Lightroom 便利な小ワザ・小ネタ 10選
Lightroom禁止法ができたら、写真業を廃業しなきゃいけないくらい依存しまくっている私です。
ほぼ毎日のようにLightroomを触っているのですが、元々プロ写真家向けに作られたソフトだけあって、このソフトには普通に使っているだけではなかなか気づかない、作業効率化のための便利な機能が満載されていたりします。
そんなわけで、今回はAdobe Lightroomの便利な小ワザ・小ネタを10個ほどご紹介していきます。結構、中ワザ、大技も混ざってるかも^^;
対象としてはLightroomの基本操作がある程度できる方向けのややマニアックな内容ですが、まだ使ったことが無い人でもさらりと読むだけで、「こんな便利な機能あるのか! ちょっとLightroom買ってくる!」と思うかもしれませんw
*動作確認しているのはLightroom5.4ですが6.xやClassic CCでもだいたい同じです!
*Windowsの人はショートカット入力時は必ず半角入力モードにしておきましょう(←大事!)
2017年よりLightroomはLightroom Classic CCとLightroom CCに別れました。本記事はLightroom Classic CC(従来バージョン)向けの内容です。
1.隠されたフィルタリングバー
以前の記事(Lightroomで実現する!写真管理を超高速化させる15のポイント!)の『2.セレクト作業はポチポチ押すだけ』で紹介した、カラーラベルを用いた高速セレクトの時に活躍する簡単フィルタリング機能。
赤ラベルやフラグが付いている写真だけ表示したり、レーティング2以上を表示するといったフィルタリングをしたいとしましょう。通常はライブラリーモジュールのグリッド表示画面上部にあるライブラリーフィルターから指定しますが、これだとやや大げさすぎ。
カラーラベル、レーティング、フラグだけに関してフィルタリングするなら、フィルムストリップの右上(画面右下方)にある『フィルター:』をクリックしましょう。
隠れていたツールバーがヒョコッと出てくるはず。
なぜかデフォルトでは隠されたままなのですが、ここのツールバーを出しておくと手軽にセレクト結果をフィルタリングできます。
カラーラベルとレーティングの合わせ技も使えるので、"レッドラベル+レーティング3以上"みたいな指定をすることも可能です。
フィルムストリップが出ていない人は「F6」を押してみましょう。
2.困ったときの Ctrl + F
写真の検索機能が非常に高いのもLightroomの特徴の一つです。
上でも出てきたライブラリーフィルターを使って写真をフィルタリングして探しても良いですが、『 Ctrl (Command) + F 』で出てくる検索バー(テキスト検索)もなかなか使えます。(半角入力モードにしておくこと)
この検索の特徴は写真のExifに限らず、写真のファイル名やフォルダ名に引っかかったものも表示してくれること。カタログ(データベース)検索なので結果も一瞬で返ってきます。
例えば、昔撮影した三重県の御在所山の写真を探したいなぁと思ったら、ライブラリーモジュールの左カラム上部にある「カタログ」で「すべての写真」を選択した状態で、ここの検索バーに『御在所』と入力します。
するとなんと言うことでしょう、”御在所”が含まれるフォルダの写真が一瞬で表示されます。もちろんキーワード(タグ)を付けているならそれらに引っかかった写真もすべて出てきます。
↑フォルダ名に「御在所」とあるのでこのフォルダの写真はすべて検索結果に出てくる。この場合だと「初日の出」といったワードでも引っかかりますね!
Exifのカメラ名も検索対象なので『EOS』と入力すればキヤノン一眼レフで撮った写真が、『EOS 5D』まで入れればEOS 5Dシリーズで撮ったすべての写真、『EOS 5D Mark III』まで入れれば、5DMk3で撮影した写真だけが表示されます。
写真に毎回キーワード(タグ)を付けるのは大変ですが、フォルダに何かしらのイベント名は付けている方が多いと思うので、なんとなくうろ覚えでも試しにCtrl + Fでそれっぽいワードを入力すると引っかかるかもしれません。
逆に、フォルダに付ける名前は後で検索しやすいようにキーワードをいくつか羅列すると数年後にあぁ良かったなと思うかも知れませんね。
ライブラリーフィルターの「テキスト」を押しても同じ検索バーが出てきます。
3.自分のクセ、傾向を知る
フィルター関連でもう一つ。特にズームレンズ派の人にお勧めなのですが、ライブラリーフィルターを使うと自分の好きな焦点距離ってなんだろ?みたいな、自分の写真のクセを分析することができます。
ライブラリーモジュールで「すべての写真」(左カラム上部)を選択した状態で、ライブラリーフィルターの設定を「カメラ情報」にしてみると焦点距離の情報が出てきます。
ここの枚数を見てみるとズームレンズを使っていても”あー、自分は35mmくらいで撮ってることが多いんだなー”とか、”テレ端ばっかりで撮ってるじゃん”みたいな傾向が分析できます。
そこから、”じゃぁ、35mmの単焦点買おうかなー”とか、”望遠レンズ必要かも?”みたいな次のレンズ選びのヒントが得られるかもしれませんね。
センサーサイズの異なる複数のカメラを使っている場合なら、「カメラ情報」の欄で同じセンサーサイズのカメラに限定してあげるとより精度が高まります。
フィルタリングの項目を絞り値やISO感度なんかにしても良いかも知れません。検索では無く、自分の傾向を分析するためにフィルター機能を使うのもオススメです。
4.ショートカット?覚えなくてもいいですよ?
作業効率化のためにはショートカットを覚えるのも大変有効ですが、なかなか覚えるのが大変ですよね。。
Lightroomにもかなり多くのショートカットが設定されていて、以前の記事でその一部を紹介しました。(知って得する!Lightroom使い必見のショートカットおすすめ38選!【まとめ】)
それでも覚えるのが大変。。というときは『 Ctrl (Command) + / (スラッシュ) 』を押してみましょう。代表的なショートカットが画面にオーバーレイ表示されます。
ライブラリーや現像などモジュールごとに関連したショートカットの一覧が表示されるので便利。もう、ショートカットを書いた付箋をモニターの端に貼っておく必要はありません(笑)
5.ボタン一つでコレクションに登録する
Lightroom上級者になるためにはコレクションを上手に使いこなすのが重要。Lightroom mobileを使いたければ必須の項目です。
フォルダをまたいで写真をグループ化したいときに有効で、コレクションに追加したい写真を選択した状態で、ショートカットとして『 B 』を押すとクイックコレクションに一発で追加できます。
また、通常のコレクションでも、右クリック > 対象コレクションに設定 とするとコレクション名の隣に「+」マークが付いて『 B 』を押した時の追加先が変更になります。
解除したいときはまた右クリックして対象コレクションのチェックをはずすだけ。追加先がクイックコレクションに戻ります。
6.他のソフトとスムーズに連携する
Photoshopをお持ちの方なら、書き出し設定の「後処理」の項目で「Photoshop CC」で開くを選択しておけば、書き出した後にそのままPhotoshopが立ち上がり、編集が可能ですが、実はPhotoshop以外のソフトも指定可能です。
例えばフリーの画像処理ソフト「GIMP」と連携させてみましょう。
まずは写真を選択して、右クリック > 書き出し と進んで、書き出し設定の「後処理」に移動。『今すぐExport Actionsフォルダーを表示』を選択します。
するとエクスプローラー(Macの場合はFinder)が立ち上がって、「Export Actionsフォルダー」が表示されます。ここにGIMPのショートカットアイコン(デスクトップとかにあるやつ)をコピペするだけ。
コピペが終わったらもう一度書き出し設定の「後処理」を見てみましょう。「GIMP 2」が表示されているはずです。(私の環境では再起動なしでも反映されました)
ここでGIMPを指定して書き出せば、書き出し後、自動でGIMPが立ち上がりそのまま編集が可能です。写真を書き出したあとに、文字や図形を入れたい人はここに普段使うアプリケーションを指定しておくといいですね!
イラレもここに登録出来ますね。エレメンツは最初から表示されているのかな?(持ってないので分からないです。。)
7.読み込みと現像を同時に行う
Lightroomで現像を行う場合は通常、現像モジュールで作業をしますが、読み込み時に直接現像することも可能です。
あらかじめ適用したい現像設定が決まっている場合は前もって現像プリセットを作成しておき、読み込み時に現像プリセットを自動で適用させることが出来ます。
写真取り込み画面(ライブラリーモジュール左下の「読み込み」を押す)の『読み込み時に適用』で、好きな現像プリセットを指定しておけば、読み込み時に自動で現像まで行えるので便利。
例えば、カメラキャリブレーションの設定だけ指定したプリセットを作っておけば、各メーカーの独自設定(風景 = Camera Landscape とか)を使うことも出来ますね。
メタデータを読み込み時に付与することも可能です。
8.一発でトリミング画面へ飛ぶ
少々地味ですがこれも便利。トリミングをしたいときはショートカット『 R 』を押しましょう。一発でトリミング画面になります。
このショートカットの便利なところは他のモジュールにいるときでも、直接現像モジュールのトリミングに移動できること。
普段なら現像モジュールに移動 ⇒ トリミング と2手かかるところを、ボタン一つで実現できます。決定するときはもう一度『 R 』を押すだけ!
9.センサーダストを一瞬で探す
レンズ交換式カメラの宿命はセンサーダストが写真に写り込んでしまうこと。どんなに気をつけてレンズ交換をしていても、しばらく使っていれば必ず発生します。
特に絞って撮影する風景写真の場合は青空に黒い影が出てきたりして結構気になりますよね。。そんなときは、スポット修正を使えば簡単に消せるのですが、そもそもダストを探すのが大変だったりします。
そんなときはシャープのマスクを使って検出しましょう。センサーダストを検出したい写真で、シャープの「マスク」スライダーを『 Alt (Option) 』を押しながらスライドさせます。
例えばこの写真、引きで見ているとゴミなんて無いように見えますが、Altを押しながらマスクスライダーを動かすと。。
なにも無いと思っていた青空に無数のダストが。。orz
ちなみにこの検出方法はめちゃくちゃ感度が高いので、マスクの値が小さい(5とか)と等倍観察してもほとんど分からないダストまで検出します。しばらくセンサー清掃してない人が見るとげんなりするかもしれません。。
写真の例は結構多いですが、マスクの値を10~15くらいまで大きくしてもまだ検出されるダストだけ消すだけでも十分かと思います。
もちろん、解放で撮るなどダストが見えにくい条件で撮ったものはそもそも検出されないかも知れません。自分のかめらのダスト状況をしりたければ、ライブラリーフィルターで、広角+F値大(10以上が目安)で撮った写真の中から青空などシンプルな背景のものを探してみるといいかもしれませんね。
追記:「スポットを可視化」の方がかんたん
Altキーを押しながらマスクスライダーを調整せずとも、スポット修正使用時の写真の下にある「スポットを可視化」にチェックボックスを入れれば同じことができますね(汗
原理はマスクと同じだと思いますが、こっちは手を離しても消えません^^
センサーダストの詳細はこちらの記事もどうぞー
10.現像前後を大画面で確認する
現像作業を進めていくと最初の状態と比較表示したい場合がありますね。通常は写真左下にある補正前後の比較表示を使うのですが、これだと2枚の写真が並ぶので1枚の写真の大きさが小さくなってしまい、個人的にあまり好きではありません。
そんなときはキーボード右上にある『¥(円マーク)』を押してみましょう。環境によっては右下にあるバックスラッシュを押してもOK。元に戻したいときはもう一度押します。
個別表示のまま、補正前の写真が表示されます。これなら小さなディスプレイを使った編集でも大きく写真が表示できて快適ですね!
---
ということで、Adobe Lightroomの便利なTIPSを10個紹介してみました!
普通に使っているとなかなか気づかないちょっとマニアックなTIPSばかりでしたが、使えると撮っても便利です^^
全部知ってたぜ!という人は相当なLightroomマニアだと思います(笑)
現在(22年4月)Amazonでは1TBストレージ付きの月額1980円のコードしか買えません。20GBストレージの月額980円プランはAdobe公式サイトでのみ購入可能です!