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キヤノンミラーレス EOS M に思うこと。

投稿日: by 中原 一雄

ようやくキヤノンが重い腰を上げてミラーレスを発表しましたね。これで主要なカメラメーカー各社のミラーレスが一通り出揃いましたね!
まだ実機も見ていない段階ですが、カタログスペックから思うところをメモしてみようと思います。

EOS M

写真はキヤノンHPより

EOS Mのざっくりとしたスペック

詳細はメーカHPやニュースサイトを見ていただくとして、ざっくりとしたスペックを箇条書きにしてみたいと思います。

  • センサーサイズはAPS-Cサイズ
  • Kiss X6iと同じセンサーらしい
  • 画像エンジンはDiGiC5
  • ファインダーはない
  • 動画はFullHD30fp, ステレオ録音対応
  • ストロボは外付け
  • バリアングルモニタではない
  • アダプタ経由ですべてのEF, EF-Sレンズが使用可能

抑えておくべき主なポイントはこんなもんでしょうか。

まずはカメラで一番重要なセンサーですが、APS-Cサイズに決まりましたね!

事前のウワサではG1Xに搭載されていた1.5インチセンサー(フォーサーズとほぼ同じくらいのサイズ)かAPS-Cセンサーかで情報が割れていたのですが、より大きなAPS-Cセンサーとなったようです。

このセンサーは先日発売されたEOS Kiss X6iと同じものらしいので、ハイブリットCMOS AFが可能です。つまり、普通のコンデジよりかはAF(ピント合わせ)が早いということになりますね。

センサーおよび画像エンジンがKiss X6iと同じになったということで、画質はキヤノンAPS-Cサイズセンサーの一眼レフと同等になります。センサーサイズが大きいのでボケを楽しむ撮影も簡単に出来そうです。

ボディサイズはかなり小型化をがんばったのか、同じAPS-Cセンサーのミラーレスで競合価格帯にいるであろうNEX-F3よりも軽い仕上がりです。

ファインダーが無い(外付けも非対応?)というのはちょっと残念な感じはありますが、軽さ優先なら仕方あるまいかといった感じ。ストロボも同じく。ただ、バリアングルモニタは欲しかったな~と思う今日この頃。たぶん、これはバリアングルの機構自体が特許ガチガチで付けたくても付けられなかったのでは?となんとなく予想してみたり。

動画はKiss X6iのものをそのまま移植したような感じで結構気合入ってます。が、こんなコンパクトのボディじゃぶれずにホールドするのは結構難しいんじゃない?と思っちゃう。

EOSの名前を冠しただけあって、アダプタ経由ですべてのEFレンズ、EF-Sレンズが使用可能です。これまでのキヤノンユーザーにとっては有難いですね!

キヤノンの狙いは何か?

さて、主なスペックを書いてみましたが、書きながら思ったことは、「最後発のワリに、目新しさとかワクワクがぜんぜん無いよね?」ってこと。確かにいいカメラではあるんですが。

よく言えば、すべてのスペックが合格点以上。オールマイティに何でも使えるカメラです。でもこれって、他社のミラーレスと大して差が無いんですよね。。残念ながら。

そしてなにより微妙なのがデザイン。。

各社ミラーレス機のデザインはどれも洗練されていて、気合入ってるなーと思うのですが、EOS Mにはそれがあまり感じられないんですよね。別に酷いわけじゃない、無難すぎて敢えてこれを持ち歩くの?って感じ。

これらを踏まえて、EOS Mに賭けるキヤノンの狙いとはなんなのか?と考えてみました。

恐らく、”キヤノンはミラーレス市場で勝負する気なんてサラサラない”

ということじゃないかと思います。

この気合の入って無さ具合、どう考えても競争厳しいミラーレス市場で本気で勝負しようとは思っていないでしょう。本気でこのマーケットを取りに行くなら、製品発表時に新しいレンズのロードマップも示すはず。競争激化でミラーレスの利益率もかなり落ちてきているでしょうし。

キヤノンのビジネスモデルはあくまで”一眼レフとEFレンズで儲ける”ことなんじゃないかなと。今回のEOS Mは、EFレンズはいくつか持っているけれども、大きな一眼を持ち歩くのはしんどいから他社ミラーレスをサブで買っちゃおうかな~という、ある程度お金を持っているおじさまたちの流出防止の受け皿になるんじゃないかな。

新規ユーザーというよりは、既存ユーザーの流出防止

攻めというよりは守りのミラーレスって感じですね。今のところ。

この戦略(本当かどうかはわからないけど)自体は、別に悪いとは思いませんが、守りに入っている間に裏で次なるワクワクする製品が開発されていることを願って止みません。

---

なんだか纏まりの無いグチのようなことをダラダラ書いてしまいましたね。。

でも、EFレンズ所有者としてみれば、EFレンズがそのまま使えるというのはやっぱり魅力なワケで、はやく実機を触ってみたいなーというのが正直なところ。

キヤノンの策略にはやくも嵌っておりますよ。。(笑)

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この記事を書いた人
中原 一雄 / カメラマン・中の人
普段はカメラマンとして活動しながらstudio9(すたじお・きゅう)の管理、運営をしています。「写真をもっと、あなたのそばに」をテーマに、カメラに使われるのではなく、カメラと友達になる方法を広めるために活動中のフォトグラファー。 中原 一雄のプロフィールページ

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