AD200の交換ヘッド部しか刺さらない。。を解決
昨年の発売以来ストロボユーザーに大人気なのがGodoxのAD200。コンパクトながら非常にパワフルなバッテリーストロボでコンパクトなバッテリースロトボながらGN60クラスのクリップオン2~3台分のパワー(200W)がありつつ、ベアバルブヘッドに交換して本格ライティングもできるなどのオールラウンダーです。
先日ついに手を伸ばしてしまいました。
カメラバックにも入るコンパクトさで非常に良いのですが、AD200単体では通常のモノブロックに使うような大きなモディファイヤー(リフレクターとかソフトボックスとか)を使うことができないため、別途Bowensマウント化するためのブラケットを使う必要があります。
安くてとても便利なんですが、これだとAD200は先っぽの交換ヘッド部しか刺さらないんですよね。交換ヘッド部で支えていると接続部分に余計な負荷がかかりそうで怖いのでもっとしっかり差し込めるように改造しましたというのが今日のお話です。
改造とはいえないくらい簡単な作業ですが。。w
追記:改良型のS2ブラケットなら改造せずに使えます
現在発売されている改良型のGodox S2ブラケットなら改造せずにAD200をそのまま使えます!より大型のAD300 Pro、AD400 Proも接続可能。もちろん小型のクリップオンストロボやGodox V1系も使えます。収納時によりコンパクトになっていたり各部の剛性もアップしていたりと全面的に機能向上しているのでおすすめです。
ブラケットの間隔を広げよう
もともとこのS型ブラケットはクリップオンストロボなど小さなストロボをBowensマウント化するためのブラケットとして売られていたため、一回り大きなAD200を差し込むための設計がなされていない(と思う)んですよね。
無理やり差し込むとこんな感じ。
発光面がギリギリ顔を出すくらい。これ以上前に出すことはできない。。
押さえているのは交換ヘッドの先端部分だけなので、取り付けると後部の本体重量がモロに接続部分にかかることになるため強度的にちょっと不安です。。
この状態でどこかにぶつけた場合、接続部分が変形したり通電異常を引き起こしたりしそうです。
この手のBowens SブラケットはAmazon見るといろんなブランドで売られていますが、商品写真やネットでの声を聞く限り製造元はぜんぶ同じなんじゃ無いかと思います。。
下部のクッションゴムを取り外す
差し込んでみるとあと1mmちょい隙間が広がればなんとか入りそう。という状況なので差し込み口下部にあるクッションゴムを取り去ってしまいましょう。
ちょっと力がいりますが、手でメリッと剥がすことができます。
これでゴムの厚みぶん広がった!と思ったらなぜかプラスチックの凸部分が。。
クッションゴムの滑り落ち防止につけたのでしょうか。でもまぁこれでも最初よりは深めに差し込むことができるようになり、接続部分をまたぐような感じで固定できるようになったのですが、標準ヘッドを付けると写真の様に放熱孔の一部を塞いでしまう形となるためちょっとイマイチです。。
ということで、プラスチックの凸部分をカッターで削ってしまいましょう。普通のカッターでも比較的簡単に削ることが出来ます。数分で削り終えると思う。
こうすれば本体側までしっかり差し込んで固定できるようになりました!
ヘッドの放熱孔も塞いでいません。
取り付けたときの安定感が良くなっています。これなら安心です。もちろんベアバルブヘッドを取り付けたときもちゃんと装着できます。
パーマセルでアタリを優しく
クッションゴムを取り去ってしまったため、使用時にAD200側にスレや細かなキズが出来るおそれはあります。気になる人は薄いゴムシートを別途貼り付けても良いでしょうが、私は剥がした部分にパーマセルを数枚重ねてアタリを多少和らげてみました。
黒のパーマセルなら剥がした後の糊残りもキレイに隠してくれますw
オススメというか個人的に好きなのはカモ井の黒マスキングテープ。和紙ベースの柔らかな素材のテープで適度な粘着力がありながら糊残りも少ないので大変良いですよ。
スピードブラケットを使うときの問題点など
ただブラケットに挟むだけなら全く問題ないんですが、Bowensマウントのリフレクターを付けた場合、今回のようにボディ側で固定すると発光部が前の方に出てくるため、集光効率(拡散度合い)が変わってくることに注意。

話は逸れるけどBowensマウントはリフレクターも激安だよね。このリフレクターAmazonで1,150円だった。他社なら3,000~5,000円くらい。
例えば、上の写真のリフレクターを取り付けたとき、ベアバルブヘッドで、一番奥まった所に取り付けた場合(交換ヘッド部で固定した場合)と、ボディ側で固定した場合を比べると、1.5m離れた所からフル発光したところ、光軸中心で1段ほど光量が違っていました(奥まった所にある方が光量高い)。
ボディ側で固定すると、発光部が前に出てきて普通のリフレクターでは効率的に集光できずに光が拡散してしまうから。先端だけで固定と数センチ前に出してボディ側で固定だと同じリフレクターでもこんなに拡散度合いが変わります。
ソフトボックス系のモディファイア使うならむしろ拡散してくれた方が良いかなと思いますが、リフレクターで集光したい場合は先端部で固定するか、より深いリフレクターを使うなどの対策が必要かもしれません。
隙間を埋めるだけでも光量アップするよ
また、このブラケットを使うと発光部とマウントの間に大きめの隙間ができてしまい、光量が落ちてしまいます(取り付け位置にかかわらず)。
この部分を適当にアルミホイルで塞ぐだけでも光量アップするので試してみても良いでしょう。
このくらい雑にアルミホイルで隙間埋めただけで、0.2EV光量改善しましたw もう少しキレイに隙間埋めれば0.3~0.5EVくらい改善するのでは?
専用のブラケットを使えばすべて解決?
さらに、AD200にはLEDモデリングライト付きブラケットのAD-B2というアクセサリがあります。
コレはブラケットそのものがストロボヘッドになっていて、発光管を直接挿せます。AD200は1台でも使えて、より光量が必要な場合は2台まとめて400Wとして使えるようなので、ヘビーに使う場合はこのようなアイテムを使ってみても良いかも知れません。
AD-B2に直接本体を装着するため、接続部に負荷が掛かりそうではあるのですが、取り付け方向が90°変わって縦になっているためこっちの方が影響は少なそう。
問題はAD-2BにはLED用の放熱板なども入っており重そう。。ということでしょうか。ダブルで使うならこれしかないですが、シングルで使ってモデリングも不要ならロケなんかでは普通のSタイプブラケット使うのが良さそうな感じがします。
まとめ
ということでAD200を買いつつ、本体レビューもしないままブラケットの改造の話をしました。AD200導入に当たっていろいろな情報を調べたのですが、本体の話は良く出てくるものの、ブラケット使って拡張性を上げる話はなかなか出てこなかったのでまとめてみた次第です。
ひとつのコマンダーですべてのコントロールを
Godoxの魅力は安価で独自性のある製品が多いことですが、もう一つ他社にない特徴は、クリップオンストロボから、バッテリストロボ、モノブロックまで一気通貫で無線コントロールシステムX1Tが使える事。しかもAD200なら送信機だけ変えればキヤノンでもソニーでもTTLまで使えます(送信機は国内で使える技適マーク付いたものを選びましょう)。
クリップオンだけとか、モノブロックだけに対応した無線システムは各社から出ていますが、クリップオンまで含めてトータルで1台のコマンダーで操作できるメーカーは他にProfotoくらいでしょうか(A1をクリップオンとするなら)。
既にクリップオンストロボはGodoxのV860IIを主力に使いつつあるので、私にとっては1つのコマンダーで小出力から大出力まで、ロケからスタジオまでカバー出来るのは計り知れないメリットがあります。
X1Tですべてをコントロールできるのがあまりに便利だったので300Wのモノブロック(SK300II)も追加で買ってしまいましたw 先日発売されたX1対応の300W。1/16までしか絞れないのと、ちょっとサイズが大きいことが微妙だけど、これで12,500円(執筆時)とか破格でしょう。(Godoxのモノブロックはバッテリーストロボに対してあまり気合いが入っていなく、X1対応と安価以外の見所がないのが残念)
なんか最後はGodoxの宣伝みたくなってしまいましたが、身の回りのストロボ関係はぜんぶGodoxでまとめてコンパクトなストロボライフを実現していきたいなと思っている2018年でございます。