかったのでクローズアップレンズがなければ撮ろうとも思わなかった1枚ですね。

19NiSiクローズアップレンズ レビュー マクロ

指先ほどの蝶が小さな花に止まっていたので撮ってみた(x1.5クロップ)。1.5倍クロップを使うと標準ズームでもマクロレンズ並みに撮れるのがスゴい所。普通にAFで撮影。

クローズアップレンズ初心者にははじめに標準ズームと組み合わせることをオススメしたいです(枠が厚いため広角側はケラれます。ほとんど使わないと思うけど)。

マクロレンズをさらに拡大させる

クローズアップレンズはレンズの倍率を大きくするアイテムなので、マクロレンズに使うと倍率1.0以上の超マクロ撮影に使う事もできます。マクロでも寄りきれない微少な被写体を撮るときに有効です。

例えばマクロレンズのEF 100mm F2.8L Macro IS USMで花にギリギリまで寄って撮影するとこんな感じに撮影できるのですが、小さな花の場合もっと寄りたい!って思うこともありますよね。

19NiSiクローズアップレンズ レビュー マクロ

これに付属の67-77mmステップアップリングを付けて接写能力を強化するとここまで寄れます。トリミングなしで。

19NiSiクローズアップレンズ レビュー マクロ

水滴の撮影なんかだと等倍マクロでは寄りきれずにトリミングと組み合わせて撮影したりしますが、クローズアップレンズを使えばより被写体に寄って撮影することができるんですね。

商品撮影に使う

マクロレンズは花や昆虫の撮影によく使われますが、商品撮影に使われることも良くあります。特にアクセサリーなどの小物類。

ピアスとか指輪みたいなやつは普通のレンズで撮影することはかなり厳しいですが、クローズアップレンズを使えばかなり本格的に撮影できます。例えば、FE 70-200mm F4 G OSS(200mm)で指輪を撮ろうとするとこのくらいまでしか寄れない(大きく写せない)わけですが・・・

NiSiクローズアップレンズ レビュー 商品撮影

NiSiクローズアップレンズを使って撮影するとマクロレンズと同程度まで寄れるようになるのでトリミングせずともここまで大きく写せます(左右詰めて3:4にした)。もちろんライティング(照明)も重要だけど。

NiSiクローズアップレンズ レビュー 商品撮影

NiSiクローズアップレンズ使用。F7.1 。300円くらいのおもちゃの指輪なのでよく見ると細かなキズがいっぱい(笑)そこまできっちり解像します。

普通の標準ズームしか持っていないという場合でも少しトリミングすればOK。例えばFE 24-105mm F4 G OSSにクローズアップレンズを付けて望遠端で撮影すると左側くらいまでは寄れます。そこから少しトリミングすれば十分使えるサイズ感になりますね。フルサイズミラーレスならはじめからx1.5クロップをかけて撮影しても良いでしょう。

NiSiクローズアップレンズ レビュー 商品撮影

小物専門に撮るならマクロレンズは別途用意した方が絶対に良いと思いますが、たまにどうしても小物を撮る必要が出てくるといった用途ならクローズアップレンズで代用するのも良さそうです。

まとめ

ということでNiSiクローズアップレンズのレビューをしてみました。私自身、画質を考えてクロースアップレンズはこれまでほとんど使う事がなかったのですが、NiSiのものを試してみてクローズアップレンズに対する考えが変わりました。メリットを改めてまとめてみると、

ポイント

・アポクロマート設計で色収差がかなり低減されている(ほぼ気にならない)

・元レンズの性能を損なわずに拡大撮影が楽しめる(1~2段絞りましょう)

・マクロレンズにくらべて大幅にコンパクトで安い

・専用のケースやステップアップリングが付いてくるのですぐ使える

といったところでしょうか。

ただ、ここまで読んできた方ならもう大丈夫かと思いますが、クローズアップレンズは普通のレンズをマクロレンズと同じ性能する魔法のアイテムではありません。ピントが合う範囲は狭くなる(遠くを撮れない)し、開放付近は甘めの描写になります。

このあたりの部分をよく理解して使い分けることができれば、撮影領域をより広げる便利アイテムだと思います。クローズアップレンズとしては高価な部類ですが、普段から画質にこだわって撮影している人にとっては十分その価値があるはずです。

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NiSi公式からも使い方動画が出てますよ!

中国語ですが字幕ONすれば日本語字幕で見られます

提供、取材協力:NiSi Filters Japan (https://nisifilters.jp/)

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この記事を書いた人
中原 一雄
中原 一雄 / studio9管理人
studio9(すたじお・きゅう)の管理、運営をしています。中の人です。 「写真をもっと、あなたのそばに」をテーマに、カメラに使われるのではなく、カメラと友達になる方法を広めるために活動中のフォトグラファー。 中原 一雄のプロフィールページ

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