今回は”構図”についてです。ここしばらくは小難しいカメラの仕組みなどをご紹介してきましたが、実はそれを使いこなせてもステキな写真になるとは限りません。もう一つ、被写体をどう収めるか?という点が重要なのです。
今回はシンプルにもっとも代表的な3分割法についてご紹介します。
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結局のところ、”構図”がすべてだったりする
ここしばらくは写真の明るさ(露出)に重点を置いたエントリーをしてきました。なぜなら、カメラは光を記録する機械だから。光の制御(露出制御)のキホンを知っているのと知らないのでは全然ちがうのです。
でも、カメラのことなんて全然分からなくて、すべてオートで撮ってるのになんだかすごく写真が上手な人とか、携帯のカメラだけですごい写真を撮っちゃう人っていますよね。逆に、小難しいカメラの機能には精通しているのに、写真はイマイチという人もいます。
この違いは一言でいうと”センス”。。
美的センスの優れている人は、たとえカメラの機能に詳しくなくても、被写体をちょうど良く収まりの良い形で無意識に切り取ることができるのです。そういう写真は、たとえちょっとくらい暗かったり、明るかったりしてもステキな写真に見えるのですね。
この被写体の写真への収め方のことを”構図”といいます。私を含め、世の中の多くの普通のセンスしかもっていない人はこの”構図”をちょっとだけ勉強しておくと非常に役立ちます。
構図はどんなカメラにも共通する写真の非常に重要な要素です。一眼レフだけじゃなく、コンデジや携帯のカメラでもすぐに使えるテクニックなのです!
何はともあれ、センターを外してみる
構図には絶対というものはありません。結局のところ、被写体の収まりがいいと感じればそれでいいのです(これをセンスというのですが)。
ですが、こうすると収まりがいいですよ というキホンの形があります。それが今回紹介する”3分割法”。写真を撮る時に、キレイだなーとかかわいいなーと思ったポイントを写真のど真ん中ではなく、画面を縦と横にだいたい3分割した線や交点のどこかに置いてみるのです。
もっと言ってしまえば、”3分割”なんて考えずに、とにかく安易にど真ん中に被写体を置くのを止めてみる。
たったこれだけ。
これだけで、よくある素人っぽい写真から一歩抜け出すことができます☆
具体的にいくつか例をみてみましょう。先日近所の公園でホントに適当に撮ってきたのであまりステキな写真ではないです。。(笑)でも、比べて見たらイケてるよねって思ってもらえるはずです。
まずはこちらから。
紫陽花が咲いていたので撮ってみました。久しぶりにKiss X4で撮影♪
構図にカメラの種類は関係ないのです。
とっても素人っぽいです。紫陽花が撮りたいの!という意思は伝わってきますが美しくないです。このお花の位置をちょっとズラすとどうでしょう。。
花の位置を右下にちょっとずらしてみました。たったこれだけ。
明るさだけだいたい同じになるように微調整していますが、他の現像設定は2枚ともぜんぶ一緒です。下の写真の方がなんというか安定感というか、収まりがいい感じがしませんか?
また、花の位置がずれて、左側にスペースが空いたので、紫陽花だけでなく、周りの雰囲気や状況まで目が行き、なんとなくストーリー性を感じやすくなったと思います。
ちなみに上の写真は”日の丸構図”といって写真のど真ん中に被写体を持ってくる構図です。なんか素人っぽいよね。。という写真の多くはきっと”日の丸構図”が原因です。
でも、日の丸構図が悪いわけではありません。初心者にはちょっと難しい構図なだけ。例えば伝えたいものがはっきりしていて、写真にインパクトを出したいなら全然OKです。
たとえばこんな感じ。
一番上の写真を拡大した手抜きではありますが、このくらい近くに寄って、ドーンと紫陽花を見せてやれば、これもありですね。日の丸構図の場合は自信と勢いが必要です。中途半端だと、とたんに素人っぽくなってしまうので注意。。
ですのでまずは簡単な3分割法をおススメします。被写体をセンターからずらすだけなので。
もう一つ、応用テクニック。横位置を縦位置にしてみましょう。
縦位置にするとまたガラっと印象が変わりましたね。紫陽花の位置はセンターをはずして右下に持ってきています。この状況、ほとんどの人はカメラを横に構えて撮ると思いますが、こういうときこそ縦に撮るのです。
普通、横に撮るような被写体を縦に撮るだけでなんとなくオシャレに見えるから不思議。今日から出来ますね!
もうちょっと具体例を見てみましょう。
まずはこちらの木。
まぁ悪くはないですが、普通な感じ。「エノキ」しか目に飛び込んでこないです。これをちょっとずらしてみると。。
ほんのちょっと左にずらしただけですが、周りの林の状況も分かるようになりましたね。エノキという木はこういう林にいるんだなって分かるようになりました。
次は葉っぱ。
木漏れ日に透けた若葉がキレイだったので撮ってみました。これもちょっとズラしてみましょう。
若葉の収まりが良くなりました!
さらに、左側に明るいスペースが生まれ、あそこから光が差し込んでるのかな?と感じることができる写真になりましたね。
いかがだったでしょう?ちょっとカメラをズラすだけでだいぶ印象の違う写真になることがお分かりいただけたでしょうか?
まとめ
今回の内容はとてもシンプルでしたね!
覚えて欲しいことはこれだけです。
まずはセンターを外して撮ってみる!
この方法を、写真用語で言うと”3分割法”と言ったりします。が、別にきっちり3分割した位置に被写体を置く必要は全然ありません。目安として3分割するだけ。
これに慣れてきたら他の構図も色々試して見るといいでしょう☆
カメラの種類は関係ありません。プロ用の一眼レフでもミラーレスでもコンデジでも携帯のカメラでも。構図を変えれば写真は変わるのです。
今日からのお休み。ぜひ活用してみてください。