Kickstarterで最新アイテムをゲットする!
写真、カメラの世界に限ったことではないですが、最近は本体やレンズだけでなく周辺アイテムも撮影をより快適に進められるような次々と新しいアイテムが出てきます。一般的には新製品情報チェックして商品を購入する形となるわけですが、より尖ったコンセプトのものやニッチなものはリスクがあるためなかなか商品化されません。
先日Kickstarterというクラウドファンディングの大御所から面白いコンセプトのカメラアイテムプロジェクトを見つけたたため早速出資してみることにしました。このプロジェクトが上手くゆけば割安価格で最新のカメラアイテムをゲットできるという寸法です。
「出資」するというとなんだか大げさですが意外と簡単にできたので、今回はKickstarterの使い方やその流れをご紹介していきます。
カメラアイテムに限らないお話しですのでKickstarter使ってみようかなという方は参考にしてみて下さい。
どんなカメラアイテムに出資したの?
まずは今回どんなアイテムに出資したのかご紹介します。(興味ない方は飛ばして下さい^^;)
今回出資したのは「Pulse」というアイテムで米国のALPINE LABSというベンチャーが開発した製品です。スマホ(iPhone, Android)とBluetooth接続して、カメラのシャッターや録画のON/OFF、露出設定をコントロールできたりインターバル撮影(タイムラプス撮影)ができる製品です。Bluetooth版 高機能ワイヤレススレーブですね。
WiFi接続にくらべて通信距離が長いBluetooth接続(約30m)のワイヤレストリガーという事が新しいコンセプトですが、これだけだとWiFi使っている既存のもの(メーカー純正のものもありますよね)と比べてさほどメリットが無い感じですがもう一つ大きなポイントがあります。
露出を徐々に変えながらインターバル撮影出来る
それは露出に傾斜を付けながらタイムラプス(微速度撮影)ができる機能です。
一般的にタイムラプス撮影は画面のちらつき(フリッカー)抑制のためMモードで露出を固定して撮影するのが定石なのですが、日の出や日没時など露出変化が非常に激しい場合にはMモードでは撮影不能になります。
そこで仕方なくAv(A)モードなどで撮影していくことになるわけですが、これだと雲の動きなど微妙な明るさの変化によりコマとコマの間に露出のバラツキが出てきてしまい動画にするとフリッカーが出て非常に見づらいタイムラプスとなってしまうのです(後で消すのがとても大変)。
以前パーソナルブログの方に日の出のタイムラプスについてまとめたので良かったらご参照ください
もし、あらかじめ空の明るさに合わせるように露出の変化の具合をプログラムできればこのフリッカーはほぼ抑制できるためタイムラプスを撮る人にとっては夢の製品なわけですね。普通の人にはなかなかピンと来ないと思いますがタイムラプスをやった事がある人に撮っては「すげー!」っていう商品です(笑)
実際にPulseを使った夕暮れのタイムラプス。フリッカーないですよね。
実はこれができるものは一部業務用のマニアックな世界では販売されたりしてるのですが、メチャ高価(20万とか)だったり、メチャでかい(もちろん有線接続)だったりと一般人がおいそれと手が出せるものではなかったのです。
今回の1つの「Pulse」を得るために必要な出資額は74ドルと機能を考えると個人的には破格でしょ!と思えるワクワクしちゃう製品だったので思わず出資しちゃったと言うわけです。
Bluetooth LEでの接続のためライブビューでリアルタイムな状況はスマホから確認できないようですが撮影後のサムネイルは見られるみたい。冬でも車やテントの中からカメラをコントロールできるとか最高じゃないですか!w
ちなみに、現在対応が表明されているのはキヤノン、ニコンのカメラとパナソニックGH4のみ。他のメーカーについては対応を検討中とのこと(詳細はリンク先のCamera Compatibility参照)。
出資可能期間は日本時間 12/12の13:00まで。その後無事に製品化されて購入する場合は99ドルとなるようなので今なら25%OFFですね。上手くいけば・・・・・・(出資者への最初の出荷は2016年の4月予定。遅れることが多いっぽいけどw)
実際の出資方法や注意点はこのあとご紹介します。
クラウドファンディングとは?
ところで「クラウドファンディング」とか「Kickstarter(キックスターター)」ってなによ?と言う人もいるかとおもいますので簡単にご紹介。
みんなから少しずつお金を集めて事業を進める仕組み
商品を新しく製造しようとすると事前に多額の資金が必要になるわけですが、それにはリスクが伴ったりベンチャー企業などはそもそも資金調達自体が困難だったりします。良いアイデアでもお金がなければ先に進めないわけです。そこで活躍するのが「クラウドファンディング」です。
クラウドファンディングとは商品化の前に具体的な商品のコンセプトや機能などを提示し、その商品が欲しい(応援したい)人々から事前に出資を募って実際の製造に繋げるという仕組み。事前に多くの賛同が得られればベンチャー企業でも資金調達可能で尖ったコンセプトの商品も世に出やすくなると言うわけ。
一方、出資者(私たち)は出資する見返りに無事製品化された暁にはいち早くその製品を割安で手に入れることができたり、開発そのものに加わることができたりというメリットがあります。
・クラウドファンディング(Wipipedia)
そんなクラウドファンディングによる資金調達を支援してくれるウェブサービスの大御所が「Kickstarter(キックスターター)」というわけ。こちらはアメリカ発のサービスですが、日本発でも「READYFOR」や「Makuake」、「CAMPFIRE」といったサービスがあったりします。
今まで何度もカメラ関係の面白いコンセプトのアイテムを「Kickstarter」で見かけてきましたが出資するには至らず、今回はじめて出資してみたのでその流れについてこれから紹介してみます!
Kickstarterの使い方
では実際にKickstarterの使い方を順をおって見てみましょう。英語のサイトなのでAmazonでお買い物するよりはハードル高いですが手続き自体はそんなに難しくありません。
サクサク進めばはじめてでも5~10分で出資完了です^^
購入ではなく投資
注意すべきはKickstarterはお店ではないと言う点です。あくまで出資を求める人々と一般の人たちを繋げるサイトであり、投資をする場所ですからプロジェクトによっては目的の結果が必ず得られるというものではありません。投資(出資)のリターンとして目的の製品やサービス、体験が得られる仕組みです。
よってプロジェクトが頓挫してしまった場合はリターンを受けることができない可能性があります。
出資したいプロジェクトを見つける、確認する
まずは目的のプロジェクトのページへ見に行きましょう。今回は上で紹介した「Pulse」のページへ行きます。
右側の数字が書いてある所がポイントです。拡大して見てみましょう。
「backer」とうのは出資者(応援する人)の数で、この場合だとすでに5804人が賛同している人気の高いプロジェクトということです。
その下の金額はこれまで集まった出資金額の総計。その下の小さな「pledged of $50,000 goal」というのは目標資金調達額です。このPulseプロジェクトの場合は目標5万ドルのところ残り11日を残して目標の10倍を超える50万ドル以上を集めた人気プロジェクトだということが分かります。
(ちなみに5万ドルは開始3時間でクリアしたそうで、執筆時点では65万ドル近くまで増えてます)
最後の数字が出資可能な残り時間です。出資したい場合はこの期限内にしなければいけません。
もし期間内に目標金額に達しなかった場合はそのプロジェクトは発動せず、全額が出資者に戻ります。
アカウントを作る
出資するにはまずアカウントを作ります。
画面右上の「Sign in」から名前、メールアドレス、パスワードを入力してアカウントを新規作成。Facebookアカウントでログインすることも可能です。
続いて右上の「Me」のところから「Edit Profile」を選んでプロフィールを設定。
いろいろありますがLocationとTime zoneの設定をしておけばOK。Locationは自動的にTokyo, Japanが選択されてました。Time zoneを設定しておくとプロジェクトの残り時間(期限)が日本時間で表示されるのでわかりやすくなります。
これで最低限の設定は完了です。簡単でしょ?
実際に出資してみる
アカウントを作ったら目的のページに行って、プロジェクトの内容をよく見てみます。今回Kickstarter使うの初めてなので手探りな感じですが、今回のようなプロダクト製造のプロジェクトの場合は試作品がすでに出来ているかどうかというのがプロジェクトの成否を握る大きなポイントらしいです。
設計図だけとかの場合は可能性が低いみたい。。今回は試作品はできてるっぽく出資を募っているALPINE LABSは過去に3回Kickstarterプロジェクトを成功させているっぽいので筋は良さそうです。
・「Kickstarter」へ出資してゲットする方法&出資しまくった経験からわかった注意点まとめ (GIGAZINE)
画面右側に出資プランがいくつか用意されています。出資額に応じて得られるリターンも異なります。
製品プロジェクトの場合は完成品を製品よりも割安で手に入れられる権利が一般的ですが、少額のカンパ的なものから製品テストに参加できる権利、開発に加わることができる権利などさまざまです。
また、製品をもらえる権利の出資でも上の画像のように先着○○名とか○○時間に応募した人はさらに割安みたいな感じになっているものも多いです。Pluseの例だと開始24時間以内に出資した人(Early Birds)には通常74ドルのところ69ドルで権利をあげるよって内容になっています。
「Pledge」は出資額です。
今回は69ドルの方はすでに「All gone!」になっていたので通常プランの74ドルで1つ製品をもらえるプランに出資してみます(製品版は99ドルになる予定と)。
クリックすると出資額と送料が出てきます。
ものによっては日本への発送はできないものもありますが今回は日本への発送も可能。送料は20ドルと事前にわかるので安心ですね。1つで良ければ最低出資額の74ドルと送料を合わせた94ドルとなります。カンパ的にこれより多くの額を入れてもいいみたい。
Pluseはスマホ1台で3つのレシーバー(Pluse)をコントロールできるようなので思い切って2台分の出資をしてみることにしました。Q&Aを見ていると2台以上は単純に74ドルを足せばいいよって書いてるので2台なら74×2+20=168ドルですね。
Can I add more than 1 Pulse?
- Yes! To add more than one Pulse to your order (up to 3), just add $74 to your pledge for each additional Pulse and your shipping cost will stay the same.
168ドルでもよかったですが応援の意味も込めて切りよく170ドル出資することに。200ドルにしないあたり器の小ささが出ていますねw
これでよければ「Continue」をクリック。
決済はクレジットカードでOK
出資はクレジットカード決済が可能です。ちょっと前までは米国のAmazonを通じて支払いをしなければならず煩雑だったのですが、最近クレジット決済が可能になったみたいで超便利。
右側で出資額を確認し、カード情報を入れて国と郵便番号を記入したら「Pledge」ボタンをクリックして出資完了!
Woo-hoo! と表示されofficial baker(出資者)になったよと言われます。製品(reword)の発送先などはプロジェクト期間終了後に製造元(クリエイター)から聞かれるよって書いているので今は入力しなくても大丈夫っぽい。
まだプロジェクト期間中のため聞かれていませんがそのうち聞かれるでしょう。進展あれば追記していきます。ちなみに完成(出荷)予定は2016年の4月です。
めちゃ簡単でしたね!
期間中ならいつでも変更可能
また金額は出資可能期間中はいつでも変更可能です。
初めのPulse画面に戻ると「You're a backer!」と表示され出資額が書かれています。変更したければ隣のManageで変更可能(期間中のみ)。
完成品が送られてくるのが楽しみです。
追記:順調に遅れておりますがそろそろ完成のようです
2016/6/30現在、まぁ予想通りですが当初の4月発送からは順調にスケジュールが遅れているようですw
とはいえ月に1回くらいは進展の報告メールが届き、4月には発送先情報の入力を聞かれるなど進んではいるようです。すでに製造段階に移っており7月中には発送予定とアナウンスされています。
お盆までには届くんじゃないでしょうかね^^
追記2:ようやく出荷された!
2016/10/15現在、ようやく出荷のメール届きました。あと数日で届くことでしょう。予定の半年遅れだけどw
お盆過ぎには完成した感じのアナウンスがありましたが、出資者が多かったのか何度か製造を分けて作っており、私は1stロットには当たらなかった模様(あまりメールの内容良く読んでないw)
人気のあるプロジェクトで一刻も早く製品が欲しい場合は出来るだけ早めに出資を決めることが大事ですね!
まとめ
ということで、まだ実際に製品は手元に届いておらず(プロジェクト期間中だし)成功するかどうかは分からないですが、これだけガンガン出資者が集まっていればきっと大丈夫でしょうw
来年の4月が楽しみです。
初めにも言ったとおりこれは購入ではなく出資(投資)ですので確実に手に入れたい人にはオススメしません。
個人的にはこういうワクワク製品を作ってくれる人は応援したいなと思っているのでまぁ最悪失敗してなにも残らなくてもいいなという気持ちで出資しました。
万が一プロジェクトが今後頓挫してしまった場合は出資額を払い戻しを受けられることがあったり、全部戻ってこなかったりとさまざま。このあたりは投資の大原則で元本保証はされませんよということです。
製品版の25%OFFということで、実際の投資で25%のリターンを得ようと思うと相当なハイリスク商品への投資になるのでまぁそんなもんでしょうか。
今回初めて使ってみて意外とカンタンだったので今後も面白いアイテムが出てきたら積極的に出資してみたいなぁと思った次第です^^
また進展があればここに追記していきますね。