絶妙なサイズ感と作り込みがステキなカメラバッグ
カメラを買ったらそのカメラを収納するためのカメラバッグが必要なわけですが、これがなかなか選ぶのが難しいのです。いかにも「カメラ入ってます!」みたいなダサいデザインだったり、オシャレ路線に走りすぎると肝心のカメラが収納しにくかったり、有名ブランドのバッグは高価だったり。。
そこで先日公開したのが「絶対失敗しない!カメラバッグ選びで注意したい7つの注目ポイント」という記事で、いろいろカメラバッグの選び方について7つほどポイントを挙げて紹介してみました。
今回はそのなかでもチラッとおすすめバッグとして紹介したParcferme(パルクフェルメ)というブランドのバッグを紹介しようと思います。国内で企画、設計されており、プロ向けというよりは一般カメラ愛好家目線で作られているため、普通のカメラ好きのみなさんにピッタリ合いそうな絶妙なサイズ感で作られたカメラバッグですよ。
ちなみに、Parcferme(パルクフェルメ)というのはフランス語で「モータースポーツの車両保管所」という意味のようです。大事な機材をしっかり保管するためのバッグというところでしょうかね。
3種類のバッグの概要
まずは今回ご紹介するカメラバッグの概要をざっと見てみましょう。
現在Parcferme(パルクフェルメ)にラインナップされているバッグは小型から大型までの3つのタイプです。それぞれ、小型が「カジュアル3way カメラボディバッグ」、中型が「8号帆布の一眼用3Wayカメラバッグ」、大型が「帆布の一眼用多機能カメラバッグ」と思いっきりストレートな名前がついていて無骨な感じもしますが、デザインはオシャレですのでご安心をw
今回はそのうち、小型と中型のものを中心にしばらく使ってみたのでレビューしていきます。まずは概要をどうぞ!(後半詳細にレビューします)
小型の「カジュアル3way カメラボディバッグ」
ミラーレス一眼にぴったりサイズで設計されたバッグで、ネイビー、オリーブ、ブラックと3つのカラバリがあります。
素材にやや光沢があるのでカジュアル/フォーマルどっちでもいけそう。外側からはカメラバッグであることがほぼ分からないデザインです。ショップの紹介ページにもあったのですがスーツとかフォーマル系の服にも合いそうで、結婚式にカメラ持っていくときこれ最高じゃん!と思いました。7インチタブレットが入るポケットもついてます。
ショルダー、ボディバッグ、ハンドバックの3Wayで使用可能なお得感も兼ね備えたモデル。
中型の「8号帆布の一眼用3Wayカメラバッグ」
さっきよりもやや大きくなり、素材が帆布になってます。こちらも3つのカラーバリエーションで展開中。
ミラーレスならボディとレンズ2~3本くらいは持ち歩けそうで、小型〜中型の一眼レフでも使える感じのサイズ感。光沢がない分カジュアル寄りで女性が使っても違和感ないデザインですね。仕事柄私はスーツあまり着ないので最近これをよく使ってます。レインカバーも標準装備されている点も見逃せません。
こちらもショルダー、ボディバッグ、ヒップバッグ(ウエストバッグ)の3Wayで使用可能です。
大型の「帆布の一眼用多機能カメラバッグ」
こちらは今回はあまり深く掘り下げません(記事がめちゃ長くなりそうだったので別の機会に取り上げたいです)が、しっかり撮るならこのバッグもよく工夫されています。
フルサイズ一眼+レンズ3~4本くらい収納出来る感じのバッグで、13インチPCも入ります。メッセンジャータイプなのでバッグが重くなっても身体への負担が少ないのもポイント。
こっちが気になる方は公式HPもどうぞ。
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ということでここからこれら2つのバッグを順番にさらに詳しく見てみましょう!
小型:カジュアル3way カメラボディバッグ
まずは一番コンパクトなカジュアル3way カメラボディバッグから。
3つのモデルのうち唯一光沢のある生地を使ったモデルで、カメラバッグであることは外見からはまず分からない感じです。カメラバッグってレンズのついたカメラを収納する関係でどうしてもずんぐりむっくりな形状になってしまうことが多いのですが、このモデルはミラーレスのサイズに特化したことでスッキリしたサイズ感です。
光沢のある生地のおかげでフォーマル系の服とも相性が良く結婚式にカメラ持っていく場合にも重宝しそうな感じです。私もプライベートで友達の結婚式に行くときはカメラ持っていくのですが、どんなバッグに持っていくか結構困ってたんですよね。
ミラーレスの人ならそのままカメラごと収納しても良いですし、フルサイズ一眼メインで使ってる私のような人ならちょっとオシャレストラップでカメラは裸で持ち歩いて、このバッグにストロボと交換レンズ1〜2本、予備バッテリーに簡単なメンテナンスアイテム入れるみたいな使い方も十分可能。
見た目スッキリしたデザインですが、ポケットはワリとたくさんついていて、7インチタブレットが入るサイズの大型ポケットもあり。なんとここのポケット、ご祝儀袋が入るサイズなのですよ!ますます結婚式のために作られたんじゃないかと思ってしまうくらいです(笑)
詳しいサイズ感
公称サイズは 幅27cm×高さ約15cm×奥行き12cm、内寸:幅約26cm×高さ約14cm×奥行き約11cm となっていてカメラバッグとしては小さめの部類でしょう。
ミラーレスに最適な容量
実際にミラーレス一眼を想定して機材を入れてみました。
上の写真に写っているものは中央がマイクロフォーサーズ機のオリンパスのOM-D E-M5 MarkII + M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ。マイクロフォーサーズならこんな感じでレンズ、ストラップ付きで縦に余裕を持って収められます。右側が M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8。レンズフード逆さまにつけてますが全然余裕があります。
左側はマイクロフォーサーズの誇る万能ズーム M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO を想定して(手元にないので。。)それより一回り大きなTamron SP AF90mmF/2.8 Di MACROを入れてます。
一眼レフも入るけど。。
一難レフも入るは入るのですが、レンズ外してボディだけといった感じなのであまり現実的ではないかもしれません。。
上はEOS 7DとEF 24-105mm F4L IS USM を入れたところ。これでピッタリですね。
レンズ+ストロボも入る
一眼レフの場合、ボディを入れてしまうと他に全然入らなくなってしまうため、ボディはストラップにつけてそのまま持ち歩く方が良いでしょうか。結婚式とかに持っていくならストロボも持ち歩きたいところですが、フルサイズ用レンズ+ストロボならスッキリ入ります。
上は左からキヤノン スピードライト430EX II とタムロン SP 45mm F1.8 Di VC USD、EF 24-105mm F4L IS USM。これでピッタリです。ストロボはこれより大きい 600EX-RTクラスは入りませんでした。。
小物もいっぱい入る!
小物用ポケットもたくさんついているのでメンテナンスアイテムや身の回りのものなどまだまだイロイロ入ります。前面の2つに分かれたポケットの片方だけでメンテナンス3種の神器(レンズペン、クリーニングティッシュ、ミニブロアー)がスッキリ収まります。
最前面のポケットには厚みのあるものは入りませんがレンズキャップくらいなら余裕で入ります。写真はちょうど82mm径のレンズキャップを入れたところ(ちゃんと全部はいります)。
さらに、カメラ収納部と前面ポケットの間に大きなポケットもついています。
外見スッキリしているように見えてかなり小物が入るスペースが用意されてます。ただし、たくさん入るからと言って詰め込みすぎると全体にモッコリしてあまりスタイリッシュには見えないのでご注意を(笑)
その他のポイント
細部へのこだわり
細部のデザインも結構こだわっていてチャックの引き手(つまみ)部分が鏡面仕上げされてたり、革の部分はフェイクでなくて本物の革(スプリットレザー)を使ってたり。開発は某有名アパレルショップのデザイナーさんも参加して作られたようです。
残念ながらレインカバーはついていませんが、生地には撥水加工が施されているのである程度水は弾きます。上から撥水スプレーを掛ければなお良しですね。
様々な持ち方ができる3Way
3Wayとあるように、ショルダータイプで使うだけでなく、背面からボディバッグ用の接続部分が出る仕組みになってることで斜め掛けで身体にピッタリさせて斜め掛けで使うことも可能(使わない時は収納できるのでブラブラだらしなくならない)。本体の持ち手でハンドバッグ的に使うこともできます。
ボディバッグとして使うときは背面のメッシュの中から取り付け部を引き出してストラップを接続。使わない時はメッシュ部分にスッキリ収納出来ます。メッシュはクッション性があるので金具が当たって変な感じになるということはありません。
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その他にもここに全部書いたらそれだけで一本記事なるんじゃないの?ってくらい細かいところがかなりこだわり持って設計される感じです。
先日のエントリーでも書きましたが、カメラバッグは「大は小を兼ねる」とは限らないのでミラーレスな人はこのくらいのサイズ感で街を歩いた方がスナップしやすいんじゃないかと思います。
詳しくはParcfermeの公式ページも見てみて下さい。
中型:8号帆布の一眼用3Wayカメラバッグ
つづきまして中型のバッグです。個人的にはこのモデルのサイズ感とデザインが結構気に入っていて、機材少ないときのメインバッグだけでなく、機材が多いときのサブバッグとしても使ってます。
サイズ的にもミラーレスユーザーなら結構大きめのレンズも含めて持ち歩けるし、小型の一眼レフでもいけるかなといった感じです。さっきの「カジュアル3way カメラボディバッグ」より容量が増えてるのでややずんぐりしてはいるのですが、帆布素材で男性、女性どっちもいける優しめのデザインのおかげかそんなに違和感ないです。むしろずんぐりしたシルエットがなんだか可愛らしいくらい(カメラバッグ愛ですなw)。
以前デジカメWatchさんの女子カメWatchでも紹介されていて、その時は結構SNSでも話題になった感じですね(私は気づかなかった。。)。女性が使っても全然アリなデザインです。
詳しいサイズ感
公称のサイズは 外寸:幅約31cm×高さ約18cm×奥行き13.5cm、内寸:幅約26cm×高さ約15.5cm×奥行き約10.5cm となっていて、さっき紹介したものより一回り大きいですね。
ミラーレスでも余裕のサイズ感
このバッグもそんなに大型というわけではないのでボディまで入れるならミラーレス一眼ユーザーが一番幸せになれると思います。さっき紹介した、カジュアル3way カメラボディバッグと全く同じ機材を入れてみました。
まだ単焦点1本くらいは余裕がある感じ。仕切りは2枚付いているのですが、ミラーレスに使うならもう1枚合っても良いかなーというくらい。収納部の幅があるのでフルサイズミラーレスのα7シリーズも入ると思います(未検証)。レンズは大きくなるけどね。。
一眼レフもレンズ付きで入ります
さっきのはレンズ付きで一眼を入れるのは厳しかったですが、これなら入ります。EOS 7D(5D系とほぼ同サイズ)にEF 24-105mm F4L IS USM というかなり大きなシステム入れてみましたがなんとすっぽり入りました! しかも交換レンズ付きで!(右の交換レンズはタムロン SP 45mm F1.8 Di VC USD)
ただし、フルサイズ一眼+標準ズームが入るポテンシャルはありますが、ぴったりすぎるので使い勝手を考えるなら初級~中級のAPS-C機(キヤノンならKissシリーズや80Dとか)までかなぁと思う所。
レンズだけなら大口径も3本入る
サブバッグ的にレンズだけ収めるなら77~82mm径の大口径のものもスッキリ入ります。下の写真は左から、EF 16-35mm F2.8LII USM(82mm)、EF 24-105mm F4L IS USM(77mm)、EF 100mm F2.8 Macro IS USM(67mm)。
フルサイズ用交換レンズも余裕で入りますね。私は結構この使い方をすることが多くて、レンズ2本入れて残りのスペースに財布とか携帯入れたりしてます。レンズ交換多いときはマジ便利よこれ。
残念ながら望遠系の70-200mm F4L IS USMは長さの関係で縦には収まりません。斜めや横に入れれば入ります。先日京都で桜撮ってきた時はマクロと70-200mm F4を斜めに入れて使ってきましたよ。
大きなクリップオンも入るよ
さっきのは大きなクリップオンストロボは入らなかったのですがこれなら入ります。キヤノンで一番大きなスピードライト600EX-RT も収納可能(頭を折る)。仕切り上部数センチは折れる仕組みになってるので、こんな感じで首を曲げたストロボの下にレンズを寝かせて入れることも可能。下のレンズはタムロン SP 45mm F1.8 Di VC USD。
長さの短い単焦点系ならこうやって横に入れるのもアリですね。
タブレット用ポケットも
レンズ荷室の奥にはタブレット用のポケットもあります。手持ちの普通サイズのiPadははみ出てしまいましたが、7インチクラスのタブレットなら収納可能と。検証してないですがサイズ的に iPad mini(7.9インチ)なら入るはず。
ざっくり計測ですが26×14.5センチくらいのサイズ感。良いなと思うのはダブレット用に独立した部屋を作るのではなく、カメラ荷室に合体させたこと。部屋を独立させるとそれだけ余計な部材も必要だし全体的に大型化してしまうのでこのシンプルな設計は合理的でステキです。アクセスはタブレット用に専用のチャックがつけられてます(カメラ用荷室と繋がってる)。
個人的にはここにA5サイズのノート入れてます。メモとったり打ち合わせにも使えて便利っす。
アイテムは前面の大型ポケットに
小物類は前面の大型ポケットに入れます。ポケット自体は1つですが内部で仕切りが設けられてるので必要なものは大抵ここに入ります。
最前面に小さなポケットがもう一つついていますが、ここはレンズキャップとか薄めのものがメインになります。82mm系のレンズキャップもちゃんと入るし、suicaとか入れてもよいですね。
その他のポイント
完成度の高い3Way
こちらも3Wayで使えるお得なバッグで、ショルダー、ボディーバッグ(メッセンジャー)、ヒップバッグ(ウェストバッグ)になります。
ショルダーで使うときは付属のストラップをつけて使用し、使わない時は外しておけます。
ボディーバッグ(メッセンジャー)として使うときはバッグの裏側にある3Dメッシュに格納されているストラップを引き出して使います。フラップはこんな感じで収納可能。
機材にアクセスしやすいストラップ
カメラが取り出しやすいようにストラップがバッグから斜めに出ているところもポイントです。斜めになってるので身体にぴったり斜め掛けしてても機材アクセス用のチャックが上を向きやすいのですね。このモデルも細かなこだわりポイントがいっぱいなのです。
また、バックルにはロック機構もついていて何かの拍子でうっかり外れてしまうというリスクが軽減されています。5センチの幅広のものを採用しているので身体への負担も少なめ。
小さな子供がいるパパ、ママにも便利
ヒップバッグ(ウェストバッグ)として使うときはそのまま腰の位置でストラップを締めるだけ。ウェストでカメラバッグを使っている人ってあまり街で見かけないのですが、これ子供と一緒だと結構便利なんですよ。
ウチの子まだ1歳にもなっていないのですが、抱っこするときに胸の位置にベルトがないので子供もいやがらないですし、ベロベロ舐められる心配もありません(笑)タイプにもよりますが、抱っこ紐の上からつけることもできたりして、子育ての味方だったりします。子供ができなきゃこんなポイントには気づかなかったなぁと。
レインカバー付き!
その他、このサイズのバッグには珍しくレインカバーも標準でついてます。リュックは市販のカバーが使えますが、ショルダータイプのものは専用のものが必要なので助かりますよね。
カバーをしてしまうと多少アクセス性はが悪くなるのは仕方ありませんが、カバーを全部外さなくても内部にアクセスできます。
バッグ内部に専用ポケットもついているので無くす心配もありません^^;
かなり盛りだくさんな内容になってしまいましたが、これだけ機能充実しつつ6,980円というお値段も嬉しいポイント。その他、詳しくは公式ページにもいろいろ書いてますよ。
まとめ
ということでParcfermeのカメラバッグ2種をレビューしてみました。
これからカメラを持ち出すのに最適な季節ですからお気に入りカメラバッグ選びの助けになったら嬉しいです。
それにしても最近はカメラバッグ沼にハマった感があって我が家にはカメラバッグが溢れてますw いろんなタイプのカメラバッグがあると外出先に応じてバッグを選べるのでお出かけも楽しくなりますよ。
なお、Parcfermeのカメラバッグは通販限定で下記のショップで取扱中です。チェックしてみてくださいね!
*追記:16/06/07現在、下記店舗のうちAmazon以外は店舗改装中で休店している模様です。。
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近いうちに大型の本格バッグの方もレビューしてみようかと思っていますのでお楽しみに!
提供、取材協力:Photo M (http://photo-m-web.com/)