PhotomatixのTone Compressorを使って階調豊かな画像を作ってみる!

カテゴリー:RAW現像、レタッチ / 写真のコツ
これまで何度かPhotomatixの使い方についてご説明してきましたが、ほとんどがDetail Enhancerという機能についての説明だったので、今回はTone Compressorの説明をしてみます。

PhotomatixのTone Compressorとは?

Photomatixを普段お使いの方でも、Tone Compressorという機能をご存知ないかもしれません。というのも、(私も含めて)ほとんどの方がよりドラマチックで派手な表現が出来るDetail Enhancerという機能を好んで使っているからです。

Detail Enhancerの使い方についてはこの辺のエントリーがおススメ
もっと幸せになるためのPhotomatixの使い方。-実践編-
photomatix4.2をインストールして工場萌えしてみた。[HDR]

私もPhotomatixを手に入れてからしばらくはDetail Enhancerしか使っていなかったのですが、最近Tone Compressorも便利かも?と思ってきたのでご紹介してみようと思ったわけです。

Detail EnhancerとTone Compressorの違い

Tone Compressorの機能はメインの調整パレットの“Method:”という項目で選択することができます。たぶん普通の方がここがDetail Enhancerになっているはず。上記で紹介したエントリーでもTone Compressorは使わないからDetail EnhancerにしっぱなしでOKと言っていましたw

Detail Enhancer も Tone Compressor も、どちらもHDRであることに変わりはありません。違うのはその処理方法。Detail Enhancerは画像の輪郭部など細部のコントラストを様々に調整することで、現実離れした絵画調の画像を作り出します。一方、Tone Compressorは画像の全体的なコントラスト(階調)を調整して画像を作り出します。

Tone Compressorの方が画面全体の階調をコントロールするので、仕上がりが自然な感じになります。普通の写真のダイナミックレンジを単純に広げた感じ。いかにもHDRしました!って感じの写真が苦手な方はこちらを使うのもいいかもしれません。

Tone Compressorの使い方

今回の題材は先日の富士登山でとったこちらの写真。適正±2EVでブラケット撮影しています。(通常はRAW現像前提で撮影するので、カメラの設定はドノーマルです)

元写真

日の出や日の入りや強い逆光などカメラのダイナミックレンジでは追いつけない場合に効果を発揮します。

最初は普通と同じです。露出の異なる写真をPhotomatixに読み込ませます。

読み込ませ方は上記リンク参照。

読み込ませて画像が表示されたら、普段はDetail Enhancerになっているドロップボックスをクリックして、Tone Compressorを選択。これだけでOK。あとは各種パラメーターをいじるだけ。

パラメーターの説明

私も最近使い始めたばかりなので、不足、誤解があるかもしれませんが、各パラメーターについて簡単に説明します。

  • Brightness

全体の明るさについての項目。右にすればするほど明るくなる。

  • Tonal Range Compression

全体のコントラストについての項目。右にするとコントラストが小さくなり、左にするとコントラストが大きくなる。

  • Contrast Adaptation

全体の見た目の印象についての項目。右にするとよりドラマチックな印象、左にするとより自然な印象になる。

  • White Point

ハイライトの調整。右にすればするほど白い(明るい)ものがより白く(明るく)なる。つまり、ハイライト側のコントラストが上がる。重要!

  • Black Point

シャドウの調整。右にすればするほど黒い(暗い)ものがより黒く(暗く)なる。つまり、シャドウ側のコントラストが上がる。これも重要!

  • Temperature

色温度の調整。右にすると色温度上昇(赤くなる)、左は低下(青くなる)。Photomatixはあまり色のコントロールが得意ではないので、大まかに決めた後にPhotoshop, Lightroomなど他のソフトを使って微調整するのが吉。

  • Saturation

彩度の調整。右にすれば彩度が高くなり、左にすれば低くなる。

これですべてです。Detail Enhancerに比べると項目が少ないのでラクチンですね。

これらをあーだこーだいじって上の3枚の写真をHDRしたのがこちら。

ToneCompressor後

設定はこんな感じです。

パラメータ設定

元の画像がかなりプレーンな画像だったので、かなりドラマチックな印象になりましたね!

これと、上記適正露出の真ん中の写真からLightroomでRAW現像した写真を比較してみましょう。この程度であればRAW一枚からでもなんとか作り出せます☆

Lightroomで現像したのがこちら。

RAW現像後

参考までにパラメータも載せておきます。できるだけPhotomatixで生成した画像に近づけるように現像しました。

現像設定

ん~、パッと見ではあまり変わらないんじゃない?って思ってしまいますが、特に太陽の周りを見てみると違いがわかりやすいとおもいます。等倍して切り出してみると明らかです。

太陽の周りを比較

左がTone Compressor。クリックすると拡大します。

太陽中心部が白とびしているのはどちらも同じですが、明らかにRAW現像しただけのものはトーンジャンプを起こしてますね。。Tone Compressorをかけたものは白とびはしているものの、周りの空との階調のつながりが滑らかです。HDRの効果が出てますね。

また、太陽の上の雲についても拡大して比較して見ましょう。

雲のディティールを比較

太陽の上の大きな雲を切り出してみました。(サイズが大きかったので66%に縮小)

この辺は特に明るすぎるとか、暗すぎるポイントではないのですが、比べてみるとTone Compressorをかけたものの方が微妙なディティールを表現できていますね。RAW現像したほうのものは若干のっぺりした印象。このような微妙な明暗の階調も複数の露出情報から作り出した方が有利なのでしょう。

最近のRAW現像ソフトはかなり進化してきているので、WEBで見るようなサイズであればRAW現像とTone Compressorではあまり差は感じられないのかな~とも思いますが、やっぱり拡大して比較してみると明らかに差があります。

大き目のプリントをするときなんかはかなり有効な手段じゃないかな?と思います。撮影時と撮影後にひと手間かかってしまいますが、ここぞというときは使ってみるといいかもしれません。

ちなみに、これをDetail EnhancerでHDRしたらどうなるのかな?と思ってやってみました。Detail Enhancerはそれこそ調整しだいでかなり印象が違ってくるのですが、割とノーマルな感じで作ったのがこちら。

DetailEnhancer適用後

ドラマチックにはなりましたが、HDRしました!って感じになってしまいましたね。これはこれで悪くは無いですが、あの時自分が目にした感じとはちょっと違うかな?といった感じ。

今回の場合、自分が感動したあの景色はTone Compressorで生成した画像が一番近いというわけ。いろいろなツールを使えるようになれば、自分が感じた世界を自由に表現できるようになりますね!

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この記事を書いた人
中原 一雄
中原 一雄 / studio9管理人
studio9(すたじお・きゅう)の管理、運営をしています。中の人です。 「写真をもっと、あなたのそばに」をテーマに、カメラに使われるのではなく、カメラと友達になる方法を広めるために活動中のフォトグラファー。 中原 一雄のプロフィールページ

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