普通の専門用語は写真の入門書を読んだりすれば分かるようになるのですが、もっと砕けた、隠語的な言葉はなかなかオフィシャルな媒体から吸収するのは大変。。
そこで、入門書にはなかなか載っていない専門用語を使用例と共に挙げてみました。これをスラスラ使えれば、ちょっと玄人っぽい?(笑)今回は写真の仕上げに関する専門用語を取り上げてみます。
以前、レンズに関するカメラ専門用語の記事を書きましたが、今回は写真の仕上がりに関する専門用語。これも初心者にはなかなか理解しづらい言葉が多い気がします。というか曖昧すぎてハッキリとした定義がない言葉がたくさん。。今回もちょっとした読み物感覚で読み進めていただければ幸いです^^;
これをすらすら使えれば カメラ上手そうだね! と思われるに違いありません(笑)
レンズ編はこちらをどうぞ!
ちょっと玄人っぽく思われる?写真専門用語の会話講座 -レンズ編-
写真の仕上がりに関する専門用語
主に明るさに関する言葉
- 露出
写真の明るさのこと。いやらしい意味はありません。イメージセンサー(フィルム)をどれだけ光に曝すかというところから。露出は”絞り値”、”シャッタースピード”、”ISO感度”の3つで決まることも覚えておこう。
逆光で撮る写真は露出を決めるのが難しいんだよね。。
- アンダー
- オーバー
それぞれ、露出の暗い、明るいを意味する。「アンダーにする」だと「暗くする」ということ。「オーバーな状態」だと「明るい状態」ということ。
・ちょっと明るすぎるからあと1段(EV)くらいアンダーにしてみようか。
・アンダーな写真だね。食べ物は普段よりオーバー目で撮ると美味しそうに撮れるよ!
- シャドウ
- ハイライト
写真の暗いところ、明るいところのこと。写真の場合は影になっている所だけがシャドウとは限らない。影じゃなくても暗い部分ならシャドウと言っちゃうことが良くある。ハイライトも同じ。
- 潰れる
- 黒つぶれ
シャドウが暗すぎてカメラが記録できる最小の明るさを下回ってしまうこと。また、その状態。黒つぶれしてしまった部分は真っ黒として記録され、色の情報がゼロなのでどんなことをしても元に戻せない。
- 飛ぶ
- 白とび
ハイライトが明るすぎてカメラが記録できる最大の明るさを超えてしまうこと。また、その状態。白とびしてしまった部分は真っ白で記録され、色の情報がゼロになるため、黒つぶれ同様、画像処理などで復元することは出来ない。
・建物の写真を撮るときはシャドウが潰れやすいから露出に注意しないとね。
・この部分は黒つぶれしてしまってるから画像処理しても元に戻すことは無理だなぁ。。
・モデルを撮る時は肌のハイライトが飛ぶギリギリに調節してあげるとキレイに見えるよ。
・ここは白とびしちゃってるけど、狙って飛ばしたならぜんぜんOKだね!
- ロウキー
- ハイキー
暗い写真、明るい写真のこと。アンダー、オーバーと混同されることが多い。
狙って暗くした写真は”ロウキーな写真”、うっかり暗くなった写真を”アンダーな写真”と使い分けることが多い。でも、”アンダーに撮った写真”なら積極的に暗くしてるので”ロウキーな写真”ですね。ハイキーも同様。
・夕暮れの逆光時はロウキーで撮ると渋くてかっこいい写真になるよ
・白とびを恐れずに思いっきりハイキーな写真にすると女子っぽい感じになります。
主に色に関する専門用語
- 色温度
- ケルビン(K)
光の色を表す指標、およびその単位のこと。ケルビン(K)というのは温度の単位で写真に限っては普段使う度(℃)とだいたい同じと思っておけばOK。物質をある温度(K)まで加熱したときに発する光の色を基準にしているので、光が熱いわけじゃない。
初めはすべて覚える必要はないけれど、だいたいの傾向を知っておくと便利。色温度が低いほどオレンジっぽい光、高ければ青白い光。日中の太陽の光がだいたい5000Kで、白熱球は3000Kくらい。
・この場所は白熱球を使っていて色温度が低いから、ホワイトバランスは3000Kくらいにセットしたほうがいいね。
- アンバー(A)
- ブルー(B)
- マゼンタ(M)
- グリーン(G)
写真でよく使う色の名前。それぞれ、アンバー(A)とブルー(B)、マゼンタ(M)とグリーン(G)が反対色の関係。特にアンバーは日常でほとんど使わないので初心者には鬼門。。アンバーは琥珀色が語源。
この辺は光の三原色(RGB)などやや専門的な内容と密接に絡んでくるので興味があったらググってみよう。
温かみのある感じにしたいからアンバー寄りの色で撮ろうかな。
- かぶる
- 色かぶり
光源に含まれている色によって写真の色が偏ること、またその状態。特に、意図せず色が偏った時に使うことが多い。
・水銀灯の光は緑に色かぶりしやすいから、ちゃんと補正してあげないといけません。
・真っ赤な部屋で写真を撮ったから、だいぶ赤い色がかぶってるなぁ。
- サチる
- 飽和する
光の三原色(R[赤]G[緑]B[青])のうち、1色以上がカメラが記録できる最大値を超えてしまっている状態。鮮やかな原色の被写体や、彩度を上げずぎると陥りやすい。
飽和するとその色の部分はそれ以上色の諧調を記録できなくなる(のっぺりした印象になる)。RGBすべてが飽和してしまった状態が”白とび”の状態。
真っ赤な紅葉はR(赤)が飽和しやすいので彩度の設定には気をつけてね。
主に写真の印象に関する専門用語
- 抜け
写真のスッキリ感のこと。見る人の主観に寄るところが多い。まるで実際の風景を肉眼で見たかのようなクリアな写真は抜けの良い写真、そのような写真を写せるレンズを抜けの良いレンズと言ったりする。
- 眠い
コントラストが低かったり、なにか一枚フィルターがかかったようなスッキリしない状態。抜けの反対の意味で使われることが多い。
・抜けのいいレンズといえばなんといってもカールツァイスだよね。
・なんかこのレンズを使うと眠い写真になっちゃうんだよね。。
- カリカリ
とてもシャープでクリアにピントが合っている状態。強調して表現したい場合は”カリッカリ”
- ガチピン
がっつりピントが合っている状態。ピントが合うの最上級表現。
- 甘い
微妙にピントがズレていたり、解像感が低い状態。眠いと同義で使われることもある。
・今度買った単焦点レンズはカリッカリの描写で超お気に入り♪
・工場萌えの鉄則はガチピンで撮ること
・この写真、ちょっと甘い描写だけど、かえってそれが味になってていい感じだよね。
- ボケ味
ボケの具合のこと。”ぼけあじ”と読む人もいれば”ぼけみ”と読む人もいてどっちが正しいのか良く分からない。。ちなみに私は”ぼけみ”派。
これも見る人の主観に大きく左右されるが、滑らかでとろける様にボケている様子を”ボケ味がいい”とされる。味の良し悪しはレンズの特性によるところが大きく、高級なレンズほどボケ味がいい事が多い。
このレンズ、安い割りにボケ味が良くてお気に入りなんだよね。
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仕上がりに関する専門用語はだいたいこんなもんでしょうか?
この辺の言葉を使いこなせると周りの人にも一目置かれる存在になれるはずです(笑)
また新しい言葉を見つけたら追加しておきますね。