これはもう手放せない!万能かも?
カメラ選びと同じくらい、カメラバッグ選びというのは難しく、個性が出るものですが、今回は最近かなり愛用しているスウェーデンのThule(スーリー)というブランドのカメラバッグ Covert DSLR Backpack をご紹介してみます!
プレスリリースを見たときからビビッと来て、日本での発売開始(14/4/25)後すぐに買いました。ちょっと使ってからレビュー書く気まんまんでいたのですが、ヤルヤル詐欺をしてしまいようやく重い腰を上げた次第です(笑)
発売開始後しばらく品薄状態が続いていたのですが、最近は巷でもかなりThuleのカメラバッグの話を聞くようになりましたね。
このカメラバッグはリュックタイプなのですが、カメラ1台+レンズ3個+もろもろアクセサリー+三脚+PC+1~2泊ぶんの着替え、荷物が入る万能タイプのリュックです。
軽めの撮影のお仕事ならこれ1つで済みますし、月に1回ほど行っている京都へのワークショップ出張も最近はこれだけでOK。まさに万能タイプのカメラリュック。私の数年来のこんなバッグが欲しい!を具現化してくれたバッグです。
そんなわけで、今回はThule(スーリー)のカメラバッグ Covert DSLR Backpack をレビューしてみます。
*かなり荷物が入るのでそれなりに大きいです。"気軽に街をスナップ"程度の使用ならオーバースペックかと思います。。^^;
Covert DSLR Backpackの良いところ
Thuleって??
まずは、「Thule」って何よ?と思う方もいらっしゃると思います。実は私も最初はそうだったのですが、クルマのルーフキャリアの「Thule」というとピンと来る人がいるかもしれませんね。
Thule(スーリー)はスウェーデンのアウトドアブランドで、日本ではクルマのルーフキャリアなんかが有名ですよね。カメラバッグの歴史はそれほど深くはなさそうですが、北欧の歴史ある会社のようです。
ThuleブランドについてはデジカメWatchさんの記事が詳しいです。
(参考)カメラバッグ界の新星「THULE」とは? (デジカメWatch)
そんな「Thule」が日本でカメラバッグ「Covert」シリーズを発売したのが2014年の4/25。これは!と思いすぐにポチりました。
このバッグの良いところ
冒頭にも書きましたが、このバッグは私の数年来のこんなバッグが欲しい!を具現化してくれた待ちに待ったバッグで、良い点を7つほど並べてみます。
- リュックタイプであること
今まではショルダータイプのバッグをメインに使ってきましたが(参考:気になる!カメラマンのおすすめカメラバックとその中身!【3種類】)腰痛持ちの私は1日重いカメラバッグを肩から提げるのはとても辛いことでした。。
リュックタイプのバッグを待ち望んでいた訳です。これに変えてから腰痛がかなり楽になりました。
- カメラ以外の荷物が入ること
リュックタイプのバッグだけであれば市場に様々な種類が溢れているのですが、これらには一つ致命的な欠点(私にとっては)がありました。
それはカメラ(レンズ)専用に作られていること。バッグを開けたら前面に仕切りがズラーッと並んでいて、基本的にカメラとレンズしか入れられないような設計になっています。。
Covert DSLR Backpackの場合、荷室が上下の二気室タイプになっていて、下部にはカメラやレンズ、上部は普通の荷物が入ります。
撮影によっては防寒着や雨具が必要になるし、仕事ならPCやアダプタなどの付属品、筆記用具など、出張なら着替えも必要ですが、既存のカメラバッグにはこれらが入らない(入れにくい)んですよね。個人的に両手がフリーになるカメラバッグなのだから、必要なモノはすべてリュックの中に収めたい派です。
事前に知る限り、カメラ以外の荷物が入りある程度の大きさがあるカメラリュックはホントに限られてました。LOWPROのDSLRビデオファストパック 350AW あたりがそんな感じでしょうか(もう少し出るのが遅かったらこれ買ってたと思うw)。
- ノートPCが収納可能なこと
私はノートPCを持ち歩くことも多いのですが、このバッグには背面に専用の収納部分があります。13インチノートを持ち歩いていますが、余裕で収納可能。15インチまではいけるようです。もちろんタブレットも収納可能。専用のポケットも付いてます。
また、ノートPCを使わない時でもレフ板を入れたり、書類を入れたりと折れ曲がらないのでとても便利なスペースです。
- 三脚が収納できること
リュックの側面に三脚を収納することが可能です。さすがに重量級は無理ですが、2kgくらいならいけるでしょうか。三脚を持っていても両手フリーです。
ただし、側面収納のためやや左右のバランスが崩れます。。
- 丈夫で高機能なこと
アウトドアブランドだけあって作りはかなりしっかりしています。厚手の防水ナイロン生地で安心感があります。10kg近い機材を満載して使用することもありますが、5ヶ月ほど使った現在でも不具合はありません。
また、小物類を入れるポケットも充実しています。バッテリーやクリーニングアクセサリ、フィルターなど大抵の小物は外のポケットに収納可能です。
米国メーカーのバックに比べて細部も丁寧に作り込んでいる印象。
- 普通のリュックとして使えること
カメラの収納部分は脱着式の専用ケースを使用しているため、カメラを使用しない場合は、カメラケースを外し、上下の荷室を合体させれば普通のリュックとして使えます。普通のアウトドア用リュックとして使うこともできます。
- それなりにオシャレであること
機能を追求するとデザインがイマイチになることも多いカメラバッグですが、なかなかシンプルなデザインで街で使っていてもあまり違和感が無いんじゃないかと個人的には思っています。いかにもカメラバッグというデザインではないので、上記のLOWPROよりはかなり好みのデザインです^^;
何となく「北欧ブランド」というだけでオシャレに感じるし(笑)
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そんなわけで、良い点をつらつら書き並べてみました。次はもう少し実用的な面からCovert DSLR Backpackをご紹介。
どのくらい荷物が入る?
さて、個人的にはとっても理想的なカメラバッグとなったCovert DSLR Backpackですが、実際にどのくらいの荷物が入るのかご紹介してみます。
*あくまで私の環境での荷物ですので、参考程度でお願いします^^;
カメラとレンズ
↑EOS 5D Mark IIを入れたところ。Amazonのレビューに5D Mark IIIが入らないというのがありましたが、24-70程度のレンズを付けたままちゃんと入ります。クイックシュープレートを付けたままでも収まる程度の余裕はありますよ。
カメラとレンズの収納部分はリュック下部にある脱着可能な専用ケースに収めます。ケースの内寸は実測で(だいたい)横25cm×縦11cm×奥行き25cmでマジックテープ式のセパレーターで3つに分けることが出来ます。
ちょっと入り組んだ場所なので写真よりも最後に紹介する動画を見た方が分かりやすいかもしれません。。^^;
例えば私の環境だと、5D MarkIII+SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD(フィルター径82mm)、16-35mm F2.8L II(フィルター径82mm)、70-200mm F4L IS USM(フィルター径67mm) のレンズ3本、カメラ1台(24-70はカメラに装着したまま)でぴったり収納することができます。残念ながらフルサイズクラスだとバッテリーグリップを付けると入らなくなります。。
とりあえず普通の撮影ならこのセットがあればOK。70-200mm F2.8は試したこと無いですが、縦のスペースは十分なので入ると思います(下記で紹介する動画では入ってます)。写真は70-200mm F4L IS USMを入れたところ。
ただし、フィルター径がF4よりも大きくなるので大三元をすべて収められるかどうかは検証していません。
また、収納ケースを縦方向に分けることができる小さなセパレーターもついてくるので、全長の短い単焦点レンズなどは縦に2本入れることも可能です(ただし取り出しにくくなる。。)
レンズが3本もいらないなら、1台にストロボを入れたりすることもできますね。
側面のチャックを開けるだけなので、取り出すときはリュックの肩紐を片方外せばOK。立ったまま機材を取り出せます。
入りきらない場合は上部気室へ
ボディ1+レンズ3で収まりきらない機材の場合は上部気室へ入れることも出来ます。上部気室も容量的には下部と同じくらいですが、普通のリュックと同じで緩衝材は付いていません。インナーバッグを使ったりカメララップに包んで収納しましょう。
下部気室にボディ1+レンズ3、上部気室にボディ1+レンズ1+ストロボ2を入れたことがありますが、さらに簡単な着替えくらいは入るくらいです(ただし凄く重いです。。)
カメラ小物類
ポケットがたくさんあるので小物類もたっぷり入ります。
多くはリュック前面のカバーの下に隠れているのでデザイン的にも良い感じです。雨の日の水の浸入も防いでくれそうですね。
カバーをめくれば5個のポケットが出現。予備バッテリーや以前紹介したクリーニングキットもきっちり収納。シリコンブロアーミニ(現在 シリコンブロアーポータブルに改名)も入ります。フィルターやグレーカードも収まります。カメラ小物以外にも財布や携帯電話、メモ帳。ペンなど普通の小物も収納可能です。
収納ケースの蓋部分にもフィルター類やカードにぴったりの収納があります。
三脚
これだけ収納出来て三脚まで入れられるのはすごいです。
三脚はカメラ取り出し口の反対側のポケットに収納可能。写真はVanguard Alta+ 264という中型の三脚を入れたところです。雲台の先まで約60㎝ですがこのくらいのサイズまでなら持ち運びが可能かと思います。
ただし、片側収納のためどうしても左右のバランスが崩れます。。これで約2kgの三脚で正直なところ長時間このままでいると疲れます。1~1.5Kgくらいの小型三脚のほうが相性が良いかな?といったところ。
三脚を入れなければ、ペットボトルや折りたたみの傘を入れることも出来ますね。
カメラ以外の荷物
最初にも紹介したようにカメラ以外の荷物もじゃんじゃん入ります。
ノートPCポケット
専用スペースとしては、背面にノートPC+タブレット専用のスペースがあります。
13インチノートを入れてもまだ縦に10㎝ほどスペースが空いているので15インチも余裕だと思います。奥に見えるポケットにはiPadがすっぽり収まるポケットも。
上部気室
上部気室は普通のリュックと同じなので、なんでも入れることが出来ます。サイズはA4の紙を横にして入れても十分なくらいのサイズ。1~2泊ぶんの着替えや、洗面道具、PCのバッテリー類を入れても大丈夫なので、泊まりがけの撮影も大がかりなモノでなければこのリュック1つでOKです。
また、上部と下部は内部でファスナーで仕切られているので、下部のカメラケースを外し、内部のセパレーターを解放すれば上下部が繋がった普通のリュックとして使うことが可能。
機材が少ないときやカメラを全く使わない時でも使えます。
縦に一升瓶2本くらいは余裕で入りますよ(笑)
追記 - オリジナルカメラバッグを作ってしまいました! -
スーリーのこのバッグが良いものに変わりは無いのですが、さらに理想を求めてstudio9オリジナル設計の高機能カメラリュックを作りました!現在販売中ですなのでこちらもぜひどうぞ!
動画で見るCovert DSLR Backpack
これまでゴチャゴチャと紹介してきましたが、動画でみればより全体像が見えるかと思います。
Thule公式と海外のレビュアーさんの動画を2本紹介しておきますので興味があれば見てみて下さい。
英語ですが、映像見るだけでだいたいの機能が分かるはずです。
↑こちらThule公式
↑こちら海外のレビュアーさんの動画
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というわけで1つのカメラバッグの紹介に長々と6,000字も使ってしまいました。。(笑)
Covert DSLRシリーズは今回紹介したもの以外に、より小型なメッセンジャーやスリングバッグも出ているので機材少なめの人はこちらも良いかもしれません(私は使っていませんが)
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